シャツの乾きやすさは製品購入時に大いに気になるものの、通常店頭ではこれらを試すことはできません。ここではそんな重要なポイントをスタイリストの佐々木 誠さんが実際にチェックし、ガチにインプレッションしました。3項目を各5点満点で採点していきます。
【テストした人】
スタイリスト 佐々木 誠さん
本誌をはじめモノ&ファッション誌を中心に活動。幅広いジャンルのスタイリングを手掛けている。
佐々木さんによると2点が重要だと言います。
「下着は普段から身につけるものだから“肌触り”が重要。例えばメッシュのサラサラ感が好きだったり、コットンの柔らかい感じが好きだったりと、肌触りの好みは大きく異なります。パックに入った下着でも素材は表記されているのでぜひチェックしましょう。また、機能も保温に限らず、速乾性など多機能化が進んでいます。これは上のテストでじっくり確かめたので、この2点に着目して選びましょう」(佐々木さん)
【エントリーNo.01】ユニクロ ヒートテック シームレス VネックT(半袖)
発熱機能や保温機能など機能性に優れた製品。静電気防止機能もあり、これからの季節に最適です。実売価格1620円。
【透けにくさ】4点
よく見ると多少見えるという程度で、全体的にほとんど透けません。普段使いには十分なレベルです。
【通気性】4点
衣服内の余分な湿気を吸収し、外に放湿する吸放湿機能が優秀。蒸れをあまり感じず、暖かいです。
【乾きやすさ】5点
吸汗速乾効果により10分でスムーズに乾きました。抗菌加工も施されており、生乾きの臭いを抑制。
【エントリーNo.02】イオン トップバリュ ピースフィット ムレにくくあたたかい インナー Vネック半袖
保温性が高く、吸放湿性に優れた素材を使用。ムレにくく、汗をかいても素早く乾きます。実売価格1058円。
【透けにくさ】4点
袖口と首まわりはやや透けて見えます。しかし胸元や肩付近はあまり目立たず、気になりません。
【通気性】3.5点
汗を吸ってくれるものの、通気性自体はやや弱め。とはいえ、ムレるというほどではありませんでした。
【乾きやすさ】3.5点
濡れた跡がやや表面に残りました。とはいえ、湿気自体は生地を触ってもほとんど感じませんでした。
【エントリーNo.04】セブン&アイグループ オーガニックコットン 混インナー
綿素材の持つ保温性によるやさしい温かさが◎。着たての柔らかさが持続し、高いフィット感が楽しめます。実売価格855円。
【通気性】5点
外見からは下着を着用しているようには見えません。見えやすい鎖骨付近もあまり透けませんでした。
【通気性】4.5点
コットンの通気性を生かし、着心地は良好。汗を吸収して放出するので、長時間の着用でも快適です。
【乾きやすさ】3.5点
胸の部分を触るとほんのりとした湿り気が残っていました。一方で、水の跡はほとんど抜けていました。
【エントリーNo.04】モンベル ジオライン L.W. VネックTシャツ
軽量で速乾性に優れており、一年を通じて活躍します。暖かい空気を繊維内に保持し、高い保温性を実現。実売価格2880円。
【透けにくさ】4.5点
首回りから鎖骨にかけてうっすら透けて見えました。腕や胸はほとんど気にならないレベルです。
【通気性】5点
高い通気性で快適でした。繊維に織り込んだ銀イオンの効果で、気になる体臭も対策できます。
【乾きやすさ】4.5点
速乾機能を備えており、10分ほどでほとんど濡れた部分の見分けがつかないぐらいに乾きました。
【機能性下着大賞】モンベル ジオライン L.W. VネックTシャツ
シャツの一部を水で濡らして10分程度で乾かすというせっかちなテストにも関わらず、優れた速乾性を発揮したモデルが顔を揃えました。なかでもジオラインが通気性や透けにくさなどで高い評価を獲得し、大賞に決定。
「ジオラインは特に通気性が優秀で、一年にわたって快適に着用できます。心地のいい肌ざわりもたまりません。さらに、マイクロファイバーによる高い保温性も兼ね揃えているので、ムレにくさと保温性が大切になってくる秋冬のアンダーウェアにピッタリです」(佐々木さん)。