多種多彩なブランド・メーカーから製品が発売されているスマートウオッチ市場に、筆記具で著名なモンブランが参戦! 高級時計の製造でも知られる同社が手がけた製品の仕上がりを吟味しました。
【試したモデル】
モンブラン サミットスマートウォッチ
11万160円
最先端技術と伝統の時計製造ノウハウが融合した同社初のスマートウオッチ。OSには、Android Wear2.0を採用し、各種アプリの通知や音楽再生、Google Fitなどに対応。Uberアプリなどを標準で備えます。
ケースの種類は、ステンレススチールと、それの表面をブラックにしたもの、フルチタニウム(〜12万7440円)などがあります。
操作性は他社製品と同程度質感はさすがのクオリティ
筆記具で有名なモンブランが、スマートウオッチを発表! 高級時計ブランドとしての一面を持つ同社が、一体どんな製品を作ったのか、1週間ほど使ってみました。
OSは、Android Wear 2.0。筆者はiPhone7ユーザーなので、ちゃんと使えるか心配しましたが、Bluetoothで接続後、Android WearアプリのインストールとGoogleアカウントの入力だけで、すぐ使い始められました。
選択できるウオッチフェイスは、モンブラン 1858や、人気作のタイムウォーカーに着想を得たものがメイン。アラームクロックやタイマーなどの機能表示を専用デザインにした点に、ウオッチメーカーとしてのこだわりが感じられました。一方で、デザインがシンプルすぎたのは残念。ワールドタイムの設定画面と同じぐらいのこだわりが欲しかった……。もちろん振動による電話やメールの着信、SNSの通知などの機能がありますが、正直このあたりは他社製品と大差ありません。
ただ、やはりモンブラン製らしく外装の仕上がりは抜群で、高級時計で培ってきた設計は直径46㎜というサイズを感じさせない着け心地。工具不要で簡単に付け替え可能なストラップ(別売1万2960円〜)のバリエーションも豊富で、いずれもモンブラン製だから上質感があります。これで価格が約11万円というのは、モンブランの時計としては破格。スマートウオッチ機能付き高級時計と考えれば、かなり魅力的です!
デザインのベースはこのモデル!
新作スマートウオッチのベースとなったモンブラン 1858 コレクション マニュアル スモールセコンド(41万9040円)。1930年代製品に着想を得たビンテージフェイスが特徴です。
機械式時計の機構を想起させる都市リング
機械式時計で複数時間帯表示モデルを複数出しているモンブランらしいワールドタイムの設定画面。直感的に操作しやすくなっています。
ベルトは簡単に交換可能裏蓋には心拍センサー
裏蓋のセンサーが、心拍数などを随時モニタリング。ベルト裏にある爪レバーを引くと工具不要でベルト交換が可能です。
厚みを抑えたケースは着け心地も軽く快適
腕時計が厚さ10㎜ほどで薄型と言われるなか、本機では12.5㎜まで抑制。シャツには収まりにくいものの、軽い着け心地です。
【結論】
「モンブラン特有の機能がもっと欲しかったが高級時計らしい品格ある外装は申し分なし!」
高級感:4
独自性:3
装着感:4
コスパ:4
(評価は5点満点)
独自UIが味気ないのは惜しいですが、大型ながら着け心地の良いケースや、自社製レザーストラップなどは、質感の高さも相まって高級時計と遜色なし。モンブランのエントリーモデルとして魅力は十分です。
【試した人】
ウオッチコーディネーター
水藤大輔
時計誌「WATCHNAVI」編集部員。時計販売員のための資格、ウオッチコーディネーターを保持しています。