覗けば深い女のトンネルとは? 第10回「女には“自分に本気か”をかぎ分ける嗅覚がある」
先日、ホストクラブに行ってきました。いままでご縁がなかったので生まれて初めての経験です。
結論からいうと、「予想以上に面白かった」です。もっと、なんというか虚しい場所だと思ってたんですよね。そもそも、お金を払って男性とおしゃべりをするという感覚が全くなかったです。
「え、なんでお金払うの、そんなにお前の話は面白いの? 吉本なの?」みたいな。
連れて行ってもらったホストクラブが割と高級なところで、経歴の長いホストくんがたくさんいたことも楽しめた理由のひとつかと思います。あとは基本的に自分、サークルのノリなんで、馬鹿騒ぎがわりと好きなんですよね……。
ただ、隣に座ったホストくんたちのクオリティが両極端だったのが興味深かったです。話していて「楽しいな」と思うホストくんたちは、やっぱり人気のある人たちでした。一方で、イマイチなのは新人くんが多かったです。
ホストの善し悪しは、決してルックスじゃありませんでした。そこで、いったい人気ホストと新人くんのなにが違ったのか、考えてみました。
1. 人気ホストは「特別感」を出すのがうまい!!
もうこれに尽きます。
「こんなお客さん初めてですよ」とか「お姉さん面白いです!」
ひとり、顔がめっちゃ好みで、ノリがよくて、特別感をガンガン出してくるホストくんがいました。話しているときは、もう「僕、お姉さんのことが気になってるんです」的な感じです。すごく楽しそうにしていたし。「やばい、めっちゃ好みだ!」と思いました。
女が求めているのは「熱く自分を追い求めてくれる男性」です。先日おしゃべりした男性は「モテない、彼女ができない」と嘆いていました。「クリスマスまでになんとかしたかったんですけどね」といっていて、「お前の敗因はそれだよ」と思いました。「ああ、クリスマス要員欲しいのね」「この人、同じことをいろんな女にいってるんだろうな」と思ったらなびきません。
たいていの女には「自分に本気か」をかぎ分ける嗅覚がついているので、「誰でもいい」感を少しでも出すと弾かれちゃいます。その本気度を測る要素の1つが「自分に興味があるか」ってことなんですよね。なので、出会い系でも、質問をしてくれる男性は好感度が高いです(出会い系については第8回で詳しく語っています)。
そのうえ、ホストの1人は、「そろそろ彼女が欲しいんですよね」「やっぱりきっかけはお客さんだった女性が多いですよ、この業界」とかいったりするんです。うっかり気を抜いたら「じゃあ、私もチャンスがあるのかも……?」とか思っちゃうでしょう。危ない、危ない。
2. 「疲れてるの?」は代表的なダメ文句
一方で、「つまらないなあ」と思ったホストくんたちは、やっぱり話が自分主体でした。話しているうちに「なんでこの人にインタビューして金払ってるんだ?」という気分に。
面倒くさいので質問をやめて黙っていたら、「仕事忙しいんですか? 疲れてますね」といわれました。こう聞かれて好感度が上がることはまずないです。
「お前との会話に疲れたんじゃーっ!」と叫ぼうかと思いました。
疲れていようがなんだろうが、好きな相手とだったら楽しく過ごせるはず。だけどこう聞くことで「つまらなそうなのは疲れているからで、自分のせいじゃない」といっているようなものなんですよね。
「怒ってる?」「疲れてる?」と聞かれたところで女は「別に」くらいしか返事をしないと思います。
「疲れていそうだな」「つまらなそうだな」と思ったときに、どう気を使えるか。「あなたのことをもっと知りたいので、聞いていいですか」とかいって深掘りしてきたら機嫌が直るかも。
というわけで、初のホストクラブ体験は終了しました。積み上げたら数センチになろうかという大量の名刺をもらい、新人ホストくんたちからの営業メッセがちらほら飛んできている今日この頃。
まあでも基本的にホストクラブは、こっちがノリノリで前のめりじゃないと楽しめない場所かもしれません。ムスーッとして白けているところをアイスブレイクしてくれたら、そりゃお金を払ってもいいレベルのホストだろうけども。
ひとつ思ったのは、「女あしらいは経験だ!」ってことです。明らかに、経歴が長いホストくんほど気持ちのいい会話ができました。
ベテランホストさんたちは「僕らも新人の頃はいろいろ失敗しました。その都度、先輩から教わったり、解決法を見つけたりして今に至ります」と言っています。
失敗して転んで打たれても、へこたれない心が、人気ナンバーワンへの道なんですね。