社会人ともなれば、人前で話をする機会がたくさんありますよね。
初めましてのご挨拶から、社内ミーティング、施策の報告、新しいサービスの提案、ビッグプロジェクトのプレゼンまで、週に一度くらい「発表」するタイミングがあるという方も少なくないと思います。
そんな日々の発表を「この人の話、長いんだよな〜」「いつも寝ちゃうんだよな」「正直つまんない」って思われたくないっ! ビジネスで相手を落とせるキラーワードのひとつやふたつ、懐に忍ばせておきたい! というあなたに向けて、今回は『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』(下地 寛也・著/KADOKAWA、中経出版・刊)より、プレゼンの極意とプレゼンの際に相手を落としやすくするキラーワードを3つご紹介いたします。
良いプレゼンに変える語彙力とは?
『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』の著者である下地さんは、コクヨのトップコンサル。そんな彼が考えるダメプレゼンは、以下の3つだそうです。
①自信がなさそうなプレゼン
②興味を引かないプレゼン
③納得感がないプレゼン
逆を言えば、自信がある風貌で登場した人から「これは自分にも当てはまるな〜」と興味を持てる内容の話をされて、「なるほど」と納得できればいいプレゼンということですね。確かに、よくプレゼンをしている代理店さんと会うと内容はともかく自信たっぷりな人ばかりな気がする……(笑)。
では実際にどんな言い回しをすれば良いのでしょうか? 今日の会議からでも実践できそうな3つの例をご紹介します!
自信を示す言い回し「これを○○の法則と名づけたんですが……」
ダメプレゼンにならないためにも自信を持ちたいところですが、そんなすぐに自信なんてもんは湧いてきませんよね。まずは「自信がある人が何をしているか?」と研究して真似してみましょう。1つめにご紹介するのは、今ある資料でも言い方を変えるだけで、真似できてしまう方法です。
自信のある人は自分なりの経験則や成功パターンを持っています。そのやり方に名前をつけて「○○の法則」と呼んでみましょう。
(『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』より引用)
他にも「○○理論」や「○○の鉄則」という言い方もできるとのことなので、今ある資料にもう一度目を通してみて、変更できるところを探してみるといいですね。私の場合だと「ハワイアンミュージックの法則」というのがありまして、家事や仕事などでやる気がないときにハワイアンミュージックを聞くと、今頑張ればハワイに行けるかも! と謎の勇気が湧いてきて、逆にはかどってしまう法則なのですが、こんなどうでもいいようなことでも、すごい事のように聞こえませんか?(笑)
日頃から自分の行動に法則をつけていきながら慣れていくのも楽しいですよ!
興味を持たせる言い回し「本当はお伝えしたくないんですが……」
2つめにご紹介するのは、今のプレゼンに付け加えるだけで、興味を持ってもらえるようになる「本当はお伝えしたくないんですが……」という言葉です。
プロは重要なノウハウやコツを簡単には開示しません。逆に言うと、話し手が出し惜しみする素振りを見せると、その情報価値が高いような印象を与えることができるわけです。
(『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』より引用)
これ本当? って思っちゃいますし、文面だけを読むと「そんなの他の人にも言っているでしょ?」なんて私なんかは思っていました。
しかし、この本を読んだ後に、とある説明会に参加したのですが、そこで「他の方にはお伝えしていないんですが……」と言われて、興味を持ってしまった自分がいたのです。特別感があるというか、その時はこの本を読んでいたのに惹かれていった自分に驚きました(笑)。疑っている人でもいざ言われると興味を持ってしまうので、騙されたと思ってこのキラーワード、今日からでも使ってみてください!
納得感を与える言い回し「歴史に置き換えて考える」
最後のポイントは、今ある課題や問題を歴史に例えてしまう方法です。本書でも使用例として「黒船が来たときのようなプレッシャーを感じているはずです」が挙げられているのですが、「黒船」と言っただけで、頭の中で今までの常識ではないナニカが攻めてくる感じが想像できませんか?
このように歴史上であった出来事や人物に例えることで、課題や問題が具体的に浮かび上がり、今後の対策を立てやすくなり納得感が生まれるプレゼンができるというのです。使える歴史上の出来事などをご紹介しておきます。
「黒船」→異分野のプレッシャーによる大きな変化
「遣唐使」→レベルの高いところにわざわざ学びに行く
「戦国時代」→役員や管理職の争い・混乱状態
「明治維新」→意識改革、人の立場や思考の大転換
「織田信長」→うまく出世したチョー恐いワンマン上司
「井伊直弼」→社内政治に勝ち出世した嫌な奴
(『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』より引用)
プレゼンで例えている人も多いと思いますが、その例えが聞き手にとって刺さらなければ意味がありませんよね。誰もがわかる、想像できる例えをするためにも最近のギャグやトレンドを使うよりも、歴史を使った方が腑に落ちやすいわけです。
今回はたった3つだけのご紹介でしたが、『プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全』には全部で100個の言い回しが、LINEスタンプでもおなじみの「けたたましく動くクマ」のイラストと共に紹介されています。自分にはキラーワードがなくて困っている、いつも手応えのないプレゼンになってしまうという方は一度読んでみるとヒントを得られると思いますよ!
【書籍紹介】
プレゼンの語彙力 おもしろいほど聞いてもらえる「言い回し」大全
著者: 下地寛也
発行:KADOKAWA
コクヨ株式会社のトップコンサルタントと、大人気キャラクター「けたクマ」のコラボによる異例のビジネス書が誕生! 本当に使えるプレゼンの言い回しのノウハウ(コンサルタント担当)が、イヤでも覚えらえられる(けたクマ担当)画期的な1冊。いつもの言い回しを少し変えるだけで、プレゼンの成果は劇的に変わる。