国産でつくられる様々なバッグ。国内一の生産量を誇る日本随一の「鞄の街」が兵庫県豊岡市だ。
古くは室町時代から地場産業として、鞄のルーツとも言われる柳でつくった柳行李(衣類の収納に使われていた、蓋付きの大きな箱)を生産。土地の産業として発展していき、戦前から戦後にかけてはトランクやスーツケースなどを中心に、軽く強靱な鞄を生み出すなど、日本の高機能な鞄作りを牽引し続けてきた。
現在では、国内外の大手ブランドのOEMを引き受けるほか、職人たちの高い技術力を活かし、新たなオリジナルブランドを独自で生み出すなど「鞄作りの聖地」として名を馳せている。
2006年に地域ブランドとして認定された兵庫県鞄協同組合の登録商標が「豊岡鞄」だ。その初の旗艦店が、東京駅丸の内南口前にある商業施設KITTE(キッテ)の1階に、このほどオープンした。
落ち着きのあるウッドを基調にした内装の店内では、職人の手仕事で生まれた、さまざまな種類のモダンデザインのバッグやキャリーが並ぶ。通常はなかなかお目にかかれないこの逸品たちだが、ひとつずつ実際に手にとりながら、購入することができるという、貴重な実店舗だ。メンズ、ウィメンズともに、ビジネスからカジュアル、トラベルまで、各企業の特色を生かした商品が幅広くそろうのが魅力。
ちなみに、鞄を購入する際、特に注目したいのがハンドル。感覚が鋭敏な手のひらと直接触れることから、持ちやすさや手触りなど、鞄の印象すべてを左右するパーツだ。豊岡鞄では全国でも珍しいハンドル専門メーカーが、手作業で縫い上げていく工程を採用。丁寧な仕上げとともに、極上の握り心地を確かめてきてほしい。
東京駅の目の前なのでアクセスも抜群。厳選された、ほかにはないテナントが入っていることで注目されているKITTEに、またひとつ立ち寄りたいショップがオープンした。
【Shop Data】
豊岡鞄 KITTE丸の内店
住所:東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 KITTE 1階
営業時間:11:00〜21:00
※日曜日、祝日は午前11時〜午後8時
【豊岡鞄公式サイト】
https//toyookakaban.com