皆さんはドイツ人にどのような印象をお持ちでしょうか? 時間厳守で、真面目で、几帳面で、合理的など、完璧主義の象徴のように言われることが多いですよね。そんなドイツから、ビジネスシーンでの着用を想定した新しい腕時計が誕生しました。手がけたのは、ドイツ時計産業の聖地を拠点にするノモス グラスヒュッテです。
見た目はシンプルでも中身は一切妥協なし
最近は外見のきれいな薄型ウオッチが流行中。デザインも色々とありますが、中に入っている機械は結局どれも同じ電池式のクオーツムーブメント。そうした時計は基本が大量生産ですし、価格を考えれば1本の時計を作るのに時間をかけるわけにはいかないのです。でも、同じ薄型シンプルな腕時計を“完璧主義”のドイツが本気を出して作ると、このような製品が出来上がります。
ノモス グラスヒュッテの新シリーズ「アットワーク」は、その名の通りビジネスシーンでの着用を想定して作られました。見た目については、すでにこのブランドをご存知の方ならお馴染みの超シンプルなデザインです。注目すべきは裏側。
腕時計にあまり詳しくない方には伝わりにくいかもしれませんが、このムーブメントはノモス グラスヒュッテが自社開発・製造したもので、自動巻きなのに3.2mmという極めてスリムな設計となっています。
裏蓋側のガラス越しには、テンプ以外の輪列を覆う3/4プレートや、そこに施されたグラスヒュッテ仕上げ、青焼きネジでのパーツ固定など、ブランドが得意とする伝統技術も鑑賞できます。
驚くべきは、テンプにセットされた青焼きされたヒゲゼンマイ。このパーツを自社で製造できるブランドはごくわずかなのですが、そのなかのひとつがノモス グラスヒュッテなのです。
これらのパーツを一つ一つ職人が組み上げて「アットワーク」シリーズは出来上がっていきます。
シンプルだけど14モデルもラインナップ
これだけムーブメントにこだわるブランドですから、一見すると超シンプルな文字盤へのこだわりも推して知るべし。しかも「アットワーク」は、実は14モデルも揃います。
その内訳は、男性の着用を想定して既存品よりも大型に設計された直径39mmの「メトロ」「タンジェント」「オリオン」と、対角の長さが46mmのスクエアウオッチ「テトラ」です。
こうしたシンプルデザインは、すべて「時間が読みやすいデザイン」をドイツ流に突き詰めた結果出来上がったもの。機能性を追求しながら14モデルもの選択肢を作り出したノモス グラスヒュッテのデザイナーを讃えたくなります。そして、裏を返せばドイツ最高峰の時計が生み出されるグラスヒュッテの職人が手がけたムーブメントが登場。上質な仕上げを眺めることができるのは、オーナーになった人のみという贅沢な仕様です。
潔いデザインにドイツのクラフトマンシップを宿した「アットワーク」シリーズは、日常使いはもちろんのこと、フォーマルな集まりから謝罪の席、終業後のプライベートタイムに至るまで、日本のあらゆるビジネスシーンでも期待以上の役割を担ってくれることでしょう。