コードレススティックの雄、ダイソンから登場した新モデルDyson V7 Fluffyを、掃除機を知り尽くした家電ライターがお試し。最上位モデルに迫る性能と、お手ごろ価格を両立したV7の使い心地やいかに?
【今回検証したモデルはコチラ】
ダイソン Dyson V7 Fluffy
実売価格 7万1064円
V6のモーター制御技術をチューンアップし、30分の運転時間を実現。ゴミをワンタッチで捨てる機構や高い静音性は最上位のV8から継承しています。柔らかいローラー状のヘッドで大小のゴミを残らず捕集。
【私がテストしました!】
家電ライター
平島憲一郎さん
生活家電中心に、製品紹介や比較検証記事などを執筆。最近ではGetNavi webでコードレス掃除機5モデルの連載検証企画も行った。
最上位機と遜色ない使用感で文句なしのコスパ!
Dyson V7 Fluffyは同社の最上位機V8と初級機V6の間に位置する機種。吸引力はV8よりはやや劣り(吸込仕事率は非公表ながらV6と同等らしい)、連続運転時間はV8とV6の中間の30分。静音性はV6より運転音が半減したV8と同等、というのがスペック上の主な違いです。
今回は、これらの違いが実際の掃除にどの程度影響するか確かめながら製品チェックしました。テストは3LDKの住居を、標準モードのみで掃除。イスや床上の小物を動かしながらの掃除時間は、計32分39秒かかりました。実はV7の場合、モーター駆動ヘッド使用時の連続運転時間は20分(V8は40分)なのですが、トリガースイッチでこまめに運転停止できるため、約33分掃除しても、実際の掃除機の稼働時間は20分以下です。また筆者は、掃除時間30分前後が体力の限界。連続稼働時間30分は実質不都合はないと感じました。
V8との価格差は約1万円。迷っていた人はこっちで十分
吸引力は、フローリングもカーペットもほぼ問題なし。通常モードで除去しにくい床面に貼り付いた汚れも、V7の強モードでしっかり除去できました。ただし、同社独自のソフトローラークリーナーヘッドは、大小のゴミが効率よく取れる一方、構造上、壁際にゴミが残る場合も。その場合、隙間ノズルなどでの掃除が必要です。
操作性はV8やV6同様快適で、左右の方向転換もスムーズ。また、本機はV8より標準質量が210g、延長パイプやヘッドを外した質量は140g軽く、特にハンディで使用中にその軽さを実感できました。
ゴミ捨てに関してはV8と同様、本体上部の赤いレバーを引き上げるとダストボックスの底が開き、簡単にゴミが捨てられます。その際に、シュラウドのメッシュ部に付いたゴミをこそげ落とす機構も便利。ただ、ゴミ捨て時にホコリが舞い上がりがちなので、底ぶたの周りをゴミ袋で包むなどの飛散対策が不可欠です。
付属の掃除用アタッチメントはミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズルの3種類で、従来のV8 Fluffyと同じ。ちなみにV7が加わった今年のラインナップから、V8 Fluffyには天井や背の高い家具の上面などを掃除しやすいアップトップアダプターが追加されました。
連続稼働時間30分/モーター駆動ヘッド使用時20分は、80㎡程度までの床面を掃除するには十分なスタミナ。それ以上の広さを掃除する場合のみ、V8を選べばいい。吸引力に関してもV8と差が出るのは強モードの場合で、筆者はたまに使う強モードでパワー不足と感じることはありませんでした。
これでV8との価格差約1万円。価格でV8購入をためらっていた人にはドンピシャの製品です!!
【5段階で採点してみた!】
集じん性能 4.5/5
操作性 4.5/5
メンテナンス性 3.5/5
汎用性 4/5
集じん性能は吸引力、持続力ともにほぼ文句なし。操作性も良好ですが、重心が持ち手に近く、長時間掃除すると手首がやや疲れてきます。メンテ性ではゴミ捨て時のホコリの舞い上がりに要注意。