コロナ禍で家飲みが見直されているいま、手軽に買えてしっかり酔える酒が人気です。今回はコンビニ・スーパーでおなじみの、累計出荷数3億本を誇る缶入り日本酒をレビュー!
【今回試したお酒はコチラ】
【缶入り生原酒】
菊水酒造(新潟)
生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」
実売価格318円(200ml缶)
1972年に日本初の缶入り生原酒として登場したロングセラー。フルーティでフレッシュな味わいが支持され、累計出荷数は3億本を誇っています。精米歩合70%の本醸造で、新潟県産米を100%使用。200ml缶のほか、500ml缶も用意しています。
【私が試しました!】
「日本酒の喜び」を凝縮した鮮烈な味わい。“酒飲み”なら絶対に気に入ります!(小林)
近年の地酒界では、甘口でフルーティな酒のブームが一段落し、その揺り戻しで淡麗な酒が増えました。うーん、何だか物足りない……そう思っていた筆者の頬を張り倒したのが、菊水酒造の生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」です。その味をひと言で表すなら「日本酒の喜びを凝縮した味」。豊かな芳香、脳天にガツンと来るコク。濃い〜、けれどウマイっ! この気持ち、酒飲みなら絶対わかるはず。
そもそも「ふなぐち」とは、槽(ふね・搾り機のこと)の口から流れ出たしぼりたての生原酒を、同社が商標登録したもの。生原酒とは加熱処理をせず、水を加えない酒のことで、劣化しやすいため、かつては蔵元でしか味わえない貴重な味でした。その味を流通させるべく根本から醸造技術を見直し、紫外線を防ぐアルミ缶を採用したのが本品。これを50年近く前の1972年に完成させたというから恐れ入ります。
さらに驚くべきは、筆者が新潟県の蔵元で飲んだしぼりたての「ふなぐち」と、自宅で飲む缶入りの「ふなぐち」がほぼ同じウマさだったこと。さすがはSNSで「コンビニ最強酒」と呼ばれるだけのことはあります。その実力を、ぜひ自宅で確かめてみてください!
【生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」はここがスゴイ!】
その1 ガツンと来る旨みと鮮烈な香りが印象的
ひと口目でガツンと来る濃厚な旨みと、いちごやぶどうを思わせるフレッシュな香りが印象的。ふくよかな酸味を感じる余韻も心地良いです。魚介との相性が抜群で、青魚の煮付けやいか塩辛などの臭みを消して味を引き立てます。
その2 アルコール度19度でパンチ力は絶大!
通常の日本酒はアルコール度数が15〜16度なのに対し、原酒のふなぐちは破格の19度! 生酒のみずみずしさも相まって、パンチ力は絶大です。濃厚な米の旨みがあり、ロックや炭酸割りでも味わいを崩さず楽しめますよ。
その3 生原酒をどこでも飲める価値は大きい
通常のカップ酒に比べるとやや価格は高いですが、劣化しやすい生原酒を気軽に楽しめる価値と、アルコール度が19度で満足感が高い点を考えるとコスパは良好。携帯しやすく劣化しにくいので、買い置きしておくにも最適です。
【本音レビューの結論!】
しぼりたての味が楽しめるのは本当に貴重。そのインパクトは絶大で、初めて飲む人は衝撃を受けるはず。塩辛とのループは止まらなくなるので飲みすぎ注意!
文/小林史於(GetNavi web編集部) 撮影/高原マサキ(TK.c)
▼生原酒「ふなぐち菊水一番しぼり」公式サイトはコチラ
https://www.kikusui-sake.com/home/jp/products/p001-2/