実際に使ってみないと実感しにくい“テレビ全番組録画”の便利さ。全録レコーダーの低価格モデルをライターが自腹で購入し、使い続けるうちに見えてくる便利さや気になることをレビューしていきます。
「録画も消去もぜんぶ自動」であることから、「全自動ディーガ」と名づけられたパナソニックの全録レコーダー。このうち筆者が購入した「DMR-BRX2020」は、最大6チャンネルの全自動録画に対応したモデルです。本機では地上波・BS・110度CSのうち、お好みで6チャンネルを選ぶだけで、あとは何もしなくても全部録画。HDDがいっぱいになると古い番組から自動消去していくという仕組みになっています。
「DMR-BRX2020」で初期設定をすませると、毎日自動メンテナンスが行われる明け方の数分間以外は常にフル回転で6チャンネルを全録。HDDもほぼ休みなく動きっぱなしということになりますが……本体は常に静かで、極端に熱を持ったりもしない様子のまま、安定した状態で半月あまりが経過しました。
全録にするとニュースやバラエティが楽しくなる
「全自動ディーガ」を導入してみて半月、まず変わったのはニュースやバラエティ番組をかなり見るようになったこと。とりわけ、頻度が高いのはNHKの定時ニュース。平日の朝・夜は、7時・19時のニュースを適当な時間にタイムシフトで見ています。
そして、ダラダラ見てしまうと時間がもったいないバラエティは、「これぞ」というものだけを放送終了後に選んで視聴。最近の具体例ではこんなものがあります。
テレビ朝日「しくじり先生 俺みたいになるな!!」 5月28日放送
(ゲームの達人・高橋名人が過去の“しくじり”を告白した回。Twitterなどレトロゲームファン界隈での反響が大きかったため後からチェック。毎週録画はしていないので助かった)
TBS「マツコの知らない世界」 5月30日放送
(「水族館の世界」のプレゼン。後日たまたま友人と水族館の話題になり、番組の評判を聞いたことからチェック。池袋・サンシャイン水族館の新設備情報が見られてよかった!)
テレビ朝日「関ジャム 完全燃SHOW」 6月4日放送
(「他人には聞けない!音楽ギモンスペシャル!」。放送後、音楽のギモンを解説する講師として小室哲哉さんが出演していたことを知りチェック。初めて見た番組ながら、なかなか硬派な音楽バラエティで感心! またひとつ新たな発見)
このような感じで、全録レコーダーにもっとも期待していた“テレビの話題のおいしいところだけチェックしたい”願望は順調に達成できつつあります。
気になる話題のシーンだけをイッキ見っ!
そしてもうひとつ、ニュースやバラエティをよく見るならぜひ活用したいのが「シーン検索」。いわゆるチャプターとは別に、番組内の場面の切り替わりを探してジャンプできる機能です。
このシーン検索、実は「全自動」ではないディーガでも対応している機能です。しかし全録とは特に相性がよく、ニュースやバラエティ、歌番組などでも効果は絶大。シーン一覧でヘッドラインをチェックして、見たいところに一気にジャンプすれば効率的に番組が楽しめます。まさにレコーダーの時短の極み!
さらにこの機能の活用の幅を広げるのが、「キーワード検索」との組み合わせ。
検索対象を「チャンネル録画一覧」、検索単位を「シーン」として検索すると、大量の録画済み番組の中から気になる人名やトピックに関わるシーンだけを探せます。
先日取材した「東京おもちゃショー」のことが気になっていた筆者は、「おもちゃショー」でシーンを検索。各局のニュースやバラエティで取り上げられたおもちゃショーのコーナーだけを一気に見ることができました(これはやや特殊な例かもしれませんが)。もちろん、タレントや歌手のテレビ露出が多いときの出演全チェック、といった使い方でも重宝します。
ただし、このシーン検索・再生には注意事項もあります。
・利用にはレコーダー本体のネット接続が必要
・月額300円+税の利用料が必要(無料試用期間あり)
・シーン情報を取得できるのは地上波のキー局のみ
このように、ネット接続に加え、別途料金もかかることからハードルが結構高いのは確かです(そもそもこれの存在に気づいていないユーザーも多そう……)。しかし「全自動ディーガ」でニュースやバラエティを積極的にチェックするなら、シーン検索はもはや必須オプション! そう思わせるだけの便利さがこの機能にはあります。
いろんな便利が見えてきた「全自動ディーガ」。続いて次回は、録画も消去も全自動という本機で“録った番組をできるだけ長い間保管する方法”を探ってみたいと思います。