ブラザー工業は、従来機種の約2分の1の印刷コストを実現した大量印刷向けの家庭用インクジェットプリンターPRIVIO「DCP-J983N」を8月上旬より発売します。実売予想価格は3万7670円。
縮小する家庭用プリンター市場に合わせたランニングコスト重視モデル
スマートフォンの普及により、メールや地図、年賀状などを家庭で印刷する機会が減少し、家庭用プリンター市場も縮小傾向にあります。月平均の印刷枚数が50枚以下というライトユーザーは全体の約80%に上るのに対し、在宅勤務や自宅での習い事教室などで月50枚以上印刷するユーザーも約20%程度存在。そのようなユーザーをターゲットに、ランニングコストを抑えた大量印刷向けのモデルが開発されました。
大容量インクカートリッジでコストを抑制
DCP-J983Nは、従来機種(2015年BASICシリーズ)と比べブラックは約6倍、カラーは約2.5倍の大容量インクカートリッジを搭載。1枚あたりの印刷コストは、A4カラー文書で約4.6円、A4モノクロ文書で約1円と、従来の約2分の1を実現。1回のインク交換で印刷できるA4モノクロ印刷可能枚数も、従来の約375枚から約2340枚へ大幅に向上しており、インク交換の手間を省いています。
また、大容量インクカートリッジを搭載しながら、本体サイズは従来機種比で横幅約2cm増におさえ、コンパクト性を維持。本体カラーもリビングなどになじむホワイトを採用しています。
長期保証やオンラインサービスでユーザーをケア
また、同機種のユーザー限定のオンラインサービス「ハイプリ」もスタート。スマホアプリからのオンライン通信によるインク残量の確認のほか、1年間のメーカー保証に加え、その後2年間のあいだに1回の無償修理を受けられる長期サービスも利用できます。
このような大容量インクモデルが生まれた背景には、家庭用プリンター市場の縮小により、従来のインク交換による利益創出といったビジネスモデルの見直しが迫られていることがあります。すでに他社でも同様の動きは見られており、今後家庭用プリンタービジネスは大きな転換点を迎えることになりそうです。
【URL】
ブラザー工業 http://www.brother.co.jp/