写真が趣味という人は結構いるだろう。デジタル一眼レフやミラーレフ一眼、コンパクトデジカメなどを持って、いろいろなところに出かけて撮影。そして家に帰ってきたら、パソコンに取り込んでベストショットを選んで、印刷をしたりインターネットで公開したり。写真は、撮影自体も楽しいが、その後の作業も楽しいものだ。
僕的画像ファイル管理は「機種名」→「撮影年」→「撮影月日」
撮影をしていくと、パソコンに大量のファイルが保存されていく。RAWファイルなんかで撮影をしていたら、1TB2TBはあっという間にいっぱいになる。ハードディスクは、とりあえず買い足せばなんとかなる。しかし、なんともならないことがある。それはファイル管理だ。
「桜の写真あったよなー」「伊香保に行ったときの写真どこだっけ」。そう、写真が増えていくと、過去の写真を探し出すのがたいへんになるのだ。
ちなみに僕は、仕事でさまざまなメーカーの機種を使うので、「機種名」→「撮影年」→「撮影月日」というフォルダ構成で管理している。僕は毎日毎日撮影しているわけはないので、だいたい日付で管理しておけば探し出せるからだ。スケジュール帳と照らし合わせれば、たいてい目的のファイルに巡り会える。
プロの管理法その1「ファイル名で管理」
しかし、撮影を仕事としているプロのカメラマンや写真家の方々は、僕なんかよりも数十倍数百倍写真を撮影しているはず。ファイル管理もかなりたいへんだと予想できる。以前、写真家の方のパソコンを見せてもらったが、デスクトップにハードディスクが30台以上表示されていて、びっくりした。バックアップは大事だ。
『CAPA 2018年6月号』(CAPA編集部・編/学研プラス・刊)に「2人のプロに聞いた写真管理術」という小特集があった。いったい、プロはどんな風に撮影した画像ファイルを管理しているのだろう。
風景写真家の深澤武さんは、カメラ内のファイル名設定を変更。ご自身の頭文字「FT」と使用カメラ(D850なら8、D7500なら7)の数字を組み合わせて、「FT8_○○○○」というようにファイル名をカスタマイズ。また自宅のパソコンに取り込んだ後は、ファイル名を変更するようだ。
私は、いい写真に★印でレーティングをして、写真セレクトが完了した画像に対してファイル名を変更するようにしている。ファイル名がそのままならセレクト前、変更されていればセレクト済みと区別するためだ。
(『CAPA 2018年6月号』より引用)
もちろん、セレクト後のファイル名も日付を入れるなど規則を設けているようだ。
プロの管理法その2「フォルダで管理」
もう一人、航空写真家のA☆50/Akira Igarashiさんの場合は、カメラ内ではファイル名の設定を変えてない。自宅でのファイル管理は次のように行っているという。
現像したJPEGファイルは依頼があった時にすぐ渡せるよう、細かくフォルダ分けされた外付けHDDに保存する。例えば機体そのものを撮った画像は「撮影日+撮影空港名+番号」というファイル名にして、HDD内の「機体画像」フォルダの中に「地域」→「国」→「航空会社」→「機種名」とたどって保存する。
(『CAPA 2018年6月号』より引用)
ファイル名というよりはフォルダでしっかり分類しているという感じだ。
僕はどちらかというと後者のやり方のほうがなじむと思う。ただ、フォルダの階層が深くなってしまうのがやや難点かなとも感じる。
自分に合ったファイル管理法を見つけよう
ファイル管理に正解はない。自分が管理しやすい方法でやるのが一番だ。
ただ、僕がこれだけはやってはいけないと思っているのが、「画像ファイルをすべて同じフォルダにぶち込む」というもの。今は画像ファイル管理ソフトなどで機種名や撮影日、GPS情報が付加されている画像ファイルなら撮影場所などで検索をすることができるが、それはあくまでもそのソフトがあってこそ。
仮にそのソフトが使えなくなったら、その管理方法は役立たずになる。できるだけOSの機能を使って、ファイル名やフォルダで分類しておくというのが、安全なファイル管理方法だと思う。
【書籍紹介】
CAPA 2018年6月号
著者:CAPA編集部
発行:学研プラス
デジタル一眼カメラや交換レンズ、周辺機材の最新情報が満載。豊富な作例とわかりやすいハード記事で、多くの一眼カメラファンの支持を集める。撮影テクニック記事やプロ写真家の作品紹介、充実したフォトコンテスト記事も人気。