夏日が続くこの頃、喉の渇きを癒すためにボトルを持ち歩く機会も増えてきました。ただ、毎日使っていると気づくのが、「洗う」よりも「乾かす」ほうが地味に面倒だということ。キッチンペーパーを突っ込んでも底までは届かないし、逆さにしてもなかなか乾かない……。特にこれからの季節、湿気もどんどん上がってきます。そんな「水筒なかなか乾かない問題」をサクっとシンプルに解決してくれたのが、無印良品のこのアイテムでした。
地味だけど時短効果抜群
無印良品 「ボトル乾燥スティック」
990円(税込)
こちらは無印良品の「ボトル乾燥スティック」。逆さにしても中が乾かない、底に水滴が残る、時間が経つとなんだかぬめる。そんなストレスを解決してくれる逸品でした。
このスティック、見た目は本当にシンプル。ただの白い棒に見えますが、実はこの「棒」、無数の小さな穴が開いた多孔質セラミックという材質でできています。この材質が素早く乾かせるポイントで、水分をすばやく吸収してくれるというわけ。使い方はとても簡単です。洗ったボトルの中にスティックをスッと差し込むだけ。あとは放っておくだけで、数時間もすればボトル内部の水滴がきれいに消えてしまいます。ステンレスボトルなどは底の方に水滴が残りがちになるので、この効果はほんとにありがたいんですよね。
試しに700mlのボトルで検証してみました。
・スティックあり:水滴がなくなるまで約2.5時間
なんと約半分の時間で乾燥完了。これは思っていた以上の時短効果です。
※もちろん、周囲の湿度やボトルの形状・材質によって差はあります。必ずしも半分になるとは限りません。
ちなみに、商品パッケージには「約7時間→約3時間に短縮できる」との記載もあるので、その実力は嘘ではないと思います。
キッチン以外でも乾燥OK
このスティックの隠れた魅力は、キッチン以外でも使えるところ。乾かす場所を選ばないので、自分の部屋やオフィスに置いているマイボトルにも活用できますキッチンの乾燥スペースって、すぐにいっぱいになりがち。そんなときに「どこでも乾かせる」って、実はかなりありがたいんです。さらにうれしいのが、手入れほぼ不要・買い替えも不要なところ。壊れたりしない限り、ずっと使えるので、ランニングコストがかかりません。
バージョンアップに期待
ただし、あとちょっと! と思う点もいくつかありました。実は使い終わったあとのこのスティック、ちょっとだけ居場所に困るんです。というのも、全長約22cmと意外と長め。水切りカゴに立てておくにはちょっと邪魔だし、横に寝かせれば存在感があるしで、なかなかしっくりくる収納場所が見つからない。理想を言えば、専用の立てかけスタンドや収納ケースがあればスッキリ片付くんですよね。試行錯誤の末、今は水切りカゴにフックを取り付けて、「掛け置き」するスタイルに落ち着きました。これが意外とスッキリ。とはいえ、ちょっとした工夫なしには収納に迷うサイズ感なので、この点は今後改善されるとうれしいところです。
もうひとつ気になったのが、ホコリの問題。ボトル乾燥スティックはそのまま差し込んで使うアイテムなので、蓋を閉められないまま放置することが多いんです。特に筆者がよく使う500mlのボトルだと、乾かしている間ずっと飲み口が開けっぱなし。となると、どうしても気になるのがホコリの侵入。せっかく清潔に洗って、しっかり乾かしているのに、うっかりホコリが入ってしまったらちょっと残念な気持ちになりますよね。ティッシュやラップで口を軽くふさいでおけばある程度は防げるんですが、やっぱり蓋をしたまま乾燥できたら理想的です。ほんの少しのことなんですが、だからこそ「あとちょっと!」と言いたくなるポイントでした。
大きめのボトルにはひと工夫を
小ぶりなボトルでは困ることがないのですが、大きめのボトルやポットで使うとちょっと困ることが。それは、スティックが中にすっぽり入ってしまって、取り出すのに一苦労することがあるんです。もちろん、付属のシリコンカバーにはループがついているので、そこに引っ掛けさえば取り出すことはできます。でも、毎回取り出しづらいと感じるくらいなら、事前にちょっとだけ工夫しておくのが良いかもしれません。
たとえば、同じ無印良品の「シリコンマルチバンド」をループに結んでみるとか。これなら大きめのボトルにスティックを差し込んでも、マルチバンドを引っ張るだけでスムーズに取り出せるようになります。ちなみに、このマルチバンドは保護カバーと同じくシリコン素材。だからとても柔らかくてしなやか。ボトルの飲み口に引っかけておいても、傷つける心配がありません。地味だけど、ちょっとしたひと工夫で使いやすくなるのでお試しください。
暮らしの中の「小さなストレス」を、静かに解決してくれるのが無印良品の真骨頂。ボトル乾燥スティックも、まさにそんなアイテムでした。