一眼レフカメラは、スピーディな位相差AFを使いつつ、光学ファインダーを見ながら撮影できるので、動体撮影との相性ぴったり。ここでは、連写とAF性能にこだわった中級一眼レフ2機種の「動体対応力」を徹底比較。どちらが子どものイベント撮りなどに強いか、ケース別に1~5の5段階(最高は5)で検証していきます。
※記事内の価格は2017年12月末時点の編集部調べによるものです
【エントリー①】
タッチ対応チルト式液晶を採用した好バランスモデル
ニコン
D7500
実売価格14万4180円(ボディ)
ニコンDXフォーマットの最上位機D500から画像処理エンジンとセンサーを受け継ぎつつ、ファインダーなどのスペックを抑えて、小型軽量化と低価格化を図ったモデル。AFは51点測距で、連写は最高8コマ/秒に対応しています。
【SPEC】
●有効画素数:約2088万画素 ●モニター:3.2型チルト式液晶 ●連写:最高約8コマ/秒 ●ファインダー倍率:約0.94倍 ●大きさ・重さ:W135.5×H104×D72.5mm・約720g
【CHECK 01】向かってくる動き:5(合焦率100%)
遠方からカメラの方向に向かってくる急行列車を最高速で連写。全40コマを正確なピントで撮影できました。
【CHECK 02】複雑な動き:5(合焦率92%)
左右前後に不規則に走り回る子どもを、高速連写+AF-Cモードで撮影。高い確率でしっかりと追従しました。
【CHECK 03】暗所での動き:4(合焦率84%)
薄暗い水槽の魚を高速連写で撮影。-3EV対応というスペックどおり、暗所でも作動するAFを実感できました。
【CHECK 04】ライブビュー時:2(合焦率16%)
動くオモチャをライブビューで撮影。残念ながらライブビューの場合、動体のAF撮影は実用性が高くなさそうです。
【エントリー②】
ライブビュー撮影時も正確&高速なAFが魅力
キヤノン
EOS 9000D
実売価格10万1970円(ボディ)
ボディ右肩にサブ液晶を搭載したキヤノンの中級一眼レフ。一眼レフとしては小さくて軽いボディながら、オールクロス測距の45点AFに対応。ライブビューが高速な「デュアルピクセルCMOS AFや最高6コマ/秒連写も魅力です。
【SPEC】
SPEC●有効画素数:約2420万画素 ●モニター:3.0型可動式液晶 ●連写:最高約6コマ/秒●ファインダー倍率:約0.82倍 ●大きさ・重さ:W131×H99.9×D76.2mm・約540g
【CHECK 01】向かってくる動き:5(合焦率95%)
同じく向かってくる急行列車を最高速で連写。40コマ中の38コマを正確なピントで撮影できました。
【CHECK 02】複雑な動き:4(合焦率71%)
高速連写+AIサーボで撮影。光線などの条件によってたまに外すこともありましたが、まずまずの性能です。
【CHECK 03】暗所での動き:5(合焦率91%)
薄暗い水槽の魚を高速連写。こちらも-3EV対応というスペックどおり、優秀な暗所時AFを確認できました。
【CHECK 04】ライブビュー時:4(合焦率88%)
高速走行するオモチャをライブビューで撮影。ファインダー撮影時と大きく変わらない優秀な動体AFです。
文・作例/永山昌克 撮影/高原マサキ(TK.c)