105か国、何百万人ものフィットネスユーザーを熱狂させるプログラム、LES MILLS(レズミルズ)。その独自のフィットネストレンドが体験できる「レズミルズライブ東京2017」が昨年開催された。日本中から5000名のファンを集めたそのイベントでは、いったい何が行われたのか!?
レズミルズとリーボックが共同で開催する「レズミルズライブ」は、東京以外にもロンドン、ベルリン、パリ、トロント、フィラデルフィア、シドニー、上海などの主要都市を回るグローバルツアー。各地をレズミルズのトップインストラクターが回り、そこには数百名が一堂に会してプログラムを行う。そのプログラムにはプラスチックのバーベルを使ったBODYPUMP(ボディパンプ)、ボクシングや空手などの動きを取り入れたエクササイズのBODYCOMBAT(ボディコンバット)、30分の高強度インターバルトレーニングを行うLES MILLS GRIT(レズミルズグリット)など、全16プログラムで構成されている。
今回筆者が体験したのは、ボディコンバット、レズミルズグリットの2種類。普段から身体は動かしているものの、ほぼフィットネスプログラムは初体験。フィットネスの“ノリ”も分からないまま、会場に足を踏み入れた。
短時間で高い脂肪燃焼効果を得られる「レズミルズグリット」
5000名以上の参加者が集まっているだけあって、会場はものすごい熱気。ランニングや自転車などのスポーツイベントにはよく参加するのだが、同じ身体を動かすイベントなのに、どうも雰囲気が違う。なんだか浮かれているような感じ。
それも当然、このイベントは「ライブ」なのだ。海外アーティストのライブと同じ。国内外からレズミルズの人気インストラクターが集まり、ファンの前でプログラムを行う。会いに行けるアイドル、ではなく、一緒にトレーニングできるアイドル、といった感じなのだ。それゆえにプログラムが終わった後、お気に入りのインストラクターと握手や写真撮影をするなんて光景が、会場のあちこちでみられた。
さて最初のプログラムは、レズミルズグリット。時間は30分だが、その間、心拍数を最大近くまで高めて行う。いわゆるHIIT(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)だ。短時間だが脂肪燃焼効果があるため、今ではさまざまなプロ選手もトレーニングに取り入れているという。つまり……キツいってことですね(笑)。
ハイテンションなインストラクターが登場して、プログラムはスタート。基本的に30秒動いて、10秒休んで、また動いての繰り返し。動き自体はサイドステップ、ヒザを抱え込んでのジャンプなど、難しくはない。
しかし早々にガツンと身体に効いてくる。こういうとき「ボディブローのように……」という表現があるが、そんなジワジワしたものじゃない。横っ面を激しく殴られた感じ。10秒のインターバルが待ち遠しいが、その時間で完全には回復しない。
本当はヒザを抱え込んでジャンプしなくてはいけないが、そんなことは、もうできない。しかも、まだ15分しかたっていないじゃないか……。
時々、インストラクターがステージから降りてきて、参加者をあおる。
ちなみにこれが「グリット」の際に計測した心拍数のデータ。下の方にある、青と緑のゾーンがいわゆる有酸素運動に最適な心拍ゾーン。赤は100mダッシュなどの際に到達する最大心拍数に近いゾーン。基本的に赤のゾーンに近いところで心拍数が推移しているので、30分近くダッシュを繰り返していたような状態だったと言える。そりゃキツいわ。
終わった直後はもう、口もきけないような状態。脚をガクガクさせて、床にへたり込む参加者も多かった。しかしこんな状態になるまで追い込めてしまうのが、グループレッスンのすごいところ。ひとりではこうもいかない。同じ目的をもつ参加者と一緒にやることで、半ば強制的な感じではあるが、動けてしまったという感じだ。