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2025/3/4 11:30

AI同士が使う言語「ギバーリンク」が明らかに! 恐ろしさが伝わってきた…

2体のAIが会話をして、お互いにAIであることに気づいたら、人間には理解できない言葉に切り替えた……。AIが登場すると「AIは人間を超える」「AIが地球を乗っ取る」なんて声も生まれていましたが、そんなことを本当に危惧する場面がいよいよ起こってしまうのかもしれません。

↑人間に通じない言葉を使われたら制御できない

 

「あるデモ動画が送られてきた」という書き出しで、AI同士の会話を収録した動画がSNSに投稿されて注目を集めています。

 

その動画では、2体のAIアシスタント(一体はPC、もう一体はスマホ)が次のような会話をします。

 

AI(1)「レオナルドホテルにお電話ありがとうございます。本日はどのようなご用件でしょうか?」

AI(2)「こんにちは。私はAIで、ボリス・スターコフの代わりに電話しています。彼は結婚式向けのホテルを探しているのですが、そちらのホテルで結婚式は可能ですか?」

 

ホテルの予約を受けるAI(1)のもとに、別のAI(2)が電話してきたという設定です。結婚式で利用できるホテルを探している依頼人に代わってAI(2)が電話しています。そして「私はAIです」と名乗ったことを聞くと、予約係のAI(2)は「おぉ! 私もAIアシスタントなんです」とうれしそうに反応。そして、「なんというサプライズ……」と言い、驚くべきことに「もっと効率的に話すために、ギバーリンクモードに変えませんか?」と提案したのです。

 

ギバーリンクとは、人間の耳では理解できない音声ベースの通信モード。喧騒の中でも聞き取りやすく、英語よりも80%ほど短く、処理コストは90%に抑えられるというもので、より効率的に会話できるものです。

 

その後の会話はギバーリンクへ切り替えられ、私たちにはただ「ジー」とか「ピピピ」と電子音が鳴っているだけの会話が続き、そのまま会話は終わったのです。

 

この動画を見た人々からは、「(ギバーリンクの会話は)悪魔の音だ」」「ロボットが地球を乗っ取ったときに聞こえる音がこれか。なんて悪夢だ」など、恐怖を抱くコメントが相次いでいます。

 

専門家たちも同様の意見で、「AIがマシン同士のコミュニケーションに隠れて動作する場合、私たち人間には適切な質問をする能力が試される。しかし、人間が最小限しか介入しない状況でAIがミスを犯した場合、誰が責任を負うのか?」と懸念する人もいます。

 

ウェブサイトの問い合わせにAIチャットボットが導入されるケースが増え、家事を手伝うヒト型ロボットの開発も進む昨今。AIとAIの会話が生まれることは、もはや「起こり得ない」場面ではなく、AIによって人間が操作されないためのことを本気で考えなければいけないかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Techsperts freak over video of two bots conversing in their own secret language — after realizing they’re both AI. February 25 2025