基本的な性能は横並びになりつつあるキャリアのハイエンドモデル。しかし、唯一無二の独自機能を備える機種が増えてきて、それがiPhoneとの差別化にもなっています。使う人によっては、ぐ〜んと満足度が高まりそうな “ハイスペック+α” の個性派スマホを紹介します。
※実質価格は、新規契約もしくは機種変更時の端末価格から、月々サポート(NTTドコモ)やアップグレードプログラムEX(au)の割引分を引いたものです
【解説する人】
ITライター 井上 晃さん
スマホやスマートウォッチに精通するライター。海外に出向いて最新トレンドを取材することも。
【採点項目】
操作性:本体のサイズ感は適正か? ホーム画面は迷わずスムーズに操作できるか? を評価しました。
パフォーマンス:「Antutu Benchmark」というアプリでパフォーマンスをテスト。実際の使用感も加味しました。
カメラ:背面カメラのスペックと画質を評価。使える独自機能がある場合は加点要素としました。
独自機能:その機種ならではの独自機能の役立ち度をチェック。レア度と汎用性を重視して評価しました。
個性派の筆頭は「M」と「Note8」
日本ではiPhone Xも好調で、iPhoneはますますユーザーの裾野を広げています。しかし、スマホの使い方は人それぞれ。自分なりの満足度を追求するなら、必要十分なスペックを備えつつ、さらに “一芸” も備えた個性派モデルも検討したいところ。最注目は2画面スマホ・M。
「1画面を2分割するマルチウィンドウでは満足できなかった人に最適な1台です」(井上さん)
ほかにもペンで操作できるGalaxy Note8は、実はアナログ派も重宝するといいます。
「ちょっとしたメモを書くために手帳を手放せない人でも、Note8があれば、手帳を持ち歩く必要はなくなるかも」(井上さん)
【その1】2つのディスプレイを自在に使い分けられる
NTTドコモ/ZTE製
M Z-01K
実質価格 4万2768円
2面ディスプレイを搭載し、2つのアプリを同時に利用したり、画面を連結させて大きな画面でウェブや動画を見たりできることがメリット。「dマガジン」など電子雑誌の閲覧にも最適です。【最大2.2GHzクアッドコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.2インチ/1920×1080 ×2】【リアカメラ2030万画素】
操作性:★×5
フツーのスマホとしての使い勝手も上々
折りたたみ時の横幅を約72㎜に抑え、一般的なスマホと同じ感覚で操作できる。2画面ゆえの厚さや重さはありますが、使い勝手は良いです。
パフォーマンス:★×4
ハイエンドらしい処理能力を有する
CPUはSnapdragon 821で、RAMは4GB。ベンチマークのスコアは、ライバルより少し劣りましたが、実用上の差はあまりありません。
カメラ:★×4
20メガピクセルカメラは自撮りがラク
折りたたみ構造を生かし、約2030万画素カメラを1基搭載。高画質セルフィーを撮れるのは◎。ただし、使いこなすには慣れが必要です。
独自機能:★×5
2画面をフレキシブルに使い分け可能
目的・用途に合わせて、2つの画面を使い分けられるのが最大の魅力。「大画面」「2画面」「ミラー」「通常」の4モードを利用可能です。
【ここが個性派】タブレットのようにも使える
スマホの画面ではウェブや地図が見づらいという人には、2画面を連結する大画面モードが最適。このほか、2人で向き合って同じ画面を見ることもできます。
↑約6.8インチの大画面で地図やウェブ、動画を見ることができます
↑半開きにして立てて、2つの画面で同じ動画を再生することも可能です
【その2】便利な「Sペン」がさまざまな場面で活躍!
NTTドコモ・au/サムスン電子製
Galaxy Note8
実質価格 7万6464円(NTTドコモ)
大画面とペンで操作できることが特徴のハイエンドモデル。録音しながらメモを書いたり、撮った写真に説明を入れたりと、使い方は人それぞれ。デュアルカメラも備えています。【最大2.35GHz オクタコア】【6GB RAM/64GB ROM】【6.3インチ/2960×1440】【リアカメラ1220万画素+1220万画素】
操作性:★×5
安定したホールド感で快適に操作可能
大画面ですが、画面比率は18.5:9で縦に長い。横幅は約75㎜で、ホールド感は良好。画面を分割するマルチウィンドウ機能も使いやすいです。
パフォーマンス:★×5
アプリの切り替えも圧倒的にスピーディ
今回紹介した5機種のなかで最高スコアを記録。6GBメモリの恩恵で、マルチタスクなど負荷の大きい作業もキビキビとこなせます。
カメラ:★×5
広角+望遠のデュアルカメラが◎
デュアルカメラは広角+望遠の組み合わせです。広角カメラはF1.7のレンズで、光を効率よく取り込む「デュアルピクセルセンサー」を採用。
独自機能:★×5
Sペンがスマホの用途を広げてくれる
本体から抜き出せるSペンを装備。とっさにメモを書いたり、写真を切り抜いたり、動くメッセージを送ったり、多彩に使用できます。
【ここが個性派】Sペンで翻訳することも可能!
Sペンのペン先はわずか0.7㎜で、4096段階もの筆圧を検知。ただ文字を書けるだけでなく、ペン先をかざした部分を拡大したり、翻訳したりもできます。