デノンは、音楽ストリーミングサービスやネットラジオを聴けるワイヤレスオーディオシステム「HEOS by Denon」を2017年3月15日に発売します。ラインナップは、リビングなど広い空間に最適なワイヤレススピーカー「HEOS 3」(実売予想価格3万3000円前後)、コンパクトで屋外使用も可能な「HEOS 1」(同2万5000円前後)、既存のオーディオシステムと組み合わせられるワイヤレスプリアンプ「HEOS Link」(同3万7000円前後)の3モデル。
HEOSは、を楽しむことができるデノンのワイヤレスオーディオブランド。すでに2014年より欧米・アジア地域などでは展開されていましたが、国内市場でも満を持してブランド展開がスタートします。
その特徴は、有線/無線LANを介してネットワークに接続し、AWAやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスやインターネットラジオを再生できること。また、USBメモリーやローカルネットワーク上のミュージックサーバー(NAS、PCなど)に保存した音源や、Bluetooth接続によるスマホ内の音源などもすべてワイヤレスで楽しむことができます。ストリーミングサービスやミュージックサーバーとの通信はHEOSが直接行うため、Bluetoothスピーカーのようにスマホのバッテリーを消費せず、電話の着信で音楽が途切れてしまうこともありません。
専用アプリを利用して、同一ネットワーク上の複数のスマホやタブレットで同時に操作ができるため、プレイリストを家族や友達みんなで編集して、それぞれお気に入りの音楽をシェアすることができます。例えば、それぞれのスマホから、カラオケのように次に再生する曲をキューとして追加していくことも可能です。
ホームネットワーク上に複数のHEOSデバイスがあれば、グルーピング機能を使って家じゅうで同じ曲を流すことも、それぞれの部屋で個別に音楽を楽しむことが可能。また、2つのHEOSスピーカーをステレオペアに設定してステレオ再生をすることもできます。
ハイレゾ再生にも対応しており、ローカルネットワーク上のストレージに保存されたハイレゾ楽曲を楽しむことも可能。米国ですでに開始されているハイレゾ楽曲のストリーミング配信への対応も期待されます。
HEOS 1には、オプションとして専用バッテリーパック「HEOS 1 Go Pack」(実売予想価格1万円前後)も用意。HEOS 1にGo Packを取り付ければ電源のないアウトドアでも約6時間の音楽再生が可能です。さらに、HEOS 1にGo Packと付属のスプラッシュガードを取り付ければHEOS 1は防滴仕様になり、キッチンやバスルームなどの水周りや屋外でも安心して使用できます。
拡大する音楽ストリーミングサービス市場に合わせたブランド展開
海外で展開されていたHEOSブランドですが、なぜこのタイミングで日本市場にも投入されたのでしょうか? 製品発表会に登壇したAWAの小野哲太郎氏によれば、国内の音楽市場は、CDなどの音楽ソフトの売り上げが減少する一方で、月額定額制(サブスクリプション型)の音楽ストリーミングサービスの売り上げは伸長しており、今後も成長が見込まれるとのこと。
すでにストリーミングサービスが定着している海外市場と比べて、国内市場はパッケージやダウンロード型サービスの需要が根強かったのですが、2015年~2016年にかけてApple MusicやAWA、LINE MUSIC、Spotifyなどのストリーミングサービスが相次いでローンチしたことで、国内市場でもストリーミングサービスがシェアを拡大しつつあります。それに伴い、ストリーミングサービスと相性のよいワイヤレスオーディオ製品の国内需要も伸びるという判断がされたものと推測されます。
すでに音楽ストリーミングサービスを利用している人はもちろん、これから試してみたいと考えている人も、デノンHEOSシリーズでワイヤレスによる快適なミュージックライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。