デジタル
2017/11/17 6:00

無人化が進む店舗運営をPepperが変える? ロボットが会話を生む「無人カフェ」開催中

コーヒー大手のネスレ日本、製造大手の川崎重工、「Pepper」擁するソフトバンクロボティクスが、それぞれの得意分野を活かしてコラボレーションした「おもてなし無人カフェ」が期間限定でオープンしました。開催期間は11月26日まで。場所は原宿にある「ネスレ 原宿」になります。

 

↑JR原宿駅至近にある「ネスレ 原宿」
↑JR原宿駅至近にある「ネスレ 原宿」

 

無人カフェの具体的な仕組みは、ソフトバンクロボティクスお馴染みのAI搭載ロボットPepperが、タッチパネルにて注文を受け付けると、川崎重工業の工業用ロボット「duAro(デュアロ)」が動作。ネスレ日本が販売する家庭用コーヒーサーバー「バリスタ50」にカップをセットして、コーヒーを抽出開始。抽出が完了すると、duAroがカップを取り出し差し出すという流れです。

 

↑Pepeer、バリスタ50、duAroがならぶ無人カフェの様子
↑Pepeer、バリスタ50、duAroがならぶ無人カフェの様子

 

それぞれのデバイスはBluetoothで無線接続され、Pepperが受けたオーダーをワイヤレス通信によって他のデバイスが連携します。

↑Bluetooth搭載でスマホなどと連携できる「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ50」
↑Bluetoothでスマホなどと連携できる「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ50」

 

Pepperのもてなしに工業用ロボットとバリスタマシンが呼応する

実際に、来店からコーヒーが提供されるまでを解説します。Pepperへの注文は、胸部に取り付けられたタッチパネルにて行いますが、常時音声で接客してくれます。

 

↑Pepperに近づくと「いらっしゃいませ」と歓迎してくれます
↑Pepperに近づくと「いらっしゃいませ」と歓迎してくれます

 

↑そして「コーヒーを飲んでいきませんか?」と促されます
↑そして「コーヒーを飲んでいきませんか?」と促されます

 

↑「はい」をタップすると、コーヒーの種類を尋ねられます
↑「はい」をタップすると、コーヒーの種類を尋ねられます

 

↑次に濃さと量を選択して「決定」をタイプすると……
↑次に濃さと量を選択して「決定」をタイプすると……

 

↑duAroが動作を開始。カップをバリスタ50にセットするとバリスタ50がコーヒーを抽出します
↑duAroが動作を開始。カップをバリスタ50にセットするとバリスタ50がコーヒーを抽出します

 

↑「抽出中」とPepperに表示されます
↑「抽出中」とPepperに表示されます

 

↑抽出が終わると、duAroがカップを差し出して完了となります
↑抽出が終わると、duAroがカップを差し出して完了となります

 

この無人カフェですが、よくよく考えると、カップコーヒーの自販機でいいのではないかという考えが浮かびます。主催者は「自販機ではコミュニケーションがない、Pepperがおもてなしをすることで、無人の中にもコミュニケーションが生まれる」としています。また、元々のコンセプトは人手不足を補うことが主眼だったとも明かし、通常は工場の中でしか稼動しない工業用ロボットが、一般の人相手に接客するという試みは初とのことで、今後の新たなる展開に期待が持てると語られました。

 

この「おもてなし無人カフェ」は11月16日から11月26日まで、ネスレ原宿にてオープンされています。フードを一つ注文すれば、3台のロボット、デバイスが淹れるコーヒーの味を堪能してみてはいかがでしょうか?