ライフスタイル
2017/4/1 10:00

市場をトラムが走る! 香港・北角はフォトグラファーの冒険心をくすぐる街

GWまで後一か月ちょっと。どこかに行きたいけど、まだ旅行先が決まっていないという人は、定番の旅行先である香港を検討してみてはいかがでしょうか。今回はフォトグラファーのコムロミホさんが、香港北部の北角など、香港のシャッターポイントを紹介します。ぜひ、旅行先の検討材料にしてみてください。

※本記事は航空会社・バニラエアの機内誌「バニラプレス 2017年4-6月号(創刊号)」に掲載された内容の完全版となります

 

活気溢れる香港は、シャッターチャンスに溢れている

香港に魅了されてから、何度目の旅になるでしょうか。訪れるたびにさまざまな表情を見せてくれる香港の街並み。この国には不思議な魅力があり、旅人としてもフォトグラファーとしても、冒険心がくすぐられます。

 

蒸されるような暑さの中、人混みの中をかきわけながら、カメラ片手に歩いていきます。

 

活気のある市場、慌ただしく通り過ぎるタクシー、香港の歴史を感じる独特な建物、美しい夜景。どこを訪れてもシャッターチャンスに溢れています。

 

印象的な旅写真を撮るためには、現地の文化に触れて、現地の食べ物を食べて、その国の雰囲気を肌で感じることが大切。

 

 

香港を象徴する乗り物、二階建てトラムで街をゆったり移動

香港はタクシーだけでなく、MTR(地下鉄)やトラム(路面電車)、フェリー、バスといった交通機関がしっかりと整備されており、移動もしやすいです。さらに見どころがコンパクトにまとまっているため、二泊三日の旅でも十分に楽しめますよ。

 

香港島の北側を走る二階階建ての路面電車「香港トラム」は、1904年に開通。今もなお現地の人々にとって欠かせない乗り物の一つになっています。

 

MTRの上環(ショウワン)駅近くにある西港城(ウェスタンマーケット)という停留所から北角(ノースポイント)までをゆっくりとトラムで進みます。蒸し暑いなかを通り抜ける、窓からの風が心地いいです。その心地よさを感じながら、香港の街並みを景観する時間は何にも代えがたいもの。しかも、この贅沢が日本円にして数十円で楽しめるのですから、うれしいです。

 

タクシーが活気溢れる市場をすり抜ける様子を表現

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香港にはたくさんのマーケットがありますが、ノースポイントにある「春秧街(CHUN YEUNG St.)マーケット」はひと味違います。トラムが走る線路ギリギリまで野菜や洋服、魚などが並べられ、そこをかきわけるようにトラムや車が走ります。トラムからこのマーケットを望むと、香港が世界有数の人口密集地であることを実感します。

 

写真はトラムを降りて、ノースポイントで撮影した一枚。被写体となったのは香港のタクシー。この赤い車体を見つけると、シャッターを切りたくなります。鮮やかな赤が香港の街並みに色を添えてくれるんです。

 

タクシーが人混みをすり抜けていく様子を表現したくて、あえてタクシーの手前に買い物客をフレーミングさせました。そして、背景には縦に伸びるマンション群を配置。そうすることで、マーケットの活気と現地の生活感を一枚の写真で表現することができました。

 

旅写真は技術よりも、現地の文化や街並みの雰囲気を感じ、どう表現したいかを考えることが大切だと思います。例えば、アジア独特の色彩を鮮やかに表現したい、古い街並みをクラシカルに撮りたいなど、感じるままに構図や画作りにもつなげてもらいたいです。香港の街並みを歩いて、歴史に触れて、美味しいご飯でお腹を満たして、とにかく旅を楽しむことが旅写真上達への近道になるでしょう。

 

【今回の撮影場所】

(文・写真/フォトグラファー コムロミホ…フォトグラファー。広告、雑誌の撮影をする傍ら、世界中の街スナップを撮り歩く)
協力:カメラ雑誌「CAPA」編集部

ヤマハ