最近は、コンビニやスーパーでいろんな種類の豆乳を見かけます。豆乳には、植物性のタンパク質だけでなく、人間の身体では生成できない必須脂肪酸、さらにビフィズス菌などの腸内細菌を元気にする大豆オリゴ糖などが含まれており、なんとなく健康を意識して毎日飲んでいる人も多いのではないでしょうか。
豆乳が身体にいいのは周知の事実ですが、実は豆乳が苦手な筆者。飲み物として口にしたときに、大豆っぽさが強すぎてあまり好きになれません。とはいえ、いろんな味があるようなので、これなら豆乳が苦手な私でも飲めるのでは……。
そう思っていた矢先、豆乳業界でシェア1位と2位のキッコーマンとマルサンアイから、多種多様なフレーバーの豆乳飲料が発売されました。「これなら豆乳が苦手な私でも飲めるのでは……」ということで、2社の新製品を試してみることに。果たして、豆乳が苦手な筆者でも飲むことはできたのでしょうか!?
キッコーマンはバリエーションがとにかく豊富
キッコーマンといえば、しょうゆをはじめとした調味料のイメージが強いですが、実は豆乳業界においては最大手となっています。たしかに、コンビニでも同社の豆乳製品はよく見かけますね。
今回飲んだのは、「豆乳飲料 豆乳ラッシー」「豆乳飲料 いちごラッシー」「豆乳飲料 マンゴーラッシー」「豆乳飲料 みたらし団子」の4種類。大豆固形分が2%以上・6%未満なのが「豆乳飲料」なのですが、いろんなフレーバーを加えているものが多く、どれも個性的で気になります!
なかでも、ラッシーシリーズは豆乳を乳酸菌で発酵させた新しいタイプの豆乳飲料。これまでもフルーツテイストの豆乳飲料を多数出している同社ですが、豆乳のラッシーはどんな感じなのでしょうか?
■豆乳飲料 豆乳ラッシー
まずは「豆乳ラッシー」からいただいてみます。コップに注いでみると少しとろみがあって、普通の豆乳とは違うのがひと目でわかります。
それでは、いただきまーす! こ、これは、想像していたよりも豆乳っぽさがありません。豆乳というよりは、ヨーグルト飲料に近いような口当たりと甘さがあり、後味も大豆っぽさが少ない印象です。お店で「ラッシーです」と出されてもわからないレベル!
筆者のように豆乳が苦手だけど健康が気になるという人にはぴったりですし、普通の豆乳に飽きた人にもいいでしょう。逆に、“豆乳感”を求めている人には物足りないかもしれませんね。
■豆乳飲料 いちごラッシー
いちご果汁入りの「いちごラッシー」は、一見するといちごオレのような雰囲気があります。ひと口飲んだ感想としては、「やっぱり豆乳じゃない!」。
いちごの味でごまかしているということもなく、乳酸菌での発酵により、だいぶヨーグルト飲料に近いです。しかし、ヨーグルトほどの酸味もないところは、やっぱり豆乳なんでしょう。
■豆乳飲料 マンゴーラッシー
今回飲み比べたラッシーシリーズのなかで、ダントツでおすすめなのがこの「マンゴーラッシー」。マンゴー果汁はいちごと同じ1%なのに、マンゴー感が口いっぱいに広がります。マンゴーのまったりした口当たりと豆乳ラッシーの相性が絶妙で、これは豆乳っぽさをまったく感じませんでした。
ここまでで何種類か飲んで気付いたのですが、豆乳ってお腹がいっぱいになりますね。朝食のお供にいただくのはもちろん、これなら小腹が空いたときに飲むのも良さそうです。ラッシーシリーズは1本あたり100億個の乳酸菌(殺菌)が入っていて、お腹にも良さそうで、まさに一石二鳥!
■豆乳飲料 みたらし団子
最後にいただいたのは、「みたらし団子」。キッコーマンは、これまでも「抹茶」や「黒ごま」など和テイストのものや、「プリン」や「ショコラ」などのスイーツ系も出しており、その評判が上々なので気になっていました。
ワクワクして飲んでみると……おぉ、これはかなりみたらし団子の味に近い! あの甘辛いタレの味そのまんまで、少ししょうゆの風味が勝っている印象です。飲み物なのにおやつを食べているような、不思議な感覚になります。ちなみに、このドリンクには「キッコーマンしょうゆ」が使われており、香ばしさがクセになりそうです。
いずれも200ml紙パック入りで、希望小売価格はラッシーシリーズが108円、みたらし団子のみ98円。毎日いろんなフレーバーを選んで飲めるので、飽きずに続けられそうですね。
マルサンアイはコラボ商品で個性を発揮!
マルサンアイのラインナップはなかなかユニーク。「豆乳飲料 すなば珈琲」「ことりっぷ豆乳飲料 栗と和三盆」「タニタカフェ®監修 オーガニック調製豆乳」「タニタカフェ®監修 オーガニック無調整豆乳」の4種類です。
これらに共通するのは、いずれも“コラボ商品”であること。味やパッケージデザインを外部の企業とコラボすることで、これまでの豆乳飲料とはひと味違った印象を持たせています。
■豆乳飲料 すなば珈琲
鳥取県の観光名所でもある喫茶店「すなば珈琲」が監修したこちらの豆乳飲料は、昔ながらのコーヒー牛乳のようなコクのある味わいを再現しています。鳥取県産の「サチユタカ」という大豆を使用し、西日本エリアで期間・数量限定発売されているレア物。200ml紙パック入りで、希望小売価格は118円となっています。
実際に飲んでみると、最初は甘めのコーヒー牛乳といった感じで、後味に豆乳らしい大豆っぽさが少し感じられます。とはいえ、豆乳が苦手な筆者でもゴクゴク飲めたので、単にコラボしているだけではない味へのこだわりが伝わってきます。
■ことりっぷ豆乳飲料 栗と和三盆
旅行ガイドブック「ことりっぷ」が監修したこちらの豆乳飲料は、実はコラボ第3弾なんだそう。「女性が好みそうな組み合わせね」と思うかもしれませんが、素材にもしっかりこだわっているんです。
豆乳に甘みを出す和三盆には、徳島県北方で栽培された「竹糖(ちくとう)」と呼ばれるサトウキビを原材料にした「阿波和三盆糖」が使用されています。これからの季節は栗を使ったスイーツも増えてきますし、まさに秋冬に飲みたくなる味。200ml紙パック入りで、希望小売価格は98円。
ひと口飲んだ感想としては、これは比較的豆乳の味わいを重視した仕上がり。最初に和三盆の甘みがやってきて、次に栗の風味が広がり、最後に豆乳の大豆感が訪れるイメージ。全体的に柔らかい味わいで、それぞれの味が交互にバランスよく感じられて良かったです。
■タニタカフェ®監修 オーガニック調製豆乳/オーガニック無調整豆乳
最後に飲んだのが、「豆乳飲料」ではなく、「調製豆乳」「無調整豆乳」という、豆乳の味わいが全面にやってくるタイプのもの。ここまでで豆乳への苦手意識を随分克服できたので、いまなら筆者でもおいしくいただけるはず!
今回、マルサンアイはタニタカフェ®とコラボして、ヘルシー志向な豆乳シリーズを発売するとのこと。200ml紙パック入りの希望小売価格は118円、1000ml紙パック入りの同価格は345円です。
オーガニック調製豆乳は、有機大豆、オーガニックシュガー、フランス産のロレーヌ岩塩のみを使用した有機JAS認定のオーガニック調製豆乳。口に含むと、大豆本来の旨みが広がり、さらに甘みも感じます。あ、これもおいしい!
さらに、有機大豆のみを使用し、大豆固形分10%というオーガニック無調整豆乳もいただきます。こちらは一切ごまかすことなく大豆の旨みがダイレクトに感じられるので、私にはまだ早かったようです……。とはいえ、味に丸みがありますし、味付けされていないので、料理用として使うのにも良さそうです。
■豆乳グルト プレーンタイプ
ちなみに、マルサンアイでは豆乳飲料だけでなく、「豆乳グルト」という商品もあります。こちらは木曽の漬物「すんき」からとった植物性乳酸菌で豆乳を発酵させた、ヨーグルト風の発酵食品なんです。
写真ではわかりにくいのですが、普通のヨーグルトに比べると少しクリーム色なのが特徴。味のほうはというと……豆乳の味そのまんま! ヨーグルトのつもりで食べると、少し驚きます。
豆乳が好きな人であればおいしく食べられると思うのですが、なにせ筆者は豆乳が苦手。プレーンタイプで甘さが一切ないので、ダイレクトに大豆の味が出ています。ヨーグルトのような見た目ですが、別物として食べたほうが良さそうです。
そこで、はちみつを加えて食べてみたところ、ほどよい甘さが加わることでおいしく食べられました! このまま食べる以外にも、コロッケに加えるなど料理に利用するのもひとつの手ですね。
通常のプレーンヨーグルトが62kcal/100gなのに対し、豆乳グルトは46kcal/100g。低カロリーなうえにイソフラボン32mg/100gを含んでいます。希望小売価格は270円で、内容量はたっぷり入った400gです。
今回、さまざまな豆乳を飲んでみて、豆乳がこんなにもいろんな姿を見せてくれることに驚かされました。筆者のように、豆乳が苦手な人でもフレーバーによっては抵抗なく飲むことができます。シーンに合わせてフレーバーを選んだり、牛乳の代わりに使ったりして、豆乳をもっと身近な存在にしてみましょう。
【URL】
キッコーマン https://www.kikkoman.co.jp/
マルサンアイ http://www.marusanai.co.jp/