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2024/12/19 12:00

ディスプレイは”Mini LED+量子ドット”の時代に。ゲーム以外も1台でカバーするTCL「27R73Q」「27R83U」の魅力とは?

Sponsored by 株式会社TCL JAPAN ELECTRONICS

 

PCやゲームの映像を映すために欠かせないものと言えば、液晶ディスプレイです。

 

昨今は「4K」や「HDR」もすっかり市場に定着し、そのぶん高解像度・高機能なモデルの価格がこなれてきたことで、一昔前に比べれば高い品質の製品をずいぶん購入しやすくなってきています。一方で、そうそう頻繁に買い替えるものでもないため、「高解像度なHDRディスプレイが欲しい」と思いつつ先延ばしにしている人も多いのではないでしょうか?

 

12月2日に発売となったTCLの27型WQHDゲーミングディスプレイ「27R73Q」および4Kディスプレイ「27R83U」は、そういったユーザーにとって魅力的な選択肢と言えるかもしれません。どちらも最新のトレンドである「Mini LED+量子ドット」のリッチな液晶パネルを採用しつつ、ゲーム向けの高リフレッシュレート対応、高コントラスト比と高色域による映像美といった要素を盛り込んだ意欲的なモデルに仕上がっています。

 

本来の用途であるハイスペックなゲーミングディスプレイとしてはもちろん、やや大きめなモデルということもあり、「1台でゲームや映像鑑賞、コンテンツ制作などあらゆる用途に使いたい」という人にもうってつけでしょう。この記事では、そんな27R73Qおよび27R83Uの製品スペックや機能、使用感やそれぞれのモデルの違いなどを紹介していきます。年末年始にディスプレイの買い替えを検討している方の参考になれば幸いです。

 

 

トレンドの”Mini LED+量子ドット”で「明るく色彩豊かな映像美」を実現

↑上位モデルの「27R83U」。近年のトレンドであるMini LED+量子ドットの組み合わせで4K・160Hz駆動を実現した高性能・高機能ぶりが魅力

 

27R73Qと27R83Uは細かな仕様こそ違いますが、どちらも先に述べたように「Mini LED」と「量子ドット」技術を組み合わせた液晶パネルを採用しており、一般的なディスプレイに比べて非常に高いコントラスト比や広い色域を実現しているのが大きな特徴です。

 

どちらも聞いたことがない……という人もまだまだ多いとは思いますが、噛み砕いて表現すると「映像の明るい部分と暗い部分をどちらも際立たせて表現力を上げる」のがMini LED技術、「より鮮やかで細かいニュアンスのカラーを再現できる」のが量子ドット技術です。それぞれの技術は個々に利用されることもありますが、ここ数年はこれら2つの技術をどちらも採用するのが、高級テレビやディスプレイの鉄板となりつつあります。

↑超小型のLEDチップを高密度に直下型バックライトへ敷き詰め、エリア別に駆動させることでコントラスト比を高めているのがMini LED搭載ディスプレイの特徴

 

液晶バックライトに高密度な超小型LEDを使用することで、明暗のコントラストなど明るさの表現を強化しているのがMini LED搭載ディスプレイです。暗い部分はより暗く、明るい部分をより明るく見せることで、映像の表現力は各段に高まると言えます。最新のハイエンド製品は、バックライトの制御を複数のエリアごとに分けてきめ細かくコントロールする「ローカルディミング」のエリアを1000以上に細分化し、さらに鮮やかなコントラストや省電力化を実現しているのも見どころです。

↑量子ドット技術を採用した液晶パネルは色再現性が高く、その鮮やかな表現力には一見の価値アリ

 

一方、バックライトと液晶パネルの間に量子ドット製のシートを挟むことで、高純度の色再現性を実現しているのが量子ドット技術です。一般的なディスプレイよりも鮮やかな赤・緑・青の再現が可能になり、細かなニュアンスのカラーも表示できます。先に説明したMini LEDと組み合わせることで、結果としてコントラスト・色再現性がどちらも高く、表現力の優れたディスプレイが生まれるわけです。

 

さて、実際に27R73Qと27R83Uに共通するスペックを確認してみましょう。

↑2製品とも「VESA DisplayHDR 1400」認証を取得した最高峰の明るさが特徴。当然、HDRコンテンツも高い精度で視聴できる

 

どちらも画面のピーク輝度は1400nitsで、コントラスト比は27R73Qが2500:1、27R83Uが3300:1。また、HDR規格の最高峰である「VESA DisplayHDR 1400」認証を取得済みです。一般的なディスプレイのピーク輝度が300~400nits程度であることを思えば、4倍以上の凄まじい明るさであることが分かります。特に映画やゲームなどの美麗な映像コンテンツを楽しみたい場合、画面のコントラスト比の高さによる鮮烈な印象を楽しめるでしょう。

 

色の再現性の豊かさを表す色域はDCI-P3 95%、s-RGB 99%をカバー。加えてどちらも色差ΔEは2以下と、高いポテンシャルを備えています。基本的にはゲーミングディスプレイなのですが、キャリブレーションを行ってデジタルカメラで撮影したRAW画像を現像する、あるいは動画のカラーグレーディングなど、クリエイティブな用途で活用するのもアリだと思います。

↑ディスプレイスタンドは高さ調整や上下左右回転に対応。縦画面でも使える

 

↑ディスプレイのパネル側面には引き出し式のヘッドフォンフックを用意。この辺はゲーミング製品らしい気配りだ

 

ちなみに、スピーカーや接続端子を除いた筐体デザインは27R73Qと27R83Uでほとんど同一です。本体寸法は約524×613×291.5mm(スタンド含む)、重量は約7.25kg(スタンド含む)。多機能スタンドにより高さ・上下左右回転なども可能なので、縦画面での利用など、フレキシブルに使っていけるでしょう。ただしスタンドの足部分はやや大きめなので、設置の際には干渉しないよう注意が必要かもしれません。場合によっては別途モニターアームを用意して運用してもよさそうです。

↑スタンド部分とパネル背面にはLEDが発光する「ライトウィング」を搭載

 

FPSシューターなど、競技性の高いゲームには27R73Qがオススメ

↑WQHD解像度、最大リフレッシュレート240Hzの「27R73Q」

 

ここからは、モデルごとの特徴を見ていきましょう。まずは解像度WQHD(2560×1440ドット)のパネルを採用する27R73Qから。本製品は上位機種に比べ解像度が抑えられているかわりに、最大リフレッシュレートが240Hz(1秒間に240回画面を更新する)と非常に高いのがポイントです。

 

ゲーミングPCや一部の高性能ゲーム機は、高いグラフィックス性能によってフレームレート60fps(1秒間に60回の画面描画)を上回るなめらかな描画が可能ですが、これをしっかり表示するためには、ディスプレイ側のリフレッシュレートも60Hzを超えている必要があります。簡単に言うと、27R73Qであれば最大240fps前後の超高速描画に耐えられるわけです。

 

一般的には120Hz以上のリフレッシュレートを備えるディスプレイがゲーミング向けとされることを考えれば、本製品は十分すぎるスペックを備えています。また、表示遅延に関わる中間色応答速度は1msと、こちらも非常に高速です。フレームレートとリフレッシュレートのズレによって生まれる画面のチラつきやカクつきを抑えるAdaptive Sync(FreeSync Premium)技術にも対応しており、コアゲーマーでも満足できる機能はひととおり揃っていると言っていいでしょう。

↑応答速度が高く、残像感のない表示は魅力的

 

すでに述べている通り用途を問わないモデルではありますが、特におすすめするのであれば、「Apex Legends」や「フォートナイト」「VALORANT」などのFPSゲームや「リーグ・オブ・レジェンド」のようなMOBA系タイトルなど、ゲームスピードが速く一瞬の判断力が求められる競技性の高いタイトルをプレイするゲーマーです。高いリフレッシュレートや応答速度の恩恵を最大限に受けられるので、「しっかりしたゲーム向けディスプレイが1枚欲しいけど、他の用途にも使いたい」「ディスプレイを使い分けるのは面倒」という人にはよくマッチするでしょう。

 

実際に使用してみた感想としては、とにかく最大ピーク時の明るさ、色の鮮やかさが非常に印象的でした。通常のディスプレイでは考えられないほど明るく、暗い部分の黒もよく締まっているので、リッチな映像コンテンツを視聴した時の迫力は凄まじいです。

 

反面、常にピーク輝度で利用すると目が痛いほどなので、普段インターネットを閲覧する際などはピクチャーモードを変えて少し輝度を落とし、ゲームや映像コンテンツの閲覧の際はそれに合わせて輝度を高めるなど、使い方を工夫するといいかもしれません。いずれにせよ、調整の幅が広いというのは歓迎すべきことだと思います。また、画面サイズがやや大きめの27インチということもあって、目と画面の距離は少し離したほうがよいように感じました。近づきすぎると目が疲れるのが早くなりそうです。

 

PCゲームに関して言えば、リフレッシュレートや応答速度にも不満はありませんでした。残像や逆残像も使用した範囲では感じられなかったこともあり、キビキビ動く鮮やかな映像を存分に楽しめるのはかなり満足感が高いです。ひたすらFPS系ゲームを遊ぶのも良いのですが、それだけに使うにはもったいないほどのスペックなので、景色の美しさが魅力のオープンワールドタイトルなどもじっくり遊んでみるといいかもしれません。

↑27R73Qの背面インターフェース。3系統の映像端子とオーディオ端子1つのシンプルな構成

 

一方、画面クオリティー以外の部分では、接続インターフェースなどに少し注意が必要です。映像入力ポートはHDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4の計3系統で、その他オーディオ端子は1つのみ。上位機種の27R83Uと異なりType-Cポートは用意されておらず、そもそもUSBポートがないため、接続したキーボードやマウスを使いまわせるKVM機能にも対応していません。また、スピーカーを内蔵していないのもユーザーの環境によってはマイナスでしょう。逆に言えば、こうした足回りがあまり気にならないようであれば、不満なく使っていけるのではないでしょうか。

 

実売価格は8万9800円前後で、Mini LED+量子ドット採用のディスプレイとしてはなかなかのコスパです。1台でゲームもクリエイティブも任せられるので、「とりあえず本製品を最初の1台として導入する」、あるいは「今所持しているディスプレイにプラスしてゲーム・コンテンツ視聴・クリエイティブ用にする」といった使い方が考えられます。個人的にはどちらのパターンもおすすめです。

 

 

映像美と汎用性にこだわるなら4K解像度の27R83Uを選びたい

↑4K解像度、最大リフレッシュレート160Hzの「27R83U」

 

解像度4K(3840×2160ドット)のパネルを採用する27R83Uに関しても、基本的な魅力は27R73Qと似通っていますが、こちらはより高解像度の液晶パネルによるさらに素晴らしい映像美が特徴と言えます。4Kコンテンツの精緻なディティールを、強烈なコントラストとカラーで堪能する体験は圧巻の一言です。4K映像を余すところなくリッチに視聴したい、4Kの鮮やかな画面でゲームを楽しみたい場合は27R83Uを選ぶべきでしょう。

 

最大リフレッシュレートは160Hzと、27R73Qよりやや低めですが、そもそも4K解像度でフレームレート160fpsのパフォーマンスを発揮するには相当なハイスペックPCが必要になるため、問題になる場面は少ないかもしれません。160Hzも十分滑らかな描画ができますし、応答速度は変わらず1ms、色再現性も同等なので、映像面では解像度が上がった以外の印象はそこまで変わらないと言えます。

↑27R83Uのインターフェース。映像端子は27R73Qと同様だが、90WのUSB-CポートとKVM対応のUSB-Aポート2つを用意。汎用性ではこちらが優れている

 

↑デスクトップPCとノートPCで、ディスプレイに繋げたキーボードとマウスを共有できるのがKVM機能。PCを併用している人にとっては嬉しい

 

一方、機能面では3W×2のスピーカーを内蔵しており、本体だけでもサウンドを鳴らすことが可能です。とは言え、さすがに映像のクオリティーの高さに釣り合うほどの高音質かと言うと微妙なところなので、ゲームや映画などをじっくり楽しむなら別途スピーカーやヘッドフォンなどを用意するといいでしょう。

 

また、インターフェースは入力端子こそHDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4の計3系統と変わりませんが、90W PD対応のUSB-Cポートを採用しているのが大きなポイントと言えます。ケーブル1本でノートPCの映像出力や充電、データ転送が可能なので、ノートPCを頻繁に接続したいという方にもおすすめです。加えて2つのUSB-Aポートにキーボードやマウスを接続しておけば、KVM機能によりデスクトップPCとノートPCで操作デバイスを簡単に切り替えられます。こちらも最近は搭載機種が増えてきていますが、便利なので積極的に活用していくといいでしょう。

 

総じて、4K対応による映像の美しさに加え、インターフェースの充実による汎用性の高さでさらに用途を選ばず活用しやすい点が、27R83Uの真骨頂と言えます。実売価格は10万8000円前後と2ケタ万円の大台に乗りますが、やはり同クラス製品と比較するとコスパは良好です。

 

 

長く使える高性能・高機能ディスプレイ

今回紹介した27R73Qと27R83Uは、どちらも高性能・高機能を実現した良コスパなゲーミングディスプレイです。ここまで見てきたように、ゲーミングディスプレイでありながらその他の用途で使う際も魅力的なスペックを備えており、長く付き合っていける1台と言っていいでしょう。年末年始にディスプレイの新調や買い替えを考えている方、いかがでしょうか。

 

撮影/鈴木謙介