なぜ、決断力を身につけるべきなのか?
「自分で決めなければ、他人に決められてしまう」という、残酷な法則があるからです。
あなたが決断を迷ったり先送りしているあいだに、他人が「おいしいところ」を奪っていきます。それが現実です。
『決断できる人は、うまくいく。』(中谷彰宏・著/学研プラス・刊)という本があります。他人に出し抜かれないために知っておきたい「決断するときのコツ(68種類)」を収録しています。
決断とは何か?
「判断」と「決断」は、まったく違います。判断は、○と✕から○を選ぶことです。
(中略)
決断とは、△と△から選ぶことです。
(『決断できる人は、うまくいく。』から引用)
○とは、利益になること(メリット)。
✕とは、利益にならないこと(デメリット)。
△とは、メリット・デメリットが混ざっていること。
不利な二者択一を迫られたとき、決断できずに迷ってしまうと、他人がデメリットの少ないほうを先に選んで、あなたはデメリットの多いほうを選ぶしかなくなります。敗北です。
いち早くデメリットの少ないほうを見極める能力。それが「決断力」です。
決断すれば、正解率が上がる
「ゆっくりやったほうが正確さが上がる」というのは、勘違いです。
うまくいく確率が50パーセントの場合、どんなにゆっくり考えても、50パーセントの確率は上がりません。
(中略)
早く決断すればするほど、「これはない」と早くわかって、正確さが上がっていくのです。
(『決断できる人は、うまくいく。』から引用)
人生は決断の連続です。しかし、毎日のように「爆弾の解体処理」を迫られるわけもなく。「青いコード」と「赤いコード」のどちらを選んだとしても、爆死するほどの失敗にはならないはずです。
10個の選択肢があれば、とにかく1つを選びましょう。それが「間違い」だと判明したら、つぎは9つの選択肢から選べばいいのです。早く決断をするほど、早く正解にたどりつけます。
決断すれば、自己肯定感が上がる
大きなことから小さいことまで、決断する回数が増えるにつれて自己肯定感が上がってきます。
正解の数だけ自己肯定感が上がるというのは、間違いです。(『決断できる人は、うまくいく。』から引用)
自己肯定感とは「自信」のことです。自信がない人は、大きな成功をした経験がありません。大きな成功ができないのは、決断回数が少ないからです。
宝くじは買わなければ当選しません。ハズレならば損をしますが、当たれば成功者の仲間入りです。同じように、成功するためには「失敗」を引き受ける覚悟が必要なのです。「損をして得を取る」という決断です。
宝くじは、買えば買うほど「今度は当たるかもしれない」という期待が高まります。たとえ失敗ばかりでも、チャレンジを何度も繰り返してきたという自負心が、楽観や自己肯定感につながるのです。
小さな決断を重ねれば、未来が変わる!
仕事の日も休みの日も、日常生活はすべて決断の連続です。
(中略)
未来は決まった1本の道ではありません。トーナメントの逆のような形で、無限の選択肢があります。
選択次第で、未来はどんどん変わります。過去にこうやってきたから、その蓄積で未来は1本しかないと思うのは大きな間違いです。
(『決断できる人は、うまくいく。』から引用)
最悪のバッドエンドは「死」です。死んでしまっては、何もできません。死んでしまったら終わりです。まだ生きているのなら、今までおこなってきた「決断」は間違いではありません。ムダではなかったのです。
『決断できる人は、うまくいく。』の著者は、「今までどおりの生き方をするならば、今までどおりの未来しかない」と述べています。わかりきった未来ほど、つまらないものはありません。
決断とは、今まで「やってないこと」を選択することです。小さな決断の積み重ねが、大きな転機につながります。失敗を恐れなければ、いつでも人生は挽回できるのです。
【著書紹介】
決断できる人は、うまくいく。 チャンスをつかむ「決める」習慣68
著者:中谷彰宏
出版社:学研プラス
決断できる人は、仕事も、恋愛も、人間関係もうまくいく。決断力をつけてチャンスをつかむ68の方法。<この本は、3人のために書きました。>【1】なかなか決断できない人。【2】決断したあと、迷ってしまう人。【3】相手がなかなか決断してくれない人。
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