ヒューストン・アストロズに所属する青木宣親が、MLBで驚きの“初マウンド”に上がった。6月30日に行われたニューヨーク・ヤンキース戦のことだ。
アストロズの本拠地ミニッツ・メイド・パークでの一戦は、9回までに4-10とヤンキースが6点をリード。青木はこの日、本来の野手として出場はしていなかったのだが、最終回にピッチャーとしてまさかの出番が回ってきた。試合後のA.J.ヒンチ監督のコメントによれば、最近中継ぎ陣の登板が多かったことから、点差を広げられた7回から青木をマウンドに送ることを考えていたという。
Aoki is on the mound for the #Astros to start the 9th.
Yes. You read that correctly.
— Houston Astros (@astros) July 1, 2017
「ピッチャー青木」が真実であることを入念に伝える球団公式アカウント。青木は高校まで投手だったが、プロのマウンドに上がるのはもちろん初めて。日本のプロ野球に比べてMLBはベンチ入りできる選手が25人と少なく、投手の消耗を防ぐためにも、野手が登板することもある。日本人では2015年10月にイチローもピッチャーを経験している。
急きょ登板した青木は制球がなかなか定まらず、ロナルド・トレイエス、タイラー・ウェイドに連続四球を与えると、3人目のクリス・カーターには適時二塁打を許す。
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その後、犠飛などでさらに2点を許した。120キロ前後のストレート中心ということで致し方ない結果だったが、最後は意外な見せ場も。なんと今シーズンの新人王最有力候補、“怪物”アーロン・ジャッジを抑えてみせたのだ。
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初球、この日最速の126キロで空振りを奪い、1ボール1ストライクで迎えた3球目で中飛に打ち取った青木。安堵を含む何とも言えない表情が印象的だ。先月日米通算2000安打を達成した35歳にとって、貴重な経験となったに違いない。