7月28日未明、今年2度目の皆既月食が起こります。まるで血に染まったように、月が赤黒く輝く皆既月食は「ブラッドムーン」と呼ばれ、不思議なエネルギーに満ちています(一部ではブラッドムーンは地球滅亡のサインだと言われていますが)。
さらに「ブルームーン」、「ストロベリームーン」など、月は実にさまざまなな変化を見せ、それぞれに魅惑的な名前がつけられています。そこで、本稿では月が見せる七変化についてまとめてご紹介しましょう。
ブラッドムーン:月が赤く染まる「皆既月食」
月が赤色に染まるのが、皆既月食。皆既月食とは、太陽と地球、月が一直線上に並び、月が地球の影のなかにすっぽりと隠れることを言います。
月が地球の影にかかり始める(部分食と言う)と、月の一部が欠けて見えるようになります。月が完全に地球の影に隠れると、月が真っ黒に見えるわけではなく、赤色に見えます。これが「ブラッドムーン(血の色の月)」と呼ばれる理由。太陽から照らされる光のうち、波長の短い青い光は空気の分子によって散乱されるのに対して、波長の長い赤い光は散乱されにくく、大気を通過することができるため、月が赤く見えてくるのです。
スーパームーン:月が地球に接近
「スーパー」とつくと、何やらスゴイ月のように感じますが、「スーパームーン」とは天文学の正式な用語ではありません。そのためはっきりとした定義はないのですが、一般には地球に接近して大きく見える満月のことを言います。
月は地球のまわりを公転していますが、軌道が楕円形をしているため、地球と月の距離は一定ではありません。だから、同じ満月でも時によって大きさは異なるのです。地球に一番近い満月は、一番遠い満月に比べて、30%も明るく見えると言われています。
2018年、月が一番大きく見えるのは1月2日で、一番小さいのは7月28日です。
ブルームーン:月に2度満月が訪れる
満月から次の満月まで、平均で約29.5日の間隔があります。だから満月になるのは、ひと月に1度のペース。でも、月に2度満月になるときもあり、その2度目の満月を「ブルームーン」と呼びます。ブルームーンは天文用語ではなく、珍しい出来事を表す慣用句として使われていることが多いようです。