アウトドア
2018/5/25 11:00

準備の面倒なし! 初心者だけでも心配なし! おいしく楽しむ「スマートBBQ」の誘い

外遊びが気持ちいい季節になりました。アウトドアでバーベキューを楽しんでいる人たちもよく見かけます。でもバーベキューはキャンプと同様、専用のグッズが必要で、知識や経験がないと揃えるのも運ぶのも一大事。初心者が気軽に手を出しにくい印象があります。

 

そこで今回は、日本バーベキュー協会の上級バーベキューインストラクター、内山芳一さんに、初心者でも安心のバーベキューの楽しみ方について教えてもらいました。

 

 

楽しむことが最優先! 無理のない「スマートBBQ」とは?

日本バーベキュー協会では、「スマートバーベキュー」という概念を紹介しています。スマートバーベキューとは、言葉の通り“すべてをスマートに、面倒や手間だと感じることなくバーベキューするスタイルを目指すこと”なのだとか。使い勝手がよく、準備や片づけがスムーズにできるようなグッズを揃えたり、手ぶらで楽しめるようなレンタルグッズがセットになった公園で行ったりなど、手軽に楽しめる工夫を提案しています。

 

「バーベキューで一番大変なのは、実は最初なんです。テントやコンロを設営したり、荷物を降ろしたり、火おこしをするのに時間がかかったりする上に、お腹がすいていたらイライラしてきますよね」と、内山さんが強調するのは、準備段階の大切さ。

 

「ですから、火をおこす前にフィンガーフードや食前酒などを用意して、食べたり飲んだり話したり、それらを楽しみながら準備してみてください。たとえば、始まりには、袋を開けるだけのお菓子ではなく、クラッカーに生ハムやチーズをのせたり、マリネやカルパッチョなど、さっと出せる前菜を用意して。そのあとで肉や魚を焼き、デザートまでコースのように考えていくと、料理のプランニングもしやすいでしょう。焼き物も、自宅でチャック付き保存袋にお肉と調味料を入れて味付けをしておいたり、野菜は切って持っていったりすれば、現地でゆとりあるバーベキューを楽しむことができます」(内山さん)

 

バーベキューを楽にする「三種の神器」

バーベキューをスマートにするために欠かせないのは、火の扱いについて考えることです。炭に火がつくまでに時間がかかってしまったり、温度調節がうまくできなかったり、初心者にとってはなかなか思い通りにいかないもの。そこで、なるべく手軽に火を扱えるグッズを揃えてみましょう。

 

「火の扱いについては、下記のような三種の神器をおすすめしています。日本バーベキュー協会では、使用したあとの炭は埋めないことや、食べものを炭にしないこと、来たときよりも美しく終わることができる、などのルールを設けています。特に炭の扱いはあとから来た人や周囲に迷惑にならないよう、きちんと始末しておきましょう」(内山さん)

 

1.ラピッドチムニースターター

初心者でも簡単に火おこしできる必須アイテムです。
「筒状の部分に炭と新聞紙を入れ、火をつけて待つだけで簡単に火がおこせるので、初めての人でも手軽に火おこしができ、ゆとりのあるバーベキューが楽しめます」(内山さん)

LODGE「チャコールチムニースターター A5-1」5616円/A&F

 

2.水鉄砲

子どものおもちゃとしてのみならず、消火に使えます。
「肉の脂などが原因で火が燃え上がってしまうときの消火に使えるので、ひとつ用意しておくととても便利です。他にも、必ずバケツに水を汲んで備えておきましょう」(内山さん)

 

3.火消し壺

陶器やステンレスなどでできた火消し用グッズです。
「炭は赤く見えなくても熱く、消火に時間がかかるので、絶対に土に埋めたりしてはいけません。火がついたままの炭も壺に入れれば自然に消火できますから、環境への配慮も考えましょう」(内山さん)


LOGOS「ポータブル火消し壷」5724円/ロゴス コーポレーション

 

やっぱり手ぶらが楽ちん! 身ひとつで楽しめる「アーバンBBQ」

初めての人は、すべてが準備された場所で一度体験しておくことをおすすめします。

 

“手ぶら”といってもさまざま。グリルなどグッズだけをレンタルして食材などは持ち込みの場所、食材もグッズもその場でレンタル・購入できる場所など、いろいろな施設があります。手ぶらでバーベキューを体験しているうちに、自分に合ったグッズやおしゃれだなと思うもの、便利だと感じるものが見えてくるので、設備を参考にしてみるとよいでしょう。

 

「バーベキューというのは、屋外で焼き肉をしたりお酒を飲んで騒ぐことではなく、実はパーティー料理のことを言います。ですから、テクニックやノウハウ、グッズのことを考えて頭でっかちになるよりも、食事だけにとらわれず、集った人みんなが楽しめるパーティーと考えて、プランを立てていきます」(内山さん)

 

具体的に、手ぶらで楽しめる都内のバーベキュースポットをピックアップしてもらいました。

 

・夜もシーサイドで楽しめるキャンプスタイルのバーベキュー

「豊洲は銀座から電車10分ほどの都心で、会社帰りなどでも集まりやすく、海沿いでちょっとした旅気分が味わえる場所です。グランピングのようなティピータイプのテントや、トレーラーつきのプライベートサイトなど、キャンプ気分で手ぶらバーベキューが楽しめます」(内山さん)

「バーベキュー食材に飲み放題のついたプランや、生ビールサーバーのレンタルもあります。18時からのナイトプランも景色がきれいでおすすめですよ」(内山さん)

 

ワイルドマジック
所在地:東京都江東区豊洲6-1-23
問い合わせ:info@wildmagic.jp
アクセス:ゆりかもめ新豊洲駅徒歩1分/東京メトロ有楽町線豊洲駅徒歩10分
https://wildmagic.jp/

 

・都会の屋上でラグジュアリーなバーベキュー

「代官山徒歩2分という最高の立地で、食材や飲み物などもお店にお任せできるプランの他に、食材や飲み物の持ち込みもOKなので自由度が高く、集う仲間によってさまざまな楽しみ方が考えられます。立食ならば30人まで入れるので、会社の仲間や友だちの誕生日パーティーなど大人数での利用もおすすめです。屋根があって雨天でも中止にしなくてよいのも魅力的ですね」(内山さん)

GLAMS
所在地:東京都渋谷区代官山町18-7 代官山末廣ビル3F・4F
問い合わせ:03-6416-3925
アクセス:東急東横線代官山駅徒歩2分
http://d-glams.com/

 

・わからないことは教えてもらえるインストラクターつきバーベキュー

「庭の芝生でバーベキューをすることができるカフェです。食材や飲み物などすべて用意してもらえるのはもちろん、お肉の焼き方やバーベキューの知識などを、日本バーベキュー協会のインストラクターから教えてもらえます」(内山さん)

CAFE;HAUS(カフェハウス)
所在地:東京都江東区豊洲2-1-9
問い合わせ:03-5534-8025
アクセス:東京メトロ有楽町線豊洲駅徒歩3分
http://garden-bbq.jp/

 

慣れたら、グッズをレンタルしてバーベキューサイトに出かけたり、肉の種類にこだわってみたり、一歩進んだ楽しみ方を味わってみましょう。続いてはそのコツや、みんなに喜ばれるおいしくおしゃれなバーベキューレシピをお伝えします。

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