SNSなどを通じて手軽に周りの同世代とくらべられるようになった情報社会では、「個性」や「自分らしさ」が重視されているように感じます。
・あの人は自分らしい働き方をしていて羨ましい
・サラリーマンでも、自分らしい仕事がしたい
・周りに囚われず、私らしく生きたい
など思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんななか、とても自分らしく生きている松浦 弥太郎さんの『「自分らしさ」はいらない くらしと仕事、成功のレッスン』(松浦 弥太郎・著/講談社・刊)という本を見つけました。自分らしく生きる方が正しいと思っていたのですが、一体どういうことなのでしょうか?
「自分らしさ」がいらない理由
正直、自分らしく生きているか? と聞かれても「うーん」としか答えられません。好きな服も着られているし、お仕事もさせてもらっているし、食べたいものも食べられている。でも、「もっとお金があれば!」とか「休みたい!」とか人生に不満はいっぱいあります(笑)、今の自分が自分らしいかはちょっと疑問…。早速、松浦さんに聞いてみましょう!
つまるところ、自分らしさとは、結果論です。
自意識を捨てて、精一杯やったとき、他人が「あなたらしい」と言ってくれるもの。それが本当の自分らしさだと思うのです。
そうであれば、自分が思う「自分らしさ」は邪魔者にすぎません。
(『「自分らしさ」はいらない』より引用)
なるほど。最初から「私は自分らしいのよ!」と決めつけてしまうと、それが邪魔して本当の自分らしさが出てこないということなんですね。羨ましいな〜と思っているあの人も、「よし、自分らしく生きるぞ!」と意気込んだ結果、自分らしい生き方をしているのではなく、自意識を捨てて、精一杯やっているのを見た周りの人が「あの人らしいね」と言ってくれているということなのですな。
では、どうしたら変なしがらみに囚われることなく、生きていけるのでしょうか? まずは仕事において、どんな意識をしたらいいか教えてもらいましょう。