海外では盛り上がりを見せているものの、日本ではいまいち浸透していない“eスポーツ”という言葉。eスポーツとは、スポーツ競技のようにゲームを個人/団体でプレイして競うもので、将来的にはオリンピック競技になる可能性もあると言われています。そのeスポーツを盛り上げるべく、東京・渋谷区が開催する「Dive Diversity Summit Shibuya(DDSS)」サテライトプログラムの一環として、日本eスポーツ協会主催のイベントが実施されました。
イベント前には、スマホゲームアプリ「ハチャメチャスタージャム」のリリース発表が行われ、芸人のX-GUN 西尾季隆さんや、同アプリのスペシャルサポーターを務めるロンドンブーツ1号2号の田村 淳さん、渋谷区観光協会の金山淳吾理事長、日本eスポーツ協会の筧誠一郎事務局長、アプリを開発したTeam STARJAMの枝廣 憲エグゼクティブプロデューサーが登壇しました。
「ハチャメチャスタージャム」は、1対1で戦う3Dアクションゲーム。12人の個別の能力を持ったキャラクターをひとり選んでバトルします。1試合99秒のあいだに、相手の体力をゼロにするか、より減らした方の勝利。すでにauゲームにてリリースされており、日本eスポーツ協会公式イベントで採用されている初のモバイルゲームです。
操作は、画面をタップしたりフリックしたりと簡単で、誰でもすぐに遊べるわかりやすさが特徴。現在はauのAndroidユーザー限定でしか遊べないのが残念なところですが、事前登録のウェブサイトがオープンしているので、近日中にはほかのキャリアやiOSデバイスでも遊べるようになるでしょう。
今回、渋谷区がeスポーツのイベントを開催したのは、同区の国際都市化実現や新たな観光事業としてeスポーツを活用することが目的にあります。渋谷区観光協会は、国内外の観光客が渋谷を訪れハチ公像とスクランブル交差点を見たあとにどこに行けばいいかわからないという状況を脱却し、渋谷を様々なエンターテイメント体験ができる場所にしたいと考えているとのこと。
スペシャルサポーターの田村 淳さんは、「eスポーツの選手には1億円稼ぐプレイヤーもいます。世界では子どもの憧れの職業のひとつにもなっています。このゲームがきっかけでeスポーツを認知してもらいたい」と語っていました。
トークセッションのあとには、西尾さんと田村さんのエキジビジョンマッチも行われました。大学受験のためゲームをあまりやっていなかったという田村さんに対して、ゲームをやりこんできた西尾さんが圧勝。対戦の楽しさだけでなく、人前でプレイする楽しさもアピールしていました。
発表会のあとには、一般から抽選で選ばれた約100名が参加するゲーム大会も開催。発表会のイベントでありながら、優勝賞金は100万円と、本格的なeスポーツ大会並の賞金が用意されていました。高額賞金は単純にモチベーションが上がるうえ、プロスポーツとして選手を生業にできるようになるので、今後も続けて欲しいところです。
eスポーツは、2022年のアジア大会でメダル種目になることが決まっており、オリンピックでも採用が検討されています。若者文化の発信地である渋谷区もeスポーツに力を入れており、日本においてもeスポーツが浸透する日はそう遠くないかもしれません。