新型コロナウイルスの影響で、自宅にいる時間が増えた方が多いのではないでしょうか。それにともないYouTubeやNetflixなどの視聴時間が伸びているそうですが、できた時間を利用して、オンライン学習に取り組む人も増えています。
英語学習ではここ数年、オンライン英会話サービスが流行っています。
Skypeや独自のツールを使って、パソコンなどで1回25分ほど講師(フィリピン人が多い)から英会話を習うものです。通学不要、価格が安く、1対1のレッスンなのがメリット。なかには定額で話し放題なんてプランもあります。
私の会社Nextepでも、 スカイプを使った英会話レッスンを提供していますが、「何年も他社でスカイプレッスンを受講してきたのに、英語を話せる気がしない・・・」という相談が多いです。
そこで、オンライン英会話で陥りがちなミスをご紹介していきます。
1.全て英語だけど大丈夫?
一般的に、外国人講師とのレッスンは初心者にはあまり向いていません・・・。
留学も同じですが、ほとんどの講師は日本語を話せません。英語が少しでも話せないと自分の意思を伝えられず、講師が言っている英語も理解できない。
そうなると『テキストに沿って発音練習するだけ』のレッスンになり、学習効果が低い。
成長を感じないので続かず、時間とお金を無駄にした・・・という生徒さんが多いです。
英語オンリーのレッスンは、中級レベル以上の人が会話力を上げるために利用するのが、もっとも効果的だと思います。
2.全て自分で決める
私のスクールでは現状把握と目標設定を最も大切にしています。
その理由は『成長に大きな差がでる』から。
いまの自分のレベルを知ったうえで、 決めた目標を達成するには
どのレベルの英語学習、トレーニングをすべきなのか?
見きわめてプランを立てることが重要です。
なのに、通常のオンライン英会話では、目標と現状のギャップを把握し、カリキュラムを組むのは自分自身。
とくに初心者の生徒が、自分で分析してカリキュラムを考えるのは至難の技です。
英語講師であっても一部の人しかできません。
3.英語講師のレベルの差が大きい
英語講師には大きく2つのレベルがあります。
- 英語レベル(英語の知識や英会話レベル)
- 講師レベル(教える力)
さらに『熱意や愛情!』もあるのですが、ここでは割愛します。(笑)
英語レベル
一般的なオンライン英会話レッスンの講師は、フィリピン人が多いです。フィリピンの国語はタガログ語で、英語ではありません。留学で人気のセブ島ではビサヤ語がおもに話されるなど、地域差もあります。
それなのに、なぜオンライン英会話にフィリピン人講師が多いかというと、フィリピンでは小さい頃から英語で学校の授業を受け、公用語として英語を話す人が多いのと、セブ島などは物価、人件費が非常に安く、安価なサービスをつくりやすいという背景があるからです。
英語力の高い講師も中にはいますが、やはり平均して英語レベルが高いとは言えません。
第二言語として英語を話す非ネイティブと、母国語として日常的に英語を使うネイティブとでは、レベルが違うのはもちろん、発音の癖が強い講師も少なくありません。
安価なオンライン英会話でも、ネイティブ講師のレッスンは別料金であることが多いです。
講師レベル
私のスクールでは、英語レベルよりも講師レベルを重要視します。
「教える力」。
生徒を伸ばすことができるかどうか。
固定の金額で受講し放題のオンラインレッスンは、たいていその時間に空いている講師をその場で選ぶシステムです。
片手間で教えている講師も多く、講師としての質がお粗末なこともあります。
私が以前、某オンライン英会話のレッスンを受講したら、講師が授業中にYouTubeを観ていました。(笑)
そんな講師は問題外ですが、『英語を話せる=人に教えられる』ではないにもかかわらず、英語が話せるというだけで講師をしているケースも見られます。
もちろん、教える技術、熱意や愛情を持った優秀な講師もいます。そういう講師は人気があり、予約がなかなかとれないし、別途費用がかかる場合も多い。
つまり、
- 安くいっぱい使うなら、講師のレベルが低い可能性が高く、自分自身にある程度の英語力が求められる。
- 英語力を上げるには、質に見合った費用がかかり、(レベルの高い講師を選ぶため)予約の自由度が下がる可能性がある。
オンライン英会話をうまく使うには
気軽に外国人と英語を話す機会として、オンライン英会話を活用するのは良いことです。
「外国人と話そうとすると頭が真っ白になる〜!!」という方は、英会話に慣れる場所としてもってこいですよね!
ただ、英会話に全く自信がない、本気で英会話スキルを上げたいという方は、受講する前に自分のレベルや目標をしっかり把握しておくこと、英語で最低限のコミュニケーションがとれる状態にしておくことをおすすめします。