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Apple
2025/5/1 11:15

アメリカのiPhone、全部インド製になりそう

アップルが中国からの生産拠点の移転を加速しており、2026年末までに米国向けのiPhoneをすべてインドで組み立てる計画だと、ファイナンシャル・タイムズが報じています。

↑アップルより。トランプ政権の関税問題はいまだ先行きが不透明ですが……。

 

現在、iPhoneの大部分はFoxconnなどのパートナー企業により、中国で製造されています。調査会社のデータによれば、iPhoneの出荷台数は2024年には合計2億3210万台に達し、そのうち米国市場が約28%を占めています。

 

もし米国向けのiPhoneがすべてインドで生産されるのなら、インドにおけるiPhoneの生産能力を倍増させることを意味します。これは、近年徐々に拡大してきたアップルのサプライチェーンの多様化戦略を、大きく加速させるものです。

 

トランプ政権は最近、中国からの輸入品に大幅な関税を課し、アップルの時価総額は7000億ドル(約100兆円)も下落しました。これをうけてアップルは、中国製品への高関税を回避するため、インドで製造された既存のiPhoneを米国へ急送したと報じられています。

 

アップルはタタ・エレクトロニクスおよびフォックスコンといったパートナー企業と協力し、インドにおける製造能力を徐々に構築してきました。インドは現在、米国との二国間貿易協定締結に向けて取り組んでおり、より有利な貿易条件が整う可能性もあります。

 

ますますデカップリングがすすむ、アメリカと中国。そんな中でインドがどのような役割を果たすのかに、今後も注目です。

 

Source: Financial Times via MacRumors