今、ワイヤレスイヤホン市場で注目を集めているメーカー「EarFun」。高品質かつ手頃な価格でワイヤレスオーディオ製品を世に提供してくれていて、業界でもその品質が高く評価されています。そんなEarfunから、昨年末に新しく発売された「Tune Pro」。タイミングよく、サブイヤホンとしてヘッドホンタイプを探していたので購入してみました。
コスパのバランスが高次元過ぎる
EarFun 「TunePro」
8990円(税込)
高音質なワイヤレスヘッドホンが欲しいけれど、高価なモデルには手を出しづらいよなぁ……そう思っている方、結構多いと思うんですよね。自分もそんな一人で、1万円以内の予算に収まる高品質なヘッドホンを探していました。そこで出合ったのがEarFunの「Tune Pro」。「EarFun」からはヘッドホンの他にも、イヤホンタイプやスピーカーなども発売されていて、低コスト&高音質にこだわった製品を多く発売しています。その中でもTune Proは2025VGP金賞を受賞しており、品質面も認められたヘッドホンなんです。
まず驚いたのは、予想以上にクリアで迫力のあるサウンド。特に低音の表現力(響き)がいい感じで、ドラムのズンズンというリズム感が気持ちよく、奥行き感もあって音に厚みがあるように感じました。かといって、決して低音重視型のバランスではなく、中高音域もバランスよく調整されており、ボーカルやアコギの透明感もしっかり聴かせてくれます。これなら幅広いジャンルの音楽で不満なく使えるのではないでしょうか。正直、この音質を8990円で手に入れてしまったという満足感は相当でして……。これは神コスパのヘッドホンと巡り合ったかも! と思ったくらいです。
快適な操作系と優秀なアプリ
Tune Proのお気に入りポイントは操作系にもあります。最近のヘッドホンにはタッチパネル式を採用しているモデルがあるんですけど、本体を触っただけで反応してしまい誤操作してしまうことが多々ありました。その点、Tune Proは物理ボタンで操作できるので、誤操作することなく操作できて快適なんです。ボタンは左右で3つだけだから覚えるのも簡単ですし、装着したままの操作も戸惑うことなくできます。
スマホアプリの「EarFun Audio」を使えば、さらに使いやすさがアップするのでインストールは必須。バッテリー残量の確認やノイズキャンセリングの切り替え、イコライザー調整などなど、自分好みにカスタマイズすることができます。ヘッドホン本体のボタンでは3パターンの切り替えしかできないノイズキャンセリングも、アプリを使えば5パターン(ノーマル・外音取込・風のNC・快適なNC・ディープANC)が使用可能に。最大45dBのノイズを低減してくれるノイズキャンセリングですが、完全に遮音されるという感じではないので過度の期待は禁物です。ディープANCモードで電車に乗っていても、車内アナウンスはうっすら聞こえてくるような感じ。筆者は逆に安心感があってこのくらいの効き具合が好みです。
※シアターモードをONにするとイコライザー機能は無効になります。
筆者のお気に入りは「シアターモード」。これをオンにすると、ホールで聴いているように音が広がる感じが気持ちいいんですよ。映画視聴なら臨場感が一段と増しので、迫力も感じることができます。iPhoneで音が思ったより小さく感じる場合は、設定アプリで【サウンドと触覚】>【ヘッドホンの安全性】で【大きな音量を低減】をチェック。オンにしている場合は、制限するデシベルを調整してあげるとより音に迫力が出る場合があるので試してみてください。
ハードケースが欲しい
かなりお気に入りのTune Proなんですが、ヘッドホンには珍しくケースが付属していないんです。別モデルの「Wave Pro」にはハードケースが付属しているだけに、そこでコストカットはして欲しくなかったなというのが本音。移動時にはきちきちのバッグに収納することもあるので、変な力がかかって物理的に破損してしまうことは避けたいですからね。そんなわけで適当なケースを見つけるまでは、アウトドア用の収納ポーチをケースとして代用しています。これだけでもキズ防止にはなるので! ケースは必須という方は、同じく評価の高いWave Proをチョイスするのもアリだと思います。
タフネスなバッテリー
いくら高品質なヘッドホンでも、再生可能時間が短いと満足度は半減します。その点、Tune Proはタフネスさも驚異的。商品紹介では満タン充電から最大120時間の連続再生、ノイズキャンセリングON状態でも80時間の再生が可能と書かれていて、「どんだけ~」と言ってしまいそうなくらい長持ち。それでも期待し過ぎないように使っていたのですが、偽りではなかったので参考に使用状況を書いておきますね。
・利用頻度:通勤(往復2時間を10日)、休日の移動時間(平均3時間を3日)、家での利用(平均1時間を3日)
・利用モード:快適なノイズキャンセリング+シアターモード
こんな感じで使っても、1か月後の電池残量はなんと驚異の85%! この分だと次の充電はいつになるやら。最初は100%からなかなか減らなかったので、アプリが壊れているのかと疑ったくらいですからね(笑)。これだけタフだとドラマを一気観するような日も充電を気にせずに済みそうですよ。「コスパのいいヘッドホン」という概念を大きく変えるような、EarfunのTune Pro。1万円以下でここまでのヘッドホンが手に入るなんて、本当に驚きです。