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2017/9/22 21:00

「食べたかった未知のメニュー」がわかる!? 電気無水鍋「ホットクック」AIoT対応による大きすぎるメリット

食材と調味料を入れて待つだけで美味しい料理ができあがるシャープの「ヘルシオ ホットクック」の新モデル、「ヘルシオ ホットクック KN-HW24C」が10月26日に発売されます。もともとその手軽さで好評を博している同製品ですが、今回発表されたモデルでは、なんと、AIが調理をサポートしてくれるんだとか! AIの搭載によって何がどう便利になったのか、実際に確かめるべくメディア向けの説明会に参加してきました。

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↑実売予想価格は7万5000円前後(税別)。容量は2.4L、大きさ(外形寸法)は幅395mm × 奥行305mm × 高さ249mmです

 

そもそもヘルシオ ホットクックって何?

新モデルの機能を紹介する前に、そもそもヘルシオ ホットクックとはどういった製品なのか、簡単におさらいしておきましょう。

 

ホットクックは2015年11月に初代モデル(1.6L/4人分)が発売された、無水調理が可能な自動調理鍋。2016年12月に2.4Lの大容量モデルKN-HT24B(2.4L/6人分)が新たに投入されました。今回発表されたKN-HW24Cも同じく2.4Lの大容量モデルです。

 

製品名の由来は関西弁の”ほっとく(放っておく)”をもじったもので、放っておいても料理(クッキング)できるから「ホットクック」にしたとのこと。加熱の温度を自動調整しつつ、鍋内部の「まぜ技ユニット」が最適なタイミングで具材をかき混ぜてくれるため、食材と調味料をセットしておくだけで料理ができあがる仕組みです。毎日忙しいけれど家で手作り風の料理を食べたい、という人にぴったりの製品といえるでしょう。

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↑2本の太いかきまぜ棒「まぜ技ウイング」が飛び出す「まぜ技ユニット」は、30種類のトルクと11種類の回転時間の組み合わせで330通りのプログラムを実現。内鍋の円錐の突起「旨みドリップ加工」は、食材から出た旨みを含む蒸気を水滴にして内鍋に戻すはたらきがあります

 

栄養たっぷりの「無水調理」がウリ

ホットクックは単に自動調理ができるだけではありません。野菜などの食材に多く含まれる水分のみを使って調理する「無水調理」ができます。ビタミンCや葉酸などの抗酸化作用のある栄養素を多く残すことができ、なおかつ食材本来のおいしさが味わえます。会場では、なんとパスタ(ナポリタン)の自動調理が実演されました。

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↑ナポリタンを作ります。まず、材料を用意

 

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↑ホットクックに材料を入れていきます。もちろん、乾麺も全部一緒に投入!

 

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↑約25分で完成。子どもが好きそうな味です。野菜が多く、やさしい味わいでした

 

ほかにも、コトコト煮込んだ「ごろごろ秋野菜のビーフシチュー」を試食。根菜類もやわらかくなっており、無水調理ということもあってコクのある本格的な味でした。

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↑ごろごろ秋野菜のビーフシチュー。大ぶりの根菜も中までやわらか

 

完成した料理だけでなく、例えば昆布とかつおの混合だしをとるような使い方も可能。60℃で1時間ほどかけて昆布だしをとったあと、85℃に温度を上げる、といったデリケートな温度調整も自動で行ってくれます。

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↑出汁を試飲してみましたが、香りが抜群でした!

 

また、予約調理ができることも忙しい人にとって大きなポイント。しかも、従来モデルでは最長12時間だった予約時間が、新モデルは15時間まで延びました。これにより、例えば朝6時に予約して、夜8時にできあがるようにセットできるのです。これなら朝にセットして出かけても安心ですね。

 

不評だったメニュー表示が改善し、使い勝手が向上

ここまでは主に従来モデルから受け継いでいるホットクックの魅力をご紹介してきました。前モデルからの変更点に目を向けると、まずは不満の声が多かったという操作画面が大きく改善されています。

 

具体的には、操作画面サイズが1.4倍に拡大し、従来機ではメニュー番号のみだったメニュー表示が文字表示に対応。これにより、クックブックと画面を照らし合わせながら操作する必要がなくなりました。

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↑文字表示ができるようになったのは地味なようでうれしい変化!  前モデルは「番号のみ」だったのでやや不便でしたが、これなら迷わず操作できそうです

 

AIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」でメニューがどんどん増える

もう1つの大きな変更点は、AIoTクラウドサービス「COCORO KITCHEN」を搭載したことです。

 

COCORO KITCHENでできることとしては、例えば、本体を無線LANに接続すると、必要な食材や調味料から下準備の手順まで本体画面に表示して音声で案内してくれます。これにより、同梱のレシピブックを見なくても簡単に調理の準備をすることができるようになりました。

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↑従来モデルではレシピブックが必須でしたが、新モデルでは画面表示&音声アシストにより不要に!

 

また、シャープの調査によると、ホットクックの購入者はほぼ8割が週2日以上使用し、「もっとメニューを増やしてほしい」という声が多く寄せられたそうです。その点、新モデルでは本体に内蔵されている自動調理メニューに加え、COCORO KITCHENのクラウド上から新たにレシピをダウンロード可能。本体内蔵の自動メニューとクラウド上のものをあわせて、発売時点で約250メニューが用意されるそうですが、クラウド上のレシピは今後も追加される予定です。スマホにアプリをインストールしておけば、外出先でレシピの材料を見ながら買い物もできますね。

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↑スマホやタブレットで外出先からメニューを選び、材料を見ながら買い物できます。そのまま設定をホットクックに送信しておけば、帰ってすぐに調理ができます

 

さらにユニークなのは、「聞いて」キーを押せば、会話のなかから食べたいメニューを判断しておすすめしてくれる機能。例えば、旬の食材を使ったメニューや、AIがユーザーの好みに適したメニューを提案してくれます。使えば使うほどユーザーの好みを学習していくので、より気の利いたメニューを提案してくれるようになります。

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↑新たに搭載された「聞いて」キーを押すと、予想外のメニューを教えてくれることも!

 

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↑料理に関係のないことまで質問されます。こういった質問に答えることで、どんどん賢くなっていくとのこと

 

ホットクックはベトナム、タイ、インドネシアなど、グローバルに展開しています。そのため現地でも受け入れられるメニューを開発しており、今後は現地ユーザーの声を取り入れたメニューを追加する計画もあるんだとか。会場には実際にトムヤムクンなどのメニューが展示されており、国際色豊かなメニューが期待できそうです。

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↑トムヤムクンやチリコンカンなど、レストランで食べるようなメニューも作れるようになります

 

前モデルと比較すると中身は大きく改善!

筆者も前モデルのホットクックを愛用しているユーザーですが、新モデルの使いやすさには驚いてしまいました。正直なところ、「このモデルが出るまで待てばよかった……」と後悔してしまうほど。前モデルはメニュー番号表示だけなので、レシピブックが欠かせません。新モデルは液晶画面が大きくなり、文字で表示されるようになったことで、レシピブックを照らし合わせる必要がなくなっています。

 

また、AIもユニークです。どうしても同じ料理ばかり作ってしまいがちですが、いろいろ提案してくれるので「たまにはこういうのも作ってみようかな」という気持ちになります。クラウド上のレシピがどんどん増え、さらにダウンロードできるのもうれしいですね。さらにユニークなところでは「メニュー占い」という機能もあります。

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↑メニュー占いではこんな質問に3つ答えます。私が聞かれたのは、「好きな花」「好きな音楽」「美容で気になること」でした。それぞれ「バラ」「洋楽」「アンチエイジング」と答えたところ、「八宝菜」という結果に。質問はその都度変わります。ちょっとした息抜きになりますね

 

ユーザーの声を反映して、どんどん使いやすくなっていくホットクック。「AIoT」なんて聞くと身構えてしまう人もいるかもしれませんが、できることが増え、しかも手順が簡単になるなどいいことづくめ。従来モデルとの価格差はありますが、いま買うなら新モデルの「ヘルシオ ホットクック KN-HW24C」が断然おすすめです。