ライソンは、クラウドファンディングサイトMakuakeにて、家庭用コーヒー豆焙煎機のクラウドファンディングを行います。販売予定価格は2万円(税抜)。商品発送予定日は6月末を予定しています。
ポップコーンメーカーの構造を利用し、高度な焙煎を自動で行う
プロの焙煎は高度な技術と温度管理が必要ですが、本機はマイコン制御で焙煎中の温度管理を自動で行うのがメリット。熱風式焙煎を採用し、「中深煎り」「深煎り」をボタン1つで焙煎することができます。焙煎終了後は、焙煎を止めるためにヒーターをストップし、ファンのみで送風を行い、焙煎豆を冷却します。
本機のユニークな点は、ポップコーンメーカーの熱風式構造を利用し、高価になりがちな焙煎機を低価格に抑えた点。もともと、同社が10年前から販売しているポップコーンメーカーを、焙煎機として改造する方法がユーザーのブログで紹介されていたそうです。実際に製品化に向けて動き出したのは約2年前。あるユーザーから、ポップコーンメーカーを利用した低価格の焙煎機を作ってくれないかとの電話を受け、開発がスタートしました。
開発してみると、従来のポップコーンメーカーで焙煎を行うには、火力が足りないといった弱点や長時間運転に耐えることができない構造だということが判明。そこで、最高温度250℃まで加熱可能なヒーターへ変更し、長時間運転にも耐えうるステンレス製で設計を行ったそう。また、焙煎中に出るチャフと呼ばれる豆のカスをフタに回収できる構造にし、お手入れがラクにできるようにしました。
同社によると焙煎後のコーヒー豆の美味しさは約2週間しかキープできないとのことですが、焙煎する前の生豆は賞味期限が2〜3年と長いうえ、焙煎豆よりも半額程度で購入できるとのこと。なお、クラウドファンディングサイトでは大阪の珈琲専門店「煎りたてハマ珈琲」の代表、濱 卓也氏のコメントも掲載されています。
「率直な意見を言うと、こんな自家焙煎機が出たら、高価な焙煎機屋さんはみんな困ると思います(笑)。私も焙煎教室で教えていますが、いざ生徒さんが自宅でつくるとなると、焦げたりしてうまくいかなかったりということもあるので、非常に使いやすく失敗がなくなると思います」
本機を賢く利用すれば、失敗することなく、経済的に煎りたての風味が味わえそうですね。クラウドファンディングでは既に目標金額に到達しており、製品化は決定しています。「焙煎は高い」「難しい」と敬遠していたコーヒー好きは、ぜひ注目してみてください。