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2018/7/10 13:00

毎日10分・5日間で実感できる! 硬い身体を柔らかくする筋ストレッチ――『体が硬い人によく効く! 筋ストレッチ』

私は体が硬い。立ったまま前屈姿勢になっても手の指先がやっと一瞬だけ床に触れるのがせいぜい。これは子どもの頃から変わらず、小中学校で行われていた前屈測定でも限りなく0cmに近かったのだ。

 

娘も12歳の頃までは私と同じように体が硬かったので、これは遺伝なのだろうと思っていた。ところがある日、友人が親しくしているスポーツトレーナーを連れてわが家のホームパーティにやって来た。そのときスポーツトレーナーはわが娘の体の硬さを見て「こうやって毎日ストレッチ体操をすると体が柔らかくなるよ」と教えてくれた。娘は「ほんとかなぁ」と言いつつも毎日10分ほどのストレッチ体操を続けることになった。すると、それから徐々に体が柔らかくなり、1年後には前屈で軽々と手の平までペタンと床につくようになったのだ。体の硬さは先天的なものではなく、体を動かせばどんどん柔らかくなっていくことを私は知ったのだ。

 

 

筋肉が硬くなる3つの原因とは?

体が硬い人によく効く! 筋ストレッチ』(岩井隆彰・著/学研パブリッシング・刊)は、トップアスリートやモデル、タレントなど著名人たちの治療を手がけるメディカルトレーナー・岩井さんの著書だ。

 

そもそも体が硬い、柔らかいというその違いはどういうことなのだろう?

 

「体が硬い」とは、主に「関節の可動域が狭い」状態をいいます。関節の可動域とは、関節の動かせる範囲のこと。例えば、足先を頭上まで上げられる人もいれば、わずかしか上げられない人もいます。これは股関節の可動域の差で、広ければ「柔らかい」、狭ければ「硬い」といえます。そして、この関節をとりまく「筋肉」の柔軟性が、体の硬さに大きく関わります。

(『体が硬い人によく効く! 筋ストレッチ』から引用)

 

筋肉は関節の動きとともに伸び縮みをするが、硬い筋肉は伸びが悪いために、関節の動きに制限をかけてしまうのだという。

 

筋肉が硬くなってしまう原因は3つ。まずは加齢。歳を重ねれば筋肉の弾力性が失われるのはやむを得ない。しかし、日々体を動かすことで弾力性を保つことは可能だそうだ。原因の2つ目は運動不足で若い人でもデスクワークで同じ姿勢ばかりとっていると筋肉はどんどん硬くなってしまうというから気をつけたい。そして3つ目が筋肉の緊張。疲れやストレスでわずかでも体に力が入っていると筋肉は無意識のうちに緊張状態になり、硬くこわばらせてしまう原因になるのだ。

 

 

体が硬いと太りやすくなる

体の硬さを侮ってはいけない。硬い筋肉は体の血液循環をも滞らせてしまうからだ。

 

体は脂肪を燃焼させるときに大量の酸素を必要としますが、血液循環が滞ると、運び込まれる酸素量も減ってしまいます。すると代謝が悪くなり、ダイエットをしてもなかなかやせることができません。さらに老廃物も溜まるので、疲れや肩こり、腰痛などは慢性化します。

(『体が硬い人によく効く! 筋ストレッチ』から引用)

 

そのほかにも体の硬さは、頭痛、便秘、不眠、胃痛などあらゆる不調の原因になるというから、放っておくわけにはいかない。

 

 

5日目で効果が実感できる筋ストレッチ

筋肉を柔らかくするために最適なのが本書で紹介している筋ストレッチだ。一般的なストレッチでは体を伸ばす程度なので柔軟性を取り戻すことは難しいそうだが、筋ストレッチではそれが可能だという。

 

筋ストレッチの最大のポイントは、”協力筋”を使うこと。筋肉は伸びたり縮んだりしながら体を動かしているのですが、伸びるときには必ず伸ばしたい筋肉に付随するいくつかの筋肉が手助けをします。それが、協力筋の働きなのです。

(『体が硬い人によく効く! 筋ストレッチ』から引用)

 

関節を曲げたり、指を引き寄せたり、姿勢を起こすなど、この本では協力筋を活用するテクニックを写真つきで詳しく解説している。誰にでも簡単にできる運動で、しかも5日継続すれば必ず体の変化が実感できるので達成感もあり、継続意欲も湧いてくるという。さらにうれしいことにリバウンドもないそうだ。

 

 

効果を高める6つのルール

筋ストレッチの効果を高めるのには以下の6つのポイントを押さえておきたい。

1「伸ばす箇所、目線や姿勢を意識して行う」なんとなく行うのではなく姿勢やそれを誘導する視線、伸びる箇所を常に意識することが大切。

2「静的ストレッチは反動をつけずじっくり伸ばす」ゆっくりじわじわ伸ばすには、息を大きく長く吐きながらリズムに合わせて行うのがいい。

3「体が温まったお風呂上りが効果的」筋肉を伸ばしやすく、また高い効果が期待できるのがこの時間。

4「体脂肪を落とす目的なら空腹時がおすすめ」脂肪が燃焼しやすく、また、運動後に食事をすると食欲を抑えられる効果もある。

5「伸ばす時間を守り、毎日継続する」短時間で効果を実感できてもやめることなく毎日続けていくことが大切。

6「伸ばして痛みが強いときは、できる筋ストレッチからはじめる」無理は禁物。できるものから続けていけば、体はやがて柔らかくなっていく。

 

本書では、基本となる筋ストレッチのほか、やせ体質になる筋ストレッチ、こり・痛みを取る筋ストレッチ、不調改善の筋ストレッチ、スポーツ前後の筋ストレッチと目的別に運動を選んでいける。

 

私もさっそく肩こり、腰痛、ひざの痛み、そして、だるさに効くという筋ストレッチをはじめてみたが、これは効く! 1年後には体が柔らかくなって前屈で手のひらが床にペタンとつくのも夢ではないかも……。

 

【書籍紹介】

体の硬い人によく効く!筋ストレッチ

著者:岩井隆彰(監修)
発行:学研プラス

「体が硬い」ことが、肩こりや腰痛などの体の不調の原因。プロスポーツ選手など一流アスリートのメディカルトレーナーを長年務める監修者が、一般の人のために体をやわらかくするやさしいストレッチを紹介。体が軽くなって必ず全身の体調がよくなる。

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