覗けば深い女のトンネルとは? 第12回「同世代から評価を得られなければ、若い女性からも好かれない」
相変わらず、出会い系APPをチマチマやってます。知らない人とのやり取りは面倒なんだけど、なにが楽しいって、男性のプロフィールを見ることです。なんか、ムキムキマッチョな上半身ばっかりプロフ画像に載せていたり、アラフィフ男性が「35歳未満限定」とか書いてたりします。35歳未満じゃないので和久井のことは相手の眼中になさそうですが会ってみたいです。どんな人なのか、めちゃめちゃ見てみたい!
かと思えば、20代の平成生まれくんから「いいね!」をいただいてやり取りが始まってます。「年が下過ぎるので相手にされないと思いました」ですって。そういう感覚って女にはないので、感心してしまった。若い頃は自分も傲慢だったし排他的だったので、若い人と関わるときは用心はしますが、「たのきんトリオって知ってる?」とか昭和ネタふっかけて楽しんでます。
さて、和久井はたまに、平成生まれの男子とデートしたりして、それをウヒウヒ人に言いふらして1度のデートで3度くらい楽しんでます。しかしたいていの女子は、この自慢話をまともに聞いてくれません。
まず聞かれるのは「支払いはどっち?」(全部払うの?)。
「どんな話するの?」
「楽しいの?」
とまあ、さんざんです。
たいていの女にとって、若い男とつき合うことは「羨ましい事象」ではないようです。ガックリ。
それに引き替え、若い女が好きな男性は多そうです。
どうしても若い女と結婚したい男性の方、わかりましたよ。じゃあまず年上の女と結婚するつもりくらい真剣につき合ってみてください。「なにいっとんじゃ」って感じですかね。
何が言いたいかというと、「若い女がいい」=「ダメな条件がある」ってことです。
肌にハリがないのはダメ、バリバリ仕事してる強気な女はダメ、家事をしっかりやらない女はダメ……。条件は人それぞれだと思いますが、こういう「ダメ」がいっぱいあるんだろうなあと女は想像するわけです。
だけど若いからといって、彼の理想に自分がすべて当てはまるわけはありません。一度、箸の上げ下げからいちいちうるせえのとつき合っちゃったことがあって、ホトホト面倒でした。そもそも一緒にいてもビクビクしちゃってぜんぜん楽しくない。「女は愛される方が幸せになる」なんて言いますが、要は「自分のことを認めてくれて、寛容な人」とつき合うのが一番幸せです。
少女マンガの恋愛ものは「ちょっと変わった主人公を好きになってくれる男子の話」です。どれを読んでも、たいていこれに当てはまるはずです。これは女が「ありのままの自分を好きになって欲しい」「自分を認めて欲しい」と切望しているからです。いちいち、ああしろこうしろ、言うことを聞けとか言う男性とは、できれば付き合いたくないんです。男性だって、キーキーうるさく言う女とは一緒にいて楽しくないのでは?
となると「ダメ」な条件の多そうな男性とは、付き合っても楽しくなさそうです。いつ、自分のどの条件が相手のお気に召さないかもしれません。いくらいま若くたって、そのうち年取っちゃうんだしね。そうしたら捨てられちゃうのかしら。めちゃくちゃ怖いし、そんな理由で捨てられたら、付き合った時間の分だけ無駄ですよね。
「若い女がいい」と限定された次点で、なんだかうるさく言われそうな気がムンムンします。
同じ年回りの女たちはそういう男性を「フーン、若い女がいいんだ、同じ年回りの女と渡り合えないダメ男なのね」と評価します。だから、和久井が若い男子とデートをしても、女たちは羨ましがるどころか「金で付き合ってもらってるんじゃないの?」「経験値の足りない若造の話を聞いてて面白いの? あんたもレベルが低いわね」と厳しい評価を下すんです。あいたたた。
相手を受け入れる寛容さ、大らかさこそ、若い人たちにはない大人の魅力です。だけど「若い女限定」って言っちゃってる時点で、その大らかさや寛容さがない、単に年だけ取っちゃった人だな、ということになります。
同じ年回りの女からも評価を得られなければ、若い女からも好かれる可能性は低いのです。
ちなみに和久井は、大学生男子と話をするのがめちゃくちゃ好きです。あの、根拠のない自信とか、社会がわかった気になってるキラッキラした感じとか、話を聞いていると「いいエキス出てんな~」って思います。「たのきんトリオ」はもちろん、ジュリアナとかベストテンとか想定内のことから予想外のことまで、普通に通じないので、刺激があって面白いです。
「初夜ってなんですか?」って聞かれたときは、演技なのか真剣に聞いてるのか悩んでしまった。っていうか、えっ、それ私が説明するの? なんかめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!(そもそも聞かれる前提として、私が初夜がどうのこうのという話をしたってことなんだけどさ)
同年代との加齢話も気が置けなくて好きですけどね。まあなんでも楽しいです。