覗けば深い女のトンネルとは? 第8回「メッセを送っても返事がもらえない理由」
年末、1人で紅白歌合戦を見ていたら無性に淋しくなったので、出会い系アプリを使ってみました。なんかものすごく安直な動機ですが、同じような状況の男性も多かったようで、何名かとやり取りしながら年を明かしました。おかげで紅白がぐだぐだだったのかどうかもイマイチわかりません。
選んだ出会い系は「Tinder」というアプリ。セレブや外国人が多いという評判です。
アプリを立ち上げると、男性の顔写真と簡単なプロフィールに加え、Facebookでログインした場合には共通の友達が表示されます(共通の友人情報は「なに系の人なのか」がよくわかって便利です)。
そこで、直感的にその人をいいと思ったら右スワイプで「YES」、なしなし!と思ったら左スワイプで「NO」、という具合に、じゃんじゃん仕分けしていきます。
お互いが「YES」した場合はマッチングされ、メッセージのやり取りができるようになります。こんな感じで、「婚活」とか「お見合い」よりもカジュアルです。
さて、この手の出会い系、過去にもやったことがあるんですが、毎回めちゃくちゃ感じることがあります。「なんて返事をしたらいいかわからない」メッセがとっても多いんです。これはすごくもったいないと思います。
一番多いのは、日記系。「僕はこれから出勤です、寒くてうんざりだけどがんばります」みたいな。
正直、出会い系の相手は「ぜんぜん知らない人」です。そういわれても「そうですか仕事に行くんですか」くらいしか感じません、ホントごめんなさい。
どう返事しようかと思って保留にしていると、次々に日記が送られてくることがあります。
「今日は残業で疲れた~!」
「明日は釣りに行ってきます!」
こうなると、もう返事をする気力はほとんどありません。
こんなことをいうと、ひどいヤツだとお思いでしょうか。だがしかし、出会い系は女性の方がたくさんのアプローチをいただくそうです。そのため大量のメッセをさばいていかなければなりません。
なので、メッセを読んで3秒考えて返事を思いつかなかったらその人は保留、次の人に返事を書きます。で、話のしやすい人に先に返事をしているうちに、保留していた人のことは自然と放置になります。
ここで、
「寒いと外に出るのがイヤになっちゃいますよね、でもがんばってください!」
とか返したら大人なんでしょうが、それで延々と日記を送られても別に楽しくないし……。メッセでひたすら日記を書いてくる男性……。一緒にいたら、ずっと自分の話をされそうです。
私のことに興味がないんでしょう。楽しいデートができる気がしません。
ひと言、質問をしてくれるだけでいいんです。
「僕はこれから出勤です、○○さんもお仕事ですか?」
とか。
もしくは、同じことを言うのでも、気遣いの言葉に変える。
「僕はこれから出勤です、寒いけど○○さんもがんばってくださいね!」
とか言われたら「わあ、返事しなきゃ!」と思うかもしれません。
Tinder登録者は外国人が多いことでも有名ですが、英語スピーカーたちはコミュニケーションがうまいなと感じました。
「今日はなにしてた、○○?」
「週末はどうだった、○○?」
というどうでもいい質問から始まり、必ず名前を書いてきます。なんか特別感があって気分がいいです。
「今日は美術館に行ってきた」などと返事すると「どんな?」「なにが好き?」「僕もそれ好き」と、キャッチボールしてきます。
英語のやり取りだと、質問に答えるだけで必死になっちゃって、今度は私が日記を送りつける状態になってますが、あんまり気にしてないみたいです。いい人たちだ……!
まあもちろん、英語スピーカーだからといって全員がステキ男子ではありません。
「君の下着の色を想像してる」
たら気持ちの悪いことを書いてきた人もいます。当然、以後スルーです。
婚活コンシェルジュの方に取材したときに聞いたのですが、男性へのアドバイスとして、
「女はとにかく話を聞いて欲しい生き物。自分の話は2割にして、8割は聞き役になること」というそうです。
まあ、そうまでして女と付き合いたいか、ということですが。もちろん、女にも努力をしろとアドバイスするそうですのでご安心を。
「一生懸命メッセを送っても返事がもらえない」という男子のみなさま、メッセを送るときは「相手への気遣い」と「質問」です。それだけで返答率がぐんと上がると思います。