コンビニや、最近は100円均一の店でも手軽に手に入る乾電池。手軽だからこそ、新品とそれ以外を一緒に保管して区別できなくなってしまったり、何年も入れっぱなしにして液もれで台無しになったり……。そんな経験がある人もいるだろう。でも、大事なモノは、そんなぞんざいな扱いをしないで済み、液もれもしにくい“いい乾電池”で駆動させたいもの。そしていい乾電池には理由があり、その性能をしっかり引き出し使い切るためには、知っておきたいことがある。
「乾電池なんてどれでも一緒でしょ」と思っている人にこそ伝えたい、乾電池にまつわる豆知識と、都市伝説の真実とは━━━
解説してくれるのは、パナソニック「エボルタ」シリーズの商品企画に携わって7年の堀健平さんだ。
パナソニック
アプライアンス社
コンシューマーマーケティングジャパン本部 商品センター
エナジー&ライフソリューション商品部
堀健平さん
1. 冷蔵庫に入れるとパワーが復活する?
冷蔵庫に入れて冷やすと、また使えるようになったり、パワーが回復したりする、という噂が。「そんな都市伝説があるようですが、復活しません! むしろ、結露によって電池内部に水分が付着してしまい、故障の原因になるのでやめてください」(堀さん)
2. 接点をこするとパワーが復活する?
「これも都市伝説ですね。こちらも復活しません。例えば、リモコンの中で電池をクルクル回す人がいますが、酸化被膜や汚れが落ちて一時的に電力が復活したように思えることがあっても、リモコンの端子が傷んだり、故障の原因になるのでやめてください」(堀さん)
3. 保管は専用ケースで行うべし!
「機器に乾電池を入れっぱなしにしていると、液漏れのリスクが高まります。長期間使わない場合は、機器から取り出して保管しましょう。その際に気をつけたいのは、他の金属と一緒にしないこと。金属が電池の電極に触れるとショートして、液漏れの原因になります。保管する場合は専用ケースに入れるか、複数本の場合はそれぞれが混在しないようにグループに分けて保管してください」(堀さん)
4. 液もれは必要悪だった!
嫌悪される乾電池の“液もれ”。ところが、液もれするのにはれっきとした理由があった。「電池のショートや逆挿入、使用済み電池の放置、リモコンなど電源オフ機能のない機器がオンのまま放置されることなどにより、内部に水素ガスが発生します。電池内部に規定圧力を超える大量のガスが発生すると破裂の恐れがあるため、安全にガスを抜く安全機構が作動。こうして液もれが起こるのです」(堀さん)
5. 新品と使いかけ電池を混在して保管しない!
「液漏れは異種・新旧電池の混在使用でも起こります。電池を複数使用する場合、電圧にばらつきがあると一つが先に消耗し、残された電池が頑張って稼働する結果、過放電状態となり液漏れしてしまうんです。新しい電池と使いかけの電池の混在使用はおろか、JIS規格に適合していない商品は新品でも、電圧にばらつきが生じる場合があるので注意が必要です。ちなみにパナソニックのアルカリ乾電池『エボルタNEO』は、全て均一で高充填量です」(堀さん)
6. プラスとマイナスの入れ間違いは危険!
「液漏れはプラスとマイナスの入れ間違い、いわゆる“逆接”によっても起こります。逆接は場合によっては破裂を引き起こす場合もあり、非常に危険な行為です。『エボルタNEO』ではプラス極とマイナス極の色とデザインを変え、入れ間違いがひと目で認識できるようにしています」(堀さん)
さてここからは、堀さんが開発に携わるパナソニック「エボルタNEO」の豆知識について。
7. 「エボルタ」シリーズはパナソニック全製品のなかでもっとも多く売れている!
「パナソニックが国内の一般消費者向けに生産している商品は、数千種類以上にのぼります。出荷台数(個数)で見た場合、なんとその8割を乾電池が占めているんですよ」(堀さん)
8. 「エボルタNEO」はパナソニック全製品のなかでもっともパッケージ中のブランドロゴの占有率が高い!
「乾電池表面に印刷されている『Panasonic』のロゴは面積の8割を占め、全製品の中で最もブランドロゴ占有率が高くなっています。普段何気なく使われている乾電池ですが、最も身近にあるパナソニック製品の一つとして、パナソニックのブランドイメージ向上に貢献する、重大な商品だと感じています!」(堀さん)
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たかが乾電池、されど乾電池。以上の知識を活かし、安全に効率よくしっかりと使い切ろう。