4K対応モデルの技術革新に伴い、フルHDモデルも性能が向上。4K画質にこだわらなければ、フルHDのハイコスパ機という選択もアリです。手軽に大画面視聴が楽しめる10万円前後のモデルを、AV評論家・藤原陽祐さんがジャッジしました!
私が採点しました!
AV評論家 藤原陽祐さん
業界紙記者、専門誌の編集を経て独立。本誌でのテストをはじめ、専門誌への寄稿など精力的に活動しています。
地デジ放送視聴がメインなら割安なフルHD機が狙い目
地デジ放送やパッケージDVDなどの視聴がメインの人には、フルHDモデルがオススメです。
世間の関心が4Kテレビに集まる一方で、フルHDモデルの価格はこなれており、いまや50V型クラスの新製品が10万円台前半で手に入ります。しかも、4Kに使われる技術力が生かされるなど、性能も洗練。“安いのに高品質”なコスパに優れたモデルが目白押しなんです。加えて、藤原さんはフルHD機のメリットを次のように解説します。
「地デジやDVDなどのコンテンツを4Kにアップコンすると、ノイズが出てかえって見にくくなる場合も。ドットバイドットのフルHDクオリティで見れば、そんなリスクは回避できます」(藤原さん)
また、最近はNetflixやHuluなどのVODサービスの人気が沸騰中。これらはフルHDモデルでも簡単にアクセスして視聴することができます。
「VODは4Kコンテンツも増えていますが、まだ2Kが中心。フルHD機でも引き続き豊富なコンテンツを楽しめます」(藤原さん)
ダブルチューナー搭載で視聴中に裏番組録画ができる
ソニー
ブラビア KJ-48W730C
実売価格13万7030円
【VOD:対応】
【内蔵チューナー:2基】
【無線LAN:内蔵】
【音声実用最大出力:20W】
超解像エンジン「X-Reality PRO」を搭載したモデル。地デジの番組やパッケージBD、ゲームなど、あらゆるコンテンツをリアルに描き出します。チューナーを2基備え、視聴中でも外付けUSB HDDに裏番組を録画可能。
【SPEC】
画面サイズ:48V型
チューナー:地デジ/BS/110度CS×2
接続端子:HDMI×4ほか
ラインナップ:40V/32V型
サイズ/質量:W1089×H671×D195㎜/11.7kg
画面下に「イルミネーションLED」を内蔵。オン/オフや録画などの動作を光の色で知らせてくれます。
超解像エンジン「X-Reality PRO」を搭載。きめ細やかでリアリティ豊かな映像を表現します。
【プロの5項目採点】
ネットの動画配信サービスが充実
画質:12
音質:14
録画機能:14
ネットワーク機能:16
操作性:12
合計68/100点
「コントラスト感、メリハリともに良好。コンテンツによってはジリジリ感が残るので、ノイズリダクションで調整を。Netflixを高画質で手軽に楽しめるのは魅力です」(藤原さん)
リモコンに「Netfix」ダイレクトボタンを配備しています。
「アクトビラ」にアクセスして多彩なネットコンテンツを堪能
パナソニック
ビエラ TH-49D300
実売価格13万6610円
【VOD:対応】
【内蔵チューナー:1基】
【無線LAN:非内蔵】
【音声実用最大出力:20W】
外付けHDDの接続により留守録が行えるシングルチューナー機。クライアント機能を備え、他室のビエラやディーガの録画番組を本機で視聴できる。VODは8万本以上のフルHDコンテンツを用意する「アクトビラ」に対応。
【SPEC】
画面サイズ:49V型
チューナー:地デジ/BS/110度CS×1
接続端子:HDMI×2、USB×1ほか
ラインナップ:43V/32V/24V型
サイズ/質量:W1106×H689×D260㎜/約14.5kg
機能を一覧表示できる「らくらくアイコン」。ひと目でわかるので操作が快適です。
リモコンに「お部屋ジャンプリンク」ボタンを配備。ひと押しで他室のビエラやディーガ(レコーダー)と接続できます。
【プロの5項目採点】
明るくて見通しのいい映像は魅力的
画質:12
音質:12
録画機能:10
ネットワーク機能:12
操作性:14
合計60/100点
「明るく見通しの良い画質です。シングルチューナーなので、番組録画中に別の番組の視聴はできませんが、BDレコーダーがあればその点は気になりません」(藤原さん)
背面のUSB端子。ここに録画用外付けHDDを接続します。
部屋の明るさに合わせて自動で最適な画質に調整してくれる
東芝
レグザ 50S10
実売価格9万8050円
【VOD:非対応】
【内蔵チューナー:1基】
【無線LAN:非内蔵】
【音声実用最大出力:14W】
50V型の大画面ながら手ごろな価格が魅力の一台。部屋の明るさに合わせてテレビが自動で画質調整を行う「おまかせオートピクチャー」を備えています。録画番組を自動でチャプター分割を行う録画機能も便利。
【SEPC】
画面サイズ:50V型
チューナー:地デジ/BS/110度CS×1
接続端子:HDMI×2ほか
ラインナップ:40V/32V型
サイズ/質量:W1122×H702×D214㎜/16.5kg
ボタンや文字が大きく、使いやすいリモコンが付属。よく使うボタンの色を変えるなど、視認性も上々です。
連続ドラマなどを録画する際、次回以降の放送も連続して予約できます。放送時間変更にも自動で対応してくれます。
【プロの5項目採点】
滑らかでノイズの少ない映像は東芝ならでは
画質:14
音質:10
録画機能:10
ネットワーク機能:10
操作性:14
合計58/100点
「画質は滑らかで、ノイズ感もよく抑えられています。東芝は映像処理の技術に長けており、このモデルも恩恵を受けています。放送視聴なら十分です」(藤原さん)
エッジ型バックライトを搭載。低消費電力が魅力です。
※:当記事で掲載するテレビのサイズ/質量は、スタンドを含む数値です
【URL】
ブラビア W730C http://www.sony.jp/bravia/products/KJ-W730C/
パナソニック http://panasonic.jp/
ビエラ D300 http://panasonic.jp/viera/products/d300/
レグザ S10 http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/s10/index_j.html