「NYのあの店が日本初上陸」といった見出しをニュースでよく見る。オープン当初はメディアもこぞって取り上げて、何時間待ちという長い行列が店の前にできたものだが、問題は「その後」だ。当初の華々しさに比べると、その後の動きはどうもよくわからない。情報が更新されぬまま、「きっといまも混んでいるんだろう」と決め込んで、足を運ばずにいる人も少なくないのではないだろうか。
そこで、2015年以降に日本に上陸し、
初上陸系バーガーのその後 第1回「Carl’s Jr.」
「カールスジュニア」の日本1号店がオープンしたのは2016年3月4日。1990年代、大阪を中心に展開していた時期があったので正確には日本“再上陸”である。グループの「Hardee’s」と合わせて店舗数は全米に3000店強。米国内で5、6番目の規模を誇るカリフォルニア発祥のハンバーガーチェーンだ。16年3月の秋葉原に続き、同年10月に神奈川・平塚に2号店、そして今年17年4月には自由が丘に3号店をオープンし、現在国内に3店を展開する。
コゲ味の芳ばしい直火焼きパティの店
カールスジュニアといえば「CHARGRILLED」、直火焼きパティで有名だ。鉄板の上でなく、肉に直接火を当てて焼くので、コゲ目がついてプンと芳ばしいにおいが立つ。同じ直火の「バーガーキング」と同系統の店である。
上陸当初に注目されたのが、豪州産アンガスビーフとリッチなブリオッシュバンズによる「THICKBURGER(シックバーガー)」のシリーズ、全7品。thick=分厚い、厚みのあるという言葉どおり、「ドンッ!」とボリュームのあるバーガーだ。パティのサイズは1/3LB(パウンド、約151グラム)と1/2LB(約227グラム)の2種類。人気の「マッシュルームシックバーガー」は、パティ1/2LBで1190円(以下:すべて税抜)。巷の専門店と変わらぬ質と値段だ。
では、安いバーガーはいくらから食べられるのだろうーー。
ドリンクはお代わり自由!
同店の最も安いハンバーガーは「チーズビッグバーガー」490円。「バーガーキング」のワッパーとほぼ同額だ。セサミバンズの間に豪州牛100グラムパティ、
コンボはフレンチフライとドリンクバーのセット。ドリンクはお代わり自由、何杯飲んでも同じ金額だ。国内大手バーガーチェーンでドリンクバーを入れているのは同店だけ。これはポイントだ。そして、同店のバーガー最大の特徴はその「食べごたえ」にある。お腹いっぱいになりたければ、同店へ行けば、まず確実に1個で満腹になれる。
絶品サンタフェソース!
もうすこし豪勢に攻めるなら、今年8月に新たに加わった「ワカモレベーコンバーガー」790円もおすすめ。「ワカモレ」とはペースト状にしたアボカドのこと。トマト、玉ねぎ、パクチー、ハラペーニョと混ぜ合わせ、クリスピーなベーコン、ホワイトチェダーチーズ、豪州牛100グラムパティ、レッドオニオン、トマト、レタスとともにセサミバンズで挟んだ一品だ。野菜がパンパンに入った具だくさんなバーガーに、ワカモレソースが「ちゅるっ」とマイルドに利いている。そして、味の決め手となるのが「サンタフェソース」ーー。
次の写真中央のソースがそれである。マヨネーズベースのピリ辛ソースで、ハンバーガーのほか、「チキンテンダー」のソースとしても楽しむことができる。これが絶品。衣の強い味付けをなじませ、スパイスの香ばしさだけが残る、抜群のマイルド加減だ。チキンテンダーのソースは2種類から選べるようになっているが、このサンタフェソースが断然おすすめ。
チキンテンダーも、スクープですくったアイスクリームで作る「アイスクリームシェイク」も、店頭で調理する手づくり。世界規模のハンバーガーチェーンながら、そうした手づくりの要素が残されている。そこが同店のおいしさの秘密。
「ワカモレベーコンバーガー」は、2号店・ららぽーと湘南平塚レストランの開店1周年を記念して、11月9日まで全店でSコンボセット890円で販売中。オープン以来、秋葉原は主に男性客、平塚はファミリー層、自由が丘は女性客と若者を中心にファンを着実に増やしているというカールスジュニア。来年はその培った経験をベースにさらに店舗数を伸ばす計画だ。
なお、追加情報……入店時の掛け声は「Hi, Welcome to Carl’s!」と言っている。
― shop data ―
Carl’s Jr. 秋葉原レストラン
住所:東京都千代田区外神田4-4-3
アクセス:東京メトロ銀座線 末広町駅歩2分、JR山手線ほか 秋葉原駅歩5分
オープン:2016年3月4日
営業時間:9:00~22:00(LO21:30)
定休日:無休 (要確認)