自社開発ムーブメント搭載モデルがかなりお買い得!
昨年は、完全自社開発・製造によるムーブメントCal.DUW3001とともに搭載モデルの第1弾としてネオマティックが登場しました。ノモス グラスヒュッテが自信を持って世に送り出したわけですが、今年はなんとネオマティックに加え、タンジェント、オリオン、ラドウィッグ、メトロ、ミニマティック、そして角型のテトラという人気モデルたちに続々と搭載。
カラーはホワイトとシャンパンゴールドの2色(テトラは白とディープブルー)展開で、大定番のタンジェントが39万円前後(予価)〜という圧巻のハイコストパフォーマンスウオッチに仕上がっています。
写真右からタンジェント、ラドウィッグ、オリオン、ミニマティック、メトロ、テトラ。一部はすでに発表済みでしたが、テトラだけはバーゼルワールドで初披露されました。サイズは縦横33mmで、厚さは7.2mm。自動巻き腕時計としてはかなりスリムです。
このサイズは、厚さわずか3.2mmという、Cal.DUW3001だからこそ実現できたわけです。今年は、男女を問わず使えるサイズがいくつかのブランドで見られましたが、パートナーと共有するための時計、というのも買う動機になりそう。
さて、薄さ以外にCal.DUW3001の何がすごいのかというと、まずは完全にすべてを自社で作っているという点。時計内部にあるひげゼンマイは、名だたる一流ブランドでも自社で作れるところは数えるほどしかありませんが、それをノモス グラスヒュッテはやってのけています。
自社製ひげゼンマイを備えた独自の「スウィングシステム」では、これまでの緩急調整装置とは異なる「レギュレトリーシステム」も搭載。見た目と同じく機構もシンプルにするのは、ノモス グラスヒュッテの得意とするところ。構造を簡素にしつつ、調整幅を広く、細かく行えるようにして効率的な精度調整が可能となっています。
わかりにくいのですが、写真のテンプ受けのルビーから右側に伸びるアームの上に見える金色の四角いパーツがレギュレトリーシステム。この位置をずらしたり、回転させたりすることで精度を調整できるのです。
Cal.DUW3001を新たに搭載したモデルたちは、外装のサイズはほぼ変わらないのですが、デザインもわずかに変更。文字盤のブランド名の下に、金色で記された「neomatic」の文字が誇らしげに存在感を主張します。
ほかにも、ピンバックルの尾錠もこれまでゴールドの時計で使われていた日型尾錠を採用するなど、ノモス グラスヒュッテの高級仕様が随所に見られ、同社の今回の新作にかける思い入れが伝わります。こだわりがすぎると高額になりがちな自社製ムーブメントですが、同社では語りどころ満載でも40万円代から購入可能。はっきり言って、かなりお買い得だと思いました。