家電
オーブン・レンジ
2016/6/15 19:57

料理好きのためのオーブンから脱却! 「石窯ドーム」最上位機種はすべての人にススメられる一台

オーブンレンジ界でトップシェアを誇るのが東芝の「石窯ドーム」ですが、本日都内にてこの石窯ドームのフラッグシップ機「ER-PD7000」が発表されました。ER-PD7000の発売は8月上旬で、実売予想価格は18万円前後。こちらの新モデルはなんと7年ぶりとなるフルモデルチェンジとなります! そこで、ここでは発表会で明らかになった新しい機能をレポートしたいと思います。

 

20160615-s1 (16)

 

20160615-s1 (17)
↑今回発表されたER-PD7000(中央2台)のほか、下位機種となるER-PD5000(右2台)とER-PD3000(左2台)も展示されていました。下位機種にはカラータッチパネルなどの機能が搭載されていません

 

スリムになって設置性能が大幅にアップ!

ER-PD7000は本体奥行が39.9cm、ハンドルを含む奥行も44.2cmとかなりスリムになっています。2015年発売のER-ND500と比較すると、6.6cmほど奥行がコンパクト。しかも、壁にピッタリつけて設置できるため、奥行45cmのスリムなキッチンボードに設置しても、扉を閉めて収納することが可能です。

20160615-s1 (18)
↑キッチンボードに設置した昨年モデルのER-ND500(写真左)とER-PD7000(写真右)を比較

 

20160615-s1 (1)
↑横から見ると、両製品とも壁にピッタリと設置しているにも関わらず、赤い新モデルがスリムになっているのがわかります

 

20160615-s1 (2)
↑従来機種(写真左)とER-PD7000(写真右)のモーターを比較。従来機種はモーターが大きく後ろにせり出しているため、奥行を大きくとられているのがわかります

 

ちなみに、スリム化できた理由は熱風モーターの改良などによるもの。従来までは本体背面に配置していたモーターを、コンパクト化して庫内下部に配置しています。また、庫内サイズは奥行こそ若干狭くなったものの、高さと幅は昨年モデルのER-ND500よりも拡大。このため、本体サイズは大幅にコンパクト化していますが、庫内容量は1L減った30Lと、大容量のままです。

 

オーブン四隅も丸く加工し熱風が循環しやすくなった

もちろん、フルモデルチェンジということで基本性能もパワーアップしています。石窯ドームシリーズは、従来からオーブン庫内の天井を湾曲させることで、効率よく熱風を循環させていました。新製品では、天井以外のオーブン四隅も丸く加工した「ラウンド石窯ドーム構造」を採用。これにより、さらに熱風が庫内を循環しやすくなりました。さらに「上下2段のワイド熱風」で広い範囲に熱風を吹き出すため、庫内はワイドサイズながら焼きムラが抑えられるといいます。

20160615-s1 (4)
↑従来機種(写真左)とER-PD7000(写真右)では、庫内の四隅の形状が違うのがわかります

 

20160615-s1 (5)
↑ER-PD7000は、四隅がすべて丸みを帯びていて、循環する風の通りを邪魔しないほか、掃除も簡単です

 

また、扉以外の庫内にはセラミックコーティングすることで、遠赤外線を放射する「庫内まるごと遠赤」を搭載しています。これにより素早く高い火力を実現しており、なんと電気式オーブンにもかかわらず、200℃までは約5分で予熱可能だとか。

20160615-s1 (6)
↑冷凍クロワッサンを一般的なオーブン温度である250℃と、ER-PD7000の350℃で焼いて比較した説明もありました。高火力で焼いたほうが高さがあり、中身の気泡も均一。パン作りなどには高い温度が重要なのがわかります

 

電子レンジ性能がアップし冷凍ミンチ肉の解凍ムラもナシ

ちなみに、石窯ドームシリーズは、オーブン性能の高さに定評があるのですが、電子レンジでの解凍機能は「時間がかかる」と、あまり評判がよくありませんでした。ところが、今回のモデルチェンジでは、2種類のセンサーを組み合わせた「高精度ダブル赤外線センサー」を新搭載。スイングしながら庫内を1024分割してセンシングする「1024ポイント赤外線センサー」に加え、庫内中央を常にチェックする「センター赤外線センサー」を搭載することで、きめ細かなレンジ加熱が可能になり、解凍性能も大幅にアップしました。会場では、解凍が難しい冷凍ミンチ肉の解凍実演がありましたが、なんと約3分という短時間で柔らかに解凍できていました。

20160615-s1 (7)
↑解凍前のミンチ肉(写真左)と、約3分解凍した肉(写真右)

 

20160615-s1 (8)
↑解凍した肉を触ると柔らかく崩れており、熱の加えすぎによる変色も見られませんでした

 

20160615-s1 (9)
↑実は、センサーが改良されただけでなく、電子レンジのマイクロ波を放出するアンテナも大型化しています。左が新機種、右が従来機種のアンテナですが、15cmから20cmへとかなりのサイズアップ。このため、レンジ加熱時の加熱ムラも少ないのだそうです

 

業界最多の450メニューなど便利機能がいっぱい

新モデルは「使いやすさ」にこだわっているのも特徴です。ER-PD7000は同社の30L以上サイズのオーブンレンジとしては、はじめてカラー液晶タッチパネルを採用しています。液晶に表示される標準文字サイズ高が6mmと、大きな文字で見やすいのも特徴です。

20160615-s1 (10)
↑液晶パネルのサイズは4.3インチと大きめ。文字が大きく見やすいのも特徴です

 

20160615-s1 (11)
↑一部メニューはレシピも表示できるので、レシピ本を探す手間もありません

また、自動メニューの数も450メニュー搭載。レシピ付きの自動メニューも多いので、料理初心者にもおススメだそう。会場では、自動メニューの「ごちそう焼き野菜カレー」と「キャベツのミルクスープ」の試食もできました。

 

20160615-s1 (12)
↑下の段では焼き野菜。上の段ではカレーのルーを同時調理

 

20160615-s1 (13)
↑庫内にはLEDを2個搭載。天板を2枚使用した場合でも、どちらの天板も明るく照らしてくれます

 

20160615-s1 (14)
↑会場では、同時調理で作ったごちそう焼き野菜カレーと、キャベツのミルクスープの試食もできました。同時調理のカレーは時短で作ったとは思えないカフェメニューのような豪華なビジュアル! もちろん味も絶品でした

 

レンジ性能が向上しバランスの取れた一台に

ところで、今回の発表会では東芝ホームテクノ株式会社の代表取締役社長 増山泰正氏も登壇しており、今回のモデルチェンジに対する本気度を感じることができました。

 

増山氏は「今回の新製品は、フルモデルチェンジを実現しました。特に力を入れたのが薄型化で、今まで『フラッグシップモデルを使いたいけれど、大きさの問題で設置できない』という家庭でも使えるようになっています。また、扉を無造作に閉めても、ふんわりと閉まる『スマートダンパー扉』など、随所に使いやすさの工夫があります。タッチパネルの文字の大きさにもこだわったので、お年寄りにも使ってほしいですね」とコメント。

20160615-s1 (15)
↑東芝ホームテクノ株式会社の代表取締役社長 増山泰正氏

 

筆者は個人的にいままで「オーブン性能で選ぶなら石窯ドーム! でも電子レンジの性能が……」と感じていたため、これまで石窯ドームはパンやお菓子作りが趣味という層におススメしていました。しかし、今回のモデルチェンジにより、石窯ドームシリーズの解凍機能が飛躍的に改良。しかも、450メニューの自動メニューなど、より「日常使用しやすい」製品に変わっています。今後は普段使いとしてもおススメできる製品になりそうです。

【SPEC】

サイズ/庫内サイズ:W498×H396×D399(ハンドル含む442)㎜/W394×H232×D314㎜

総庫内容量/30L

オーブン温度調節範囲/100~300℃、350℃、発酵時30、35、40、45℃

電子レンジ高周波出力/100W、200W/500W、600W/1000W

【URL】

東芝ホームテクノ http://www.toshiba.co.jp/tht/