AV
2016/6/2 15:00

オーバー30万円の最新テレビは4K & HDRで「明るさ表現」が異次元に突入!

フルHDの液晶テレビの中心価格帯は10万円台ですが、30万円を超える各社の4Kテレビ上位モデルは次元の違う高画質が堪能できます。今年のトレンドである、4Kの高精細映像をさらに明るく高画質にする「HDR」対応は当たり前に。各社の4Kモデルの性能を、AV評論家・藤原陽祐さんが徹底チェック! 高級価格帯の世界をお届けします。

 

私が採点しました!

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AV評論家

藤原陽祐さん

業界紙記者、専門誌の編集を経て独立。本誌での製品テストをはじめ、専門誌への寄稿など精力的に活動しています。

 

4Kコンテンツの美映像がより明るく高画質になる

Netflixなどの動画配信(VOD)サービスが続々と4Kに対応し、4Kの視聴環境は徐々に整いつつあります。そんななか、4Kの高精細な映像をさらに引き立てる高画質技術「HDR(ハイダイナミックレンジ)」が登場し、これに対応するテレビが増加中。AV評論家の藤原陽祐さんは次のように語ります。

 

「HDRは、輝度ピークを従来の10~100倍まで高めて表現できる明るさ範囲を広げる技術。以前は表現しきれなかったスポットライトや太陽光などの明るい光源や、ガラスや金属などの反射光も質感豊かに表現できます」(藤原さん)

 

最新機種はデフォルトでHDRに対応するものもありますが、現在流通する多くはソフトウェアアップデートで対応します。

 

「すでにHDR対応のUHD BDソフトが発売されているほか、NetflixやAmazonビデオがHDRに対応(海外では一部対応済み)すると発表しています。段階的にHDRは普及していくでしょう。4K映像のクオリティを本気で体感したいのであれば、『HDR』対応は購入の必須条件です」(藤原さん)

 

 

全面直下型のバックライトで高コントラスト映像を創出

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東芝

レグザ 58Z20X

実売価格35万8850円

【HDR入力:対応】
【4K放送チューナー:内蔵】
【4K VOD対応】
【音声実用最大出力:46W】

4Kレグザの旗艦モデル。「全面直下LEDバックライト」と、輝度を高めて外光の反射を抑えたパネルにより、鮮やかな輝きとハイコントラストを実現しています。2つの映像処理エンジンを搭載することで、より精細な4K高画質映像を楽しめるのも特徴です。

 

【SPEC】

画面サイズ:58V型
チューナー:地デジ×9、BS/110度CS×3、スカパー!プレミアムサービス×1
接続端子:HDMI×4ほか
サイズ/質量:W1302×H821×D228㎜/20.5kg

 

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↑「みるコレ」に対応。特定のテーマで、録画番組やネット動画から自動で検索してくれます

 

【レグザ 58Z20Xのキモ!】

4レグザエンジンHDR PRO

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↑映像処理回路「4KレグザエンジンHDR PRO」を搭載。精細な高画質映像を実現しました

 

【プロの5項目採点】

どんなコンテンツも緻密かつ階調性豊かに再現

ダイナミックレンジ:18
黒の締まり:16
階調性:18
色再現:16
音質:14
合計82点

「パネルの性能を生かした画像処理が施されていて、HDR映像もそうでないものも階調性豊かに表現。広いダイナミックレンジの、メリハリある画が持ち味です」(藤原さん)

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↑「広色域復元プロ」を採用。色表現領域を拡大する

 

 

新開発バックライト技術により高画質化と薄型化を高次元で両立

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ソニー

ブラビア 55X9300D

実売価格34万2220円

【HDR入力:対応】
【4K放送チューナー:内蔵】
【4K VOD:対応】
【音声実用最大出力:30W】

CES 2016(米・ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市)で発表されたブラビアの新モデル。エッジ型のLEDバックライトシステムながら、格子状の高輝度部分駆動を可能にしたことで、スリムデザインと高画質を高次元で両立させました。独自の高コントラスト&広色域技術を組み合わせることにより、4K HDRコンテンツを高画質で表示できます。

 

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↑4K高画質処理回路「X1」を搭載。精細感や色の鮮やかさ、コントラストを高め、リアルな映像を表示します

 

【ブラビア 55X9300Dのキモ!】

Slim Backlight Drive

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↑新開発のバックライト技術「Slim Backlight Drive」を採用。従来モデルから、さらなる薄型化に成功しました

 

【藤原’s EYE】(視聴は発売前の試作機につき採点なし)

きめ細かな映像で製品版への期待大

「ローカルディミング(※)の制御が巧妙で、見栄えのする高コントラスト映像が印象的。最終調整でどう仕上げられるかわかりませんが、“基礎体力”は相当高く感じられました」(藤原さん)

※:画面全体をいくつかの区画に分け、それぞれの区画に映し出す映像の明るさに合わせてバックライトの明るさを最適に調整する手法

 

 

映像ソースを8Kに高めて圧倒的な精細感を実現

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シャープ

アクオス LC-60XD35

実売価格49万1730円

【HDR入力:対応】
【4K放送チューナー:非内蔵】
【4K VOD対応】
【音声実用最大出力:65W】

超解像・8Kアップコンバート回路「X8-Master Engine」を搭載したモデル。2K/4K映像ソースを8K情報まで高めるとともに画像処理を施し、超高精細に表示します。Netflixなどのサービスやゲームなど、ネット連動機能も充実。

 

【SPEC】

画面サイズ:60V型
チューナー:地デジ/BS/110度CS×3
接続端子:HDMI×4、USB×3ほか
ラインナップ:60V型のみ
サイズ/質量:W1523×H852×D375㎜/約37.5kg

 

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↑独自のUIを採用。番組を見ながら裏番組や録画番組、ネット情報などを一覧できて便利です

 

【アクオス LC-60XD35のキモ!】

AROUND SPEAKER SYSTEM

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↑左右に独立型スピーカーボックスを配置する独自のシステムを採用。迫力の音で、映像への没入感を高められます

 

【プロの5項目採点】

銀塩写真のような滑らかな質感の画質

ダイナミックレンジ:16
黒の締まり:14
階調性:14
色再現:16
音質:18
合計78点

「60V型を超えると4Kでもエッジが太くなり、画質が粗いという声もあります。シャープの回答は『8Kアップコンバート』。フィルム写真のような滑らかな画が魅力です」(藤原さん)

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↑「X8-Master Engine」を搭載。映像を8K情報量にアップコンする

 

※:本記事はGetNavi 5月号に掲載した内容を再構成したものです。

 

【URL】

東芝 www.toshiba.co.jp/
レグザ Z20X http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/z20x/index_j.html
ソニー http://www.sony.jp/
ブラビア X9300D http://www.sony.jp/bravia/products/KJ-X9300D/index.html
シャープ http://www.sharp.co.jp/
アクオス XD35  http://www.sharp.co.jp/aquos/lineup/xd35.html