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2020/5/8 17:00

ホリエモンが語る「スマホ断ちをしてはいけない理由」

「もう、パソコンはいらない。スマホがあればどこにいても働けるし稼げる」

 

堀江貴文さんは5月11日発売の新著『スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル』のなかでこう書いています。

 

堀江さんはもうほとんどパソコンを使いません。ビジネスもプライベートも連絡はLINEなどのスマホアプリが中心で、メルマガの原稿もフリック入力を駆使してスマホで書いているといいます。

 

新型コロナウイルスの感染拡大防止策としてテレワークが推奨されているいま、会社に出社してパソコンにしがみついて仕事をしている人は、時代の変化に取り残され、職を失うかもしれません。

 

しかし、スマホを本来の使い方で使えば、時代に取り残されることなく生き残ることができます。スマホで人生を切り開く――その秘訣を新著から一部を抜粋して紹介します。

 

僕は基本的にスマホを肌身離さずに生活している。だが、トレーニングやシャワーを浴びている時間など、さすがにスマホを触っていられないときもある。

 

当然、寝ている時間もスマホは使えない。しかし正直な気持ちとしては、24時間、スマホを触っていたい。睡眠中もスマホと自動的に同期できるような装置が開発されないかと、なかば本気で思っている。

 

スマホ中毒と呼ぶ人もいるが、気にしない。それぐらいの密度で使っていないことには、スマホを「ツール」として使い切っていないと思うからだ。

 

世間では微妙に誤解されているようだが、スマホはただの検索マシンではない。ただのゲーム機でもないし、カメラでも、音楽のポータブル再生機でもない。

 

そのように使い回しても別にいいけれど、本来、スマホは趣味欲を満たす目的にのみ使われるデバイスではないと思う。

 

では、スマホとは何なのか?

それは〝身体拡張″を目的としたツールである。

 

大量の情報処理能力を備え、「人間」というスペックではできなかったことをできるようにする。つまり、「後天的に得た身体の一部」という考え方で取り扱うことが、スマホの本来の用途なのだ。

 

ただし、身体拡張のツールとしてはまだまだ不完全で、発展させるべき余地がある。いまのところは、指の代わりとなる「音声入力」くらいだろう。

 

長時間使っていると、どうしても疲れが溜まる。スマホの触りすぎで腱鞘炎になってしまったとか、首や指が少し歪んで「スマホ首」「スマホ指」になるとか、視力が落ちるなど、健康を損ねるような影響が起きてしまう。

 

長時間使っていて、身体のどこかしらが痛んでくるようなツールは、残念ながら身体拡張のツールとして理想的とは言えない。

 

よく「スマホの次は、何が広まりますか?」と聞かれる。

 

未来のことは正確に予測できませんと答えるしかないが、ぼんやりとしたビジョンだけは、先端を行く人たちには見えている。まずは「ウェアラブル」という発想で、進化していくだろう。

 

ウェアラブルで進化していく“次のスマホ”

2019年9月、AmazonがAlexaを搭載したスマートグラス「Echo Frames」を発表した。メガネのつるの部分にあるマイクとスピーカーによりAlexaをハンズフリーで使える、メガネ型のデバイスだ。音声アシスタントは、Alexaだけでなく、Googleアシスタントも利用できる。

 

これはなかなか着眼点が優れている。さすがAmazonだ。

 

「Amazon Echo」もそうだが、デバイスがどのように人間の行動に影響を与えるのかを予測するために収集された大量のデータと、そこで得ることができたビッグデータはAI研究に活かされるだろう。

 

そしてまた同年8月には、スポーツテクノロジー企業FORMが、ARを使った水泳ゴーグルを発表した。これを使うと、泳いだ距離や計測タイムなどがレンズのディスプレイに表示される。

 

実際に買って使ってみたが、かなり使い心地はいい。ウェアラブルの発想で、スマホの先をつくり出そうという、正しい試みのひとつだ。

 

こうしてスマホから始まった身体拡張は、着実に進化を始めている。

 

あくまで予測に過ぎないが、これからスマホは人間がその手に持つデバイスではなく、ヒトの姿のアンドロイドとか、パートナー型の形状へと変わるのではないかと僕は考えている(詳しくは拙著『僕たちはもう働かなくていい』(小学館)で論じているので、よかったら読んでみてほしい)。

 

スティーブ・ジョブズがiPhoneにたどりつく前、違う機器の開発で試行錯誤していたような“次のスマホ”への流れがいま、起きている。それらの機器は、少しずつではあるが、人類が夢見る身体拡張の理想型へと近づいている。

 

ガラケーが世の中に広まった流れの延長としてスマホが現れて、それが社会のインフラの重要ツールになるまでに数十年もかからなかった。きっと「スマホの次世代」となる存在も、同じようなスピードで現れて、確実に僕たちの生活を変えていくだろう。

 

スマホを使いこなすのに苦労するなどと、弱音を吐いている場合ではない。心身の健康のためにスマホ断ち……なども言語道断だ。

 

スマホは人生を変えてくれる、大きな可能性を秘めたツールだ。上手な付き合い方を身につけるほど、あなたの人生も拓けていくのだと考えてみてほしい。

 

 

【書籍紹介】

スマホ人生戦略 お金・教養・フォロワー35の行動スキル

著者:堀江貴文
発行:学研プラス

「スマホとは何なのか?」「どう使えば人生は最大化するのか?」 IT起業家として、インターネット黎明期から第一線を走り続けた堀江貴文さんが今まで語らなかった“スマホの真実”を、縦横無尽に語り尽くします。お金、教養、フォロワー…すべてをゲットして、小さなデバイスで人生を大きく変えていくコツが凝縮された一冊。

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