本日9月16日をもって引退することが決まっている歌手の安室奈美恵さん。その日が近づくにつれて、ネット上には「アムロス」を嘆く声や、新たな旅立ちを応援する声が上がっています。今週末には故郷・沖縄で最後のライブステージが披露され、今夜盛大な花火イベントも開催されます。
平成という時代を代表する存在となった安室さんですが、その去り際にも多くの記録を打ち立てています。まず、ラストツアーの模様を映像化したBD/DVD「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」は、9/13時点で売上累計が146.8万枚を突破。音楽映像作品としては史上初となるミリオンセールスを記録しました。
また、昨年11月に発売されたベスト・アルバム「Finally」は、CD不況が叫ばれているこの時代に売上累計200万枚をわずか発売2か月で突破し、いまもなお数字を伸ばし続けています。
そこで今回は、平成を代表する歌姫が残したベスト・アルバム「Finally」収録曲のなかから、再生回数が多い曲トップ10を紹介します。25年のキャリアで残した数多くの曲のなかで最も聴かれているのはどの曲なのか、ぜひ予想しながらチェックしてみて下さい。
「CDレコ」アプリでの再生回数を集計
今回の調査は、アイ・オー・データ機器が発売しているCDドライブ「CDレコ」および専用アプリでの再生回数から割り出したもの。このCDレコは、スマホと直接接続してPCいらずで音楽CDの取り込みができるリッピング用のCDドライブです。CDの楽曲名やアートワークも自動取得するので、PCを使った場合とほぼ遜色ない取り込みが可能。専用アプリは現時点で75万ダウンロードされています。
「Finally」の再生回数ランキングは、2017年12月31日までのものがCDレコ公式サイトで発表されていますが、今回はCDが発売された2017年11月8日から~2018年9月1日9:00までのデータを再集計して独占公開しています。2017年末時点でのランキングとの違いを見比べてみてもおもしろいかもしれません。
CDレコランキング 2017(http://www.iodata.jp/ssp/cdreco/aw/)
なお、集計方法はCDレコランキングと同様、同じタイトルが同じユーザーに1日複数回再生されても1回としてカウントしています。
安室奈美恵「Finally」再生回数トップ10
10位「TRY ME ~私を信じて~」
小室プロデュースになる前の、ユーロビート3部作の1曲目が堂々10位にランクイン。前曲「PARADISE TRAIN」が最高137位だったのに対し、この曲はなんとオリコンチャートで最高8位を記録。これ以降、破竹の勢いで時代のトップに登りつめた初期の安室奈美恵のイメージを決定づけたダンサブルな1曲です。ちなみにこの曲までは「安室奈美恵 with SUPER MONKEY’S」名義でした。
9位「Finally」
ベスト・アルバム「Finally」に収録された表題曲。歌手を引退し、新しいステージへ旅立つ安室の心境をそのまま歌詞にしたような、やさしいメロディーのなかにも確かな決意が感じられる曲となっています。この曲を聴いてしまったら、ファンはその決断を応援するしかないというか、それほどまでに彼女が前を向いて引退を決めたことが伝わる曲です……ステージでマイクを置いて引退した山口百恵と並んで語り継がれるであろう、平成の歌姫・安室奈美恵伝説に欠かせない1曲といえます。
8位「CAN YOU CELEBRATE?」
97年にリリースされた安室奈美恵の代表曲が8位にランクイン。リリースから20年以上経ったいまでも結婚式の定番曲として人気があるこの曲は、歌詞やCan you celebrate?というフレーズの是非について注目されがちですが、あらためて聴いてみるとなかなか凝った構成の曲ということがわかります。特に最後の転調でのカタルシスは、思わず涙腺が緩んでしまいそうなほど感動的な効果を生んでおり、さすが小室哲哉! と唸るほど。もう飽きるほど聴いた、という方も、ぜひもう一度じっくり聴いてみてほしい名曲です。
7位「Chase the Chance」
コギャルの教祖として崇められていた当時の安室奈美恵の勢いをそのまま曲にしたようなパワフルな曲。注目ポイントは、あいだにはさまれるラップ部分。「楽しまなきゃ生きてる意味がない」という刹那主義的なフレーズも、若さの勢いで押し切ってしまう説得力が感じられ、なんだかわからないけど「やるっきゃない」と錯覚してしまいそうな気持ちになります。仕事に疲れた中高年にこそ聴いてほしい曲です。
6位「Mint」
同じ髪型におそろいのレオタードを身に付けた30名以上の女性ダンサーを引き連れたPVが話題となったこの曲。44作目のシングルとしてリリースされていたものの、アルバム未収録だったため「Finally」が初収録となりました。曲調はギターのフレーズが印象的なロックテイストに仕上げつつ、安室らしいダンサブルな曲となっています。