毎年初春に行われる時計界の一大見本市「バーゼルワールド」が今年もスイスで開催されました。現地取材を通して見えてきたトレンドは、サイズの“原点回帰”。2000年頃から長く「デカ厚」時計が人気を博してきましたが、いま求められているのは実用的で意味のあるサイズ。機能を削ぎ落としたシンプルな三針モデルでは“41mm”程度が潮流となりそうです。これに該当するトレンドセッターを、前編に続いて紹介していきます。
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「デカ厚腕時計」はもう古い! 三針時計は“41mm”が狙い目【前編】
1918年製のクロノグラフが現代的なサイズで復活
ロンジン
ヘリテージ1918
21万9240円/今秋発売予定
【ケースサイズ:38.5mm】
ロンジン初の腕時計型クロノに着想を得た一本。ベージュ夜光がヴィンテージ感を盛り上げる文字盤や可動式ラグは、オリジナルの意匠を受け継いだものです。1918年モデルのテイストが、いまになって上品な雰囲気を醸し出します。38.5㎜のほか、41㎜でも展開。自動巻き。
↑ケースの厚みは10㎜ほど。手首に沿うように湾曲しており、装着感は快適です。裏側はスチールバック
極めて手頃な価格でも細部のこだわりに妥協なし
100年近く前の製品を忠実に再現できるのは、歴史に裏打ちされた技術のなせる技。コブラ針の意匠やラグのセットまで完璧です。
機械式エントリーモデルに待望のSSブレス仕様が登場
ミッシェル・エルブラン
シティ オートマティック S
13万8240円
【ケースサイズ:41mm】
10万円台で購入可能な機械式時計として人気を博すシティ オートマティックのSSブレス仕様。梨地仕上げが施された文字盤と、鏡面仕上げのシルバーインデックスの組み合わせで視認性が高いです。風防にはサファイアクリスタルを使用しています。ケースは直径41㎜。
↑ネイビーも用意されています
本国フランスにおいて圧倒的な知名度を誇る
本格時計を手の届く価格帯で展開するフレンチブランド。外装に高品位素材を使い、ハイコストパフォーマンス機を量産しています。
【ウオッチナビ編集長・関口が考える! 三針ウオッチ選びの勘ドコロ】
飽きのこないデザインと長く使える耐久性に注目
「時計を長く使うならムーブメントの性能が最も重要で、ブランド独自のものかETA社製ムーブ搭載のモデルは信頼できます。また、シンプルな三針は素材や加工にひと手間加えられているモデルが飽きずに長く使えるでしょう」(関口)
↑三針は薄さも選び方の指標。薄いほど価値のあるものとされます
↑40mmのサイズ感はこんな感じです。写真はユリス・ナルダン「マリーン クロノメーター」。文字盤の最高峰であるエナメルダイアルを採用しています
【URL】
ヘリテージ1918 http://novelties.longines.com/jp/the-longines-heritage-1918/
ミッシェル・エルブラン http://michel-herbelin.jp/