日々の活動量や睡眠時間、睡眠の質を計測できる活動量計(アクティビティトラッカー)。ヘルスケアに欠かせないアイテムとして、現在人気のガジェットです。いま、スポーツジムのパーソナルトレーナーに活動量計で計測した値を報告し、適切な運動量を指示してもらうサービスも一般化しています。
その結果、ハードウェアそのものもコモディティ化が進み、安価なモデルが増えてきました。前編では計れるアクティビティや、装着場所の自由度など、ハードウェアの性能・機能に寄った選び方を紹介。後編の今回は、実際のデータを見て、保存する母艦となるスマートフォンのアプリ側に寄った性能・機能から、ベストな活動量計を導き出してみましょう。
【その6】座りすぎ注意機能が欲しいかどうか
デスクワークが多い人は、この機能の有無を確認しましょう。一定時間(1時間が多い)椅子から立ち上がっていないと、本体が振動して椅子に座りすぎていることを促してくれます。
「そろそろ休憩したら?」というアラートを受け取ったら、ストレッチをしたり、コンビニまで飲み物を買い物にいったりしてデスクから離れましょう。そうやって気分転換をしたほうが、仕事の能率も上がるかもしれませんよ。
■オススメの活動量計「大手メーカーの製品」
実はポピュラーな機能であり、FibitやMISFITなどの活動量計であればほぼ対応しています。ただしウェアラブル型ではないもの、スポーツ用に特化したモデルは同機能を搭載していないケースもあります。スタンダードなライフログ用途の製品を選びましょう。
【その7】目標設定がしやすいかどうか
一日にどれだけ運動したいのか。その目標はスマートフォンの管理アプリから行います。アプリの操作性が高いものほど目標設定がしやすい、ということになりますね。またどれだけ動いたのか、見やすいグラフで教えてくれるものもいいでしょう。
■オススメの活動量計「Fitbit」「MISFIT」「JAWBONE」「エプソン」
具体的には長らく活動量計を作り続けてきたメーカーがオススメ。アプリのユーザーインターフェースや機能をブラッシュアップし続けてきたので、現段階において操作性で一歩秀でているといえます。具体的にはFitbit、MISFIT、JAWBONE、エプソンが推し。一部に、やや日本語表記が怪しいアプリもありますが、慣れれば大丈夫です。
【その8】友人と運動量を競いたいかどうか
いわばSNSの機能です。活動量計の管理アプリにFacebookなどのアカウントを登録することで、同じメーカーの活動量計を使っている友人をリストアップ。活動量計上でもつながって、日々の運動量をお互いにチェックできるようになります。
■オススメの活動量計「Fitbit」「MISFIT」「JAWBONE」
使っているユーザーが多ければ多いほど、活動量計でもつながれる友人が増えます。3000円くらいの安価な活動量計のアプリにも同機能は入っていますが、アプリ上で検索しても使っている友人がまったく見つからないという事態に巻き込まれる可能性、大です。
特定の誰かと運動量を競いたいときは、その人が使っている活動量計と同じメーカーの製品を買いましょう。
【その9】スマートフォンとの連携機能を重視したいかどうか
活動量計は計測したデータをスマートフォンに送る際にBluetoothを使います。ならば、他のデータも送受信できる、ということになりますよね。ポピュラーな機能としては、電話の着信やメールの受信があった際にディスプレイやLEDが点灯したり、震えて教えてくれるものがあります。ここまでは大抵対応しているんですよね。
ゆえに、活動量計のアプリや、ボタンやタッチパネルと、スマートフォンの各種機能を連携できるモデルを選んでみたところ……。
■オススメの活動量計「Fitbit」「MISFIT」「JAWBONE」
アプリの性能が肝となる部分ゆえに大手メーカーの製品となりました。布団のなかか、服のポケットか、見当たらないスマートフォンを鳴らす機能などはとても便利ですよ。
とくにプッシュしたいのはFitbit、MISFIT、JAWBONE。この3メーカーのアプリはIFTTTのレシピとも連携させることができます。活動量計をタップすると現在の活動量をTwitterに書き込む、睡眠時間をカレンダーアプリに登録する、といったことも可能に鳴ります。
【その10】オンタイムでも使えるデザインの製品がほしいかどうか
スポーツシーンを前提とした活動量計はスーツファッションと合わない。だから週末しか活動量計がつけられない。というお悩みを解決してくれるモデルもあります。最近はアナログ式腕時計に活動量計の機能を持たせたモデルも登場。時計機能を重視している人にもお勧めです。
■ベストバイ「MISFIT RAY」
メタルなバングル風のデザインで、どんなファッションにもマッチします。表示部はLED1つのみ。活動量の確認はアプリを見ればOKという割り切りができる方にはマストなアイテムです。
■次点「Fossil Q ハイブリッドスマートウォッチ」
ファッションウォッチブランドとして世界最大級のフォッシルですが、スマートウォッチの分野にも乗り込んできています。ハイブリッドスマートウォッチはアナログの時計針を持つタイプで、時計型ではバッテリーのライフサイクルが最大で6ヶ月と長いのが特徴です。
最後にご紹介したハイブリッドスマートウォッチはフォッシル傘下のSKAGENブランドでも展開していますし、バーゼルワールド2016を見学した方いわく「今後、他のメーカーからもアナログデザインの機能限定スマートウオッチ=活動量計が提案されていくだろう」とのこと。デザインでも選べるようになるというのは嬉しいですね。