世界で初めて3つの時刻取得システムを搭載したG-SHOCKの最新作GPW-2000。テレビCMなどで見かけた方も多いと思いますが、実際にどれぐらい便利なのか試してみないと分からない! ということで、実機を試用しました。
やっぱり便利なBluetooth接続
モジュールや外装など、GPW-2000自体の製品特徴については、以下のリンクに詳しいので本記事では省略。さっそく本題に入ります。
G-SHOCKが辿り着いた腕時計の極致――使い倒してわかった「グラビティマスター」の進化
1本の時計に標準電波+GPS衛星電波+Bluetoothの3アンテナを初搭載! 最新グラビティマスターに見る「CASIO CONNECTED」
すでにリンク先でも使い倒してしまっていますが、動画を入れられるのがウェブの良いところ。さすがに海外では試せませんでしたが、普段使いの時計としてGPW-2000をしばらく着けつつ動画に収めました。
結論からすると、Bluetooth接続時がかなり便利です。
機能の多い時計は、とかく操作が煩雑になりがち。アラーム、ストップウオッチ、ワールドタイムといった機能を、時計に組み込まれたボタンだけで設定していくのは、慣れるまでに時間がかかるものです。
これがBluetoothで接続するだけで、スマートフォンの画面を見ながらサクッと使いこなせるように。時計のホームタイムとトラベルタイムの表示を入れ替えも画面上で簡単に行えます。
緩急のついた針の動きもカシオならではの技術。ただ正しく機能するだけでなく、時計を操作することの楽しさをもたせたところに、開発陣のこだわりが感じられます。
位置&時刻情報の取得にもこだわりが!
GPS衛星からの位置と時刻情報の取得には、4時側のボタンを使います。
秒針がT(ime)を指したら時間だけ、T+P(lace)なら時間と位置の情報を取得しようと、時計が試みているところです。
ちなみに2万メートル上空にあるGPS衛星から発信される電波を腕時計内部の極小アンテナが受信するには、屋外で操作する必要があります。この弱点を、標準電波受信で補うわけですね。
受信したら文字盤の表示は直ちに正確な時間に。秒針は、受信が成功したことを示すY(es)へ移動します。
位置情報が取得できたら、6時側にあるディスクが動きはじめます。これは経度の簡易表示。アナログな方位磁針のように徐々に振れ幅を狭めながら停止していきます。ちなみに緯度はインダイアルに表示されているようです。
GPW-2000ならではのフライトログ機能は空を飛ばなくても楽しい
話はBluetooth接続の便利さに戻りますが、パイロットG-SHOCKであるGPW-2000は、専用アプリ「G-SHOCK Connected」にも「フライトログ機能」というパイロットウオッチらしい機能があります。
この機能は、時計のボタン操作でスマートフォンにその時点の時刻と位置を記録して地図上にプロットしておくと、出発地、経由地、目的地、帰還地などの移動履歴が確認できるというもの。
この地図がかなり詳細なので、飛行機の移動距離でなくても、ちょっとした移動の履歴を残すことができます。
ひと通りの移動を終えたらアプリを起動して「フライトログ」へ。
機能の名称が「フライトログ」なので飛んだように表示されますが、しっかり記録されたルート通りに表示されていきます。通り道の詳細まで知りたいのであれば別ですが、筆者はこれぐらいダイナミックな動きの方が簡単に確認できて便利だと感じました。
この使い勝手の良さは時空を超えて変わらない
時計の使用環境の壮大さに反して、小スケールでのインプレッションではありますが、GPS衛星電波受信とBluetooth接続の利便性はしっかり検証できました。
やはり多機能時計を使いこなすという楽しさは、触ってみないとわからないものですし、Bluetooth接続での楽しさは大きな特徴でもあります。ただ、スマートフォンに頼りきりではバッテリー切れが不安ですよね。その点、GPW-2000にはGPS衛星電波受信をはじめ時計単体でも十分に便利ですし、なにより光発電なので電池交換やバッテリー切れの心配もありません。
「海外で壊れたらどうする?」という心配はどんな製品にもつきものですが、そこはG-SHOCKなので耐久性に対する信頼感も抜群。渡航の際には必ず役立つ一本と言えるでしょう。
最後に、3つの時刻取得システムのうち「標準電波受信」については、夜間に自動受信する仕様なので今回は検証していません。そもそも多くの人が1日に1回は外へ出るでしょうし、標準電波受信がどうしても必要となることはほぼないと思います。正確な時刻情報を手に入れるための最終手段なわけですが、欠かさず搭載してしまうところが、いかにもカシオらしいところですね。
使った人
WATCHNAVI、WATCHNAVI Salon編集部員
水藤大輔