高品質オーディオのメーカーとして、圧倒的な地位を築いているBOSE。同社はヘッドホン、イヤホンジャンルでも多彩な製品を発売していますが、いざ製品を選ぼうとすると、それぞれにどんな違いがあるのか分からない方も多いでしょう。そこで本記事では、BOSEのヘッドホン・イヤホンの特徴はもちろん、各製品のアピールポイント、選び方を詳しく解説していきます。ナビゲートしてくれるのは、オーディオビジュアルライターとして活躍されている山本 敦さんです。
【教えてくれるのはこの方!】
オーディオビジュアルライター
山本 敦さん
オーディオ・ビジュアル誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。ハイレゾに音楽配信、スマホなどポータブルオーディオの最先端を徹底探求し、BOSEの製品を特に愛用している。海外の展示会取材やメーカー開発者へのインタビューなども数多くこなす。
BOSEをおすすめする最大の理由は「快適性」と「安心感」
BOSEは1960年代にアメリカで設立されました。初めはスピーカーのメーカーとして歩みはじめたBOSEですが、のちに戦闘機パイロットなどの耳を保護することを目的としたヘッドホン開発に着手します。
そこで磨かれたのが、いまのBOSEを支えているノイズキャンセリングの技術です。いまでは多く発売されるようになったノイズキャンセリングヘッドホン・イヤホンですが、BOSEは約20年も前からそれを民間向けに発売。ノイズキャンセリングの先駆けとなりました。その技術は着々と進化を続けており、高い遮音性からもたらされる音への没入感、長時間装着しても疲れにくい快適性から、多くのファンを集めています。
●山本さんのアドバイス
「BOSEの製品全体に共通していえることとして『快適性』への徹底したこだわりがあります。たとえば、ノイズキャンセリングに対応したヘッドホン・イヤホンでは、特有の違和感が出てしまいやすいのですが、BOSEの製品ではそれが大きく低減されています。もちろん、物理的な快適性も追求。耳への圧力が小さく、長時間つけていても疲れにくい製品ばかりです。近年では、アプリからの操作に標準対応するなど、操作面の快適性も向上。構造面でも技術面でも洗練された製品を数多く生み出しています。
先進性と技術力の高さを両立させたBOSEの製品は、どれを買っても、快適性・音質などあらゆる面でハズレのない『安心感』もウリです。また、堅牢性が高いのも特徴で、長い間使い続けられるという点でも安心があります。高価格帯の製品が多いですが、それだけの価値があるものばかりですよ」
BOSEのイヤホン・ヘッドホン、後悔しないおすすめの選び方
続いて、BOSEのイヤホン・ヘッドホンを選ぶ際のポイントを解説していきます。イヤホンとヘッドホンの違いをはじめ、ノイズキャンセリングの性能差や音声認識の対応非対応など、細かい違いについても、ひとつひとつチェックしていきましょう。
1.形状の違い
ヘッドホンかイヤホンのほか、首掛け式のスピーカー、さらにはサングラスにスピーカーを内蔵した商品も発売されています。タイプによって、装着感が全く異なってきますし、連続再生時間などのスペック面にも影響してくるので、複数の要素を勘案して選ぶ必要があります。
●山本さんのアドバイス
「やはり、一番優先すべきは装着感。長く使う製品になりますし、自分の好みを最大限に考慮して選ぶべきです。加えて、利用シーンも大切ですね。BOSEのヘッドホン・イヤホンの現行モデルは屋外で使うことを想定したワイヤレスモデルになっているのが全体に共通する特徴ですが、スポーツシーンでも使うとなると防滴設計の施されたイヤホンを選ぶことになりますね。また、連続再生時間は、ヘッドホンなら20時間にも及ぶ製品がありますが、イヤホンだと5〜10時間になります。こまめに充電するのが嫌なら、ヘッドホンを選んだほうが安心です」
2.ノイズキャンセリングの有無・性能
ノイズキャンセリングの有無はもちろん、対応している商品でも性能差があります。ヘッドホンの最新機種・Bose Noise Cancelling Headphones 700はノイズキャンセリングの強さを11段階で調節することができますが、QuietComfort 35 wireless headphones IIでは3段階となります。また、イヤホンでノイズキャンセリングに対応しているのは、現行機種ではQuietControl 30 wireless headphonesのみです。
●山本さんのアドバイス
「ノイズキャンセリングを求めると自ずと選ぶべき機種が限られてきますが、ここで最もおすすめしたいのは、最上位機種のBose Noise Cancelling Headphones 700。強度の選択ができるのは使ってみるととても便利ですし、BOSEが考えているポータブルオーディオリスニングのあり方が装着感や操作性など全ての面で体現されているモデルです。一度使うともう手放せなくなる快適性があります」
3.音声アシスタント機能の有無
ノイズキャンセリングに対応したヘッドホン2機種、Bose Noise Cancelling Headphones 700とQuietComfort 35 wireless headphones IIは、GoogleアシスタントとAmazon Alexaに対応しています。Bose Musicアプリを開くと適切な音声アシスタントが自動的に選択され、右イヤーカップのボタンを押すだけで起動するので操作性も快適です。
●山本さんのアドバイス
「あまり使うことはないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一度使い出せば使用機会は少なくありません。ただ、イヤホン・ヘッドホンを選ぶうえで最優先項目になる要素ではないので、心に留めておく程度でいいでしょう」
以下ではBOSEのイヤホン・ヘッドホンの現行機種を一挙紹介しています。BOSEの製品は、より快適に音楽を楽しみたい方には、おすすめできるものばかりです。
BOSEのイヤホン・ヘッドホン、現行機種を一挙紹介!
[01]
BOSEの理想を体現した、最上位機種
Bose Noise Cancelling Headphones 700
実売価格4万6750円
BOSE NOISE CANCELLING HEADPHONES 700 ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン Amazon Alexa搭載 トリ...
11段階の可変ノイズキャンセリングを搭載した、最上位モデルのヘッドホン。アクティブイコライザーと迫力の重低音による臨場感あるサウンドはもちろん、音声認識・Googleアシスタント、Aamazn Alexaのダブル搭載や、直感的に操作できるタッチボタンなど、操作性の面でも最高の快適性を提供します。バッテリー持続時間は最大20時間。バッテリー充電に要する時間は最大2.5時間ですが、15分間のクイック充電でも最大3.5時間バッテリーが持続します。
【性能チェック】
1.形状:ヘッドホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:可変11段階ノイズキャンセリング
3.音声アシスタント機能の有無:Googleアシスタント、Amazon Alexaを搭載
[02]
音楽や仕事への没頭を最大限に高めるモデル
QuietComfort 35 wireless headphones II
実売価格3万3427円
「音楽や仕事への没入感」を最大限に高める、ノイズキャンセリングヘッドホン。最上位モデルのBose Noise Cancelling Headphones 700と比較すると、ノイズキャンセリングの段階が3段階となっている点こそ劣りますが、ノイズキャンセリングのパワーは決して劣りません。ヨットや高級車などに使用されているAlcantara®素材を採用したヘッドバンド、シンセティックプロテインレザー製素材を採用した柔らかなイヤークッションによる快適な装着性も相まって、好きなことに集中できます。また、衝撃に強い素材、ガラス繊維を練り込んだナイロン樹脂、耐食性のステンレススチールなどにより、耐久性も十分。音声アシスタントの搭載や最大20時間の連続再生時間など、最上位モデルに劣らない機能性も備えています。
【性能チェック】
1.形状:ヘッドホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:可変3段階ノイズキャンセリング
3.音声アシスタント機能の有無:Googleアシスタント、Amazon Alexaを搭載
[03]
予算を抑えつつ、BOSEのヘッドホンを楽しむなら
SoundLink around-ear wireless headphones II
実売価格2万2930円
ノイズキャンセリングや音声アシスタント機能こそ搭載されないものの、BOSE製品としての総合力を十分に備えたモデル。BOSEが誇るTriPortテクノロジーとアクティブイコライザーの連携による、音量に左右されないメリハリのあるサウンドが最大の特徴ですが、スマホを取り出さずともボリュームやトラックの変更ができる快適な操作性、上位モデルと同様の高級素材を使用したことによる快適な装着感と頑丈さなどを兼備します。ヘッドホンにノイズキャンセリングを求めないのであれば、こちらの製品が第一候補となります。
【性能チェック】
1.形状:ヘッドホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:なし
3.音声アシスタント機能の有無:なし
[04]
ノイズキャンセリングを搭載した唯一のイヤホン
QuietControl 30 wireless headphones
実売価格2万8869円
現行製品では唯一となる、ノイズキャンセリングを搭載したイヤホン。しかも、ノイズキャンセリングの強度変更は12段階で、BOSE製品のなかでも随一の自由度を誇ります。形状は首掛け式で、ネックバンドは軽量ながらも首にフィットする形状を採用。ソフトな肌触りで長時間の使用でも疲れません。また、連続再生時間は最大10時間とBOSEのイヤホンでは最長級。丸一日音楽を楽しめるだけのスタミナを持っています。
【性能チェック】
1.形状:首掛け式イヤホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:可変12段階ノイズキャンセリング
3.音声アシスタント機能の有無:なし
[05]
スポーツの時間を最高の音とともに
SoundSport wireless headphones
実売価格1万7110円
パワフルな音質はそのままに、雨や汗などに耐える防滴設計を備えたスポーツモデルのイヤホン。最大の特徴は快適性と安定性の両立です。独自の形状のイヤーチップが耳の入り口を優しく塞ぎ、装着時の快適性を向上。また、エクササイズ中に激しく身体を動かしてもイヤホンが外れないよう、柔軟なウイングが安定性を高めています。また本品独自の機能として、米国シェアNo.1の落し物トラッカー・Tileとの連携があります。万が一本品をなくしても、BOSE Connectアプリから、簡単に見つけられるので安心です。
【性能チェック】
1.形状:首掛け式イヤホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:なし
3.音声アシスタント機能の有無:なし
[06]
BOSE初の完全ワイヤレスイヤホン
SoundSport Free wireless headphones
実売価格2万1172円
スポーツシーンに対応した防滴設計の、BOSE初の完全ワイヤレスイヤホン。コードが全くないのでどんな動きも妨げず、運動を最も快適に楽しめるモデルです。首掛け式のスポーツモデルと同様に、こちらも快適性と安定性の両立にこだわった商品となっています。イヤーチップである「StayHear+ Sportチップ」の円錐形のノズルが耳に優しくフィット。独自設計となるウイングによる安定感も健在で、長時間つけていても快適、そして外れにくいイヤホンが出来上がりました。
【性能チェック】
1.形状:完全ワイヤレスイヤホン
2.ノイズキャンセリングの有無・性能:なし
3.音声アシスタント機能の有無:なし
BOSEのヘッドホン・イヤホン比較一覧表
●ヘッドホン
モデル名 | ノイズキャンセリング | 音声アシスタント | 最大連続再生時間 | 防滴設計 |
Bose Noise Cancelling Headphones 700 | 可変11段階 | 搭載 | 20時間 | なし |
QuietComfort 35 wireless headphones II | 可変3段階 | 搭載 | 20時間 | なし |
SoundLink around-ear wireless headphones II | なし | なし | 15時間 | なし |
●イヤホン
モデル名 | ノイズキャンセリング | 音声アシスタント | 最大連続再生時間 | 防滴 |
QuietControl 30 wireless headphones | 可変12段階 | なし | 10時間 | なし |
SoundSport wireless headphones | なし | なし | 6時間 | 対応 |
SoundSport Free wireless headphones | なし | なし | 5時間 | 対応 |
番外編:BOSEの先進性を象徴する2製品を紹介!
[07]
常に身につけていたくなる超快適ウェアラブルスピーカー
SOUNDWEAR COMPANION SPEAKER
実売価格2万8080円
没入感を味わえる迫力のサウンドを特徴とする、首掛け式のウェアラブルスピーカー。快適な装着感のあるネックバンドからユーザーに”だけ”力強い音を届け、周囲への音漏れを最大限に低減する設計となっています。
ほかのウェアラブルスピーカーにはない音の良さが最大のウリである本品。「ウェーブガイドテクノロジー」を備えた11インチウェーブガイドを2つ搭載し、深みのあるクリアなサウンドを実現しています。また、通話やSiriにも対応しているため、常に身につけていられるウェアラブルスピーカーといえます。
[08]
「音を楽しむため」の全く新しいサングラス
BOSE FRAMES ALTO
実売価格2万7500円
スクエアタイプのクラシックなフレームのサングラスに、BOSE独自の小型スピーカーを内蔵。サウンドを楽しむためにデザインされた、全く新しいサングラスです。サングラスのレンズは、付属するもののほかに「ミラードシルバー」「ブルーグラディエント」が用意されており、好みによるカスタマイズも可能。もちろん、BOSEが誇るパワフルなサウンドは他のデバイスに劣らず、ユーザーに全く新しい、そして上質な音楽体験を提供します。