本日5月23日は太平洋側の広範囲で気温が30度を超える真夏日を記録しました。夏を前にこの気温とあって、「これは耐えられん……」と戦々恐々の方も多いのではないでしょうか?
梅雨が明けて猛暑の繁忙期になると、取り付け工事に時間がかかるケースが多々あり、いまのうちに買って置くor狙い目モデルを決めておくのは決して悪い選択でありません。そこで、ゲットナビウェブでは最新モデル4モデル(すべて14畳用)を比較。家電コーディネーターの戸井田園子さんが、気流制御や省エネ機能などの有無をチェックして、上位機との肉薄度を「総合力」として評価しました。
前編では、パナソニックと三菱電機のモデルを、後編では東芝と富士通ゼネラルの製品を紹介していきます。
私がCheckしました
家電コーディネーター 戸井田園子さん
幅広いメディアで活躍する家電の達人。エアコンなど住宅設備にも精通しています。
住宅の窓の大型化などで高機能な小型モデルが人気
近年エアコン業界では、上位機種譲りの性能を持つコンパクトモデルが各メーカーから登場。その背景を、家電コーディネーターの戸井田園子さんはこう解説します。
「エアコンを買い替える際、古い住宅は設置サイズに制約があり、コンパクトな室内機しか置けない場合がよくあります。また新築のファミリー向けマンションも窓が大型化し、高さを抑えた機種の需要が高まっている。そこで、コンパクトながら機能性も十分な室内機が多数登場しているのです」(戸井田さん)
そんなコンパクトモデルを選ぶ際の注意点を聞いてみました。
「省エネの基本数値であるAPFに加え、センサーを使った省エネ機能もチェックしてください。例えばパナソニックのエコナビは、オンにするだけで快適さを損なわず自動で運転のムダを省きます。また、夏前のエアコン選びこそ、冷房だけでなく暖房の省エネ性や機能に注目を。暖房時のほうが消費電力量が多く、家計に与える影響が大きいのです」(戸井田さん)
新製品のココをチェック!
1、【気流制御機能】
送風力や風の吹き分けなど、基本的なエアコンとしての機能をチェック。
2、【省エネ性能】
APF(通年エネルギー消費効率のことで、数値が大きいほど省エネ性能が高い)の数値に加え、独自の省エネ機能も含めて評価しました。
3、【掃除機能】
フィルター自動掃除機能や内部の清潔機能の有無や詳細について確認。
4、【独自機能】
各社を特徴づける、オンリーワンの機能や仕組みに注目して評価しました。
本体高さを小型化しつつ基本性能には妥協なし!
【冷房能力:4.0kW】
【低温時暖房能力:6.9kW】
【期間消費電力量:1240kWh】
【省エネ機能:エコナビ】
パナソニック
SXシリーズ
実売価格25万7040円
高さ249mmで、ハイサッシ上にもすっきり設置できる機種。エコナビがムダな冷暖房を削減します。銀イオンによるフィルター除菌機能も搭載。●サイズ/質量:W790×H249×D355mm/12kg
【戸井田’s Check】
■気流制御機能 4/5点
搭載機能:足元暖房、天井気流、左右自動気流
非搭載機能:ロングワイド気流
「足元に暖気を届ける『足元気流』など、ある程度上位機種の性能は搭載しています」(戸井田さん)
■省エネ性能 4/5点
SXシリーズ:APF6.2/ひと・ものセンサー、日射センサー
WXシリーズ(最上位):APF7.4/左記に加え、温冷感センサー
「ビッグフラップなどで冷暖房効率アップ。コンパクトタイプでAPF6.2は立派です」(戸井田さん)
■おそうじ性能 5/5点
搭載機能:お掃除ロボット、 内部お掃除機能
非搭載機能:UV照射機能
「Ag除菌、ダストボックス式フィルターお掃除ロボなど掃除機能は上位機とほぼ同じ!」(戸井田さん)
■独自機能 3.5/5点
「『ナノイー』搭載で除菌・脱臭や内部クリーンなどの効果が期待できますが、空気清浄機能ではないので控えめな印象です」(戸井田さん)
●総合力 4.5/5点
必要な要素を高次元で網羅したモデル
「基本性能の高さや使い勝手など抜かりなし。ただ、価格帯も他の機種よりひとつ上です」(戸井田さん)
ムーブアイが体感温度を検知し快適&省エネ運転
【冷房能力:4.0kW】
【低温時暖房能力:5.4kW】
【期間消費電力量:1484kWh】
【省エネ機能:ハイブリッド運転】
三菱電機
Lシリーズ
実売価格19万2230円
ムーブアイで体感温度を見張って空調を行います。夏は送風と冷房を自動で切り替え、快適な省エネ運転を実現。空気清浄ユニットでPM2.5なども捕集します。●サイズ/質量:W799×H250×D310mm/13kg
【戸井田’s Check】
■気流制御機能 5/5点
搭載機能:ビッグWフラップ、 ワイド気流180°
非搭載機能:パーソナルツインフロー
「ビッグWフラップで2人同時に快適空調。気流制御に関してはかなり充実しています」(戸井田さん)
■省エネ性能 3.5/5点
Lシリーズ:APF5.1/ハイブリッド運転機能
FZシリーズ(最上位):APF7.5/プレミアム除湿機能
「小型化と熱交換効率向上は本来相容れないもの。省エネに関しては標準的な性能」(戸井田さん)
■おそうじ性能 4/5点
搭載機能:フィルターおそうじメカ、ハイブリッドナノコーティング(ファンのみ)
非搭載機能:ハイブリッドナノコーティング(熱交換器、ファン、通風路)
「フィルター自動そうじ機能を搭載。汚れ防止コーティングが熱交換器にないのは残念」(戸井田さん)
■独自機能 4/5点
「送風と冷暖房を自動で切り替える『ハイブリッド運転』が独自の提案。高い技術に裏打ちされた機能で、節電に貢献します」(戸井田さん)
●総合力 4.5/5点
ムーブアイの体感温度管理で細かな運転が可能
「独自のムーブアイ技術が活躍。このモデルでも快適性を極めた気流制御を実現しました」
【URL】
パナソニック http://panasonic.jp/
SXシリーズ http://panasonic.jp/aircon/lineup/16sx/
三菱電機 http://www.mitsubishielectric.co.jp/
Lシリーズ http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/kirigamine/l/