雑貨・日用品
2020/6/25 19:00

しつこいカビを徹底除菌! 梅雨時期に行うべき「水回り」のカビ掃除術

湿度も気温も高いシーズンは、キッチンや浴室などの“水回り”に、よりいっそうカビが生えやすくなります。目に見えていなくても、カビの胞子は空気中を浮遊しているので、2週間に1度くらいのペースで、塩素系カビ取り剤を使った掃除をするのがオススメです。長雨で出かけるのがおっくうに感じる日こそ、掃除のチャンス! 自宅にいる時間を有効に使って、本腰入れて、カビ対策をしませんか?

 

今回はキッチンのシンク周り、トイレ、洗面台、浴室について、カビに効く水回り掃除術を、家事代行マッチングサービス「タスカジ」で掃除のプロとして活躍している、ミホさんに教えていただきます。

 

「カビの発生や再発を防ぐには、汚れを落としてしっかりと乾燥させ、最後は除菌で仕上げるという3ステップが効果的です。除菌には、アルコール消毒や消毒用エタノールが適していますが、いずれもまだ手に入りづらい状況ですよね。除菌スプレーが手に入らないときは、乾拭き(からぶき)を念入りにすることで、カビの発生を抑えましょう。水回りの乾拭き掃除は、運動にもなりますし、無心になってゴシゴシすれば、心身のリフレッシュ効果もバッチリです!」(タスカジ ・ミホさん、以下同)

 

カビ対策の3ステップ

1.汚れを落とす

2.しっかり乾燥させる

3.除菌剤や乾拭きで仕上げる

 

まずは敵を知ることが大事! カビの種類とおもな発生場所

※イラストはイメージです

 

カビは微生物の一種で、世界に約3万種が生息していると言われています。日本の住宅で見かけるのは、浴室に出やすい「黒カビ」、パンに生えやすい「赤カビ」や「青カビ」、畳の裏や木材に生えやすい「緑カビ」など、大きく分けて約6種類あります。

 

1.黒カビ

「空気中に最も多く浮遊しているポピュラーな種類です。浴室やキッチンシンクのスポンジラックなど、湿気のこもりやすい場所に発生します。お風呂のフタや窓枠などのゴムパッキンに生えてしまうと、黒ずんだ汚れは塩素系漂白剤でも落とせなくなってしまいます」

 

2.赤カビ

「野菜やごはん、パンなどの食品に生え、強い毒を持ちます。湿度が高い時期は、換気扇やエアコンのファンに繁殖します。浴室のシャンプーボトルの裏などに付きやすい赤いヌメリは赤カビではなく酵母菌ですが、カビと同じような対策が必要です」

 

3.緑カビ

「日本の木造住宅で目にすることの多い種類で、畳の裏や木材に生えやすく、引き出しに収納している服に付着したり、冬に箱買いしたみかんの中にも発生したりします。毒性があり、多く吸い込むと腹痛や下痢などの症状を引き起こします」

 

4.青カビ

「黒カビと同じくらい空気中に多く浮遊しています。ブルーチーズもこの仲間です。ブルーチーズは毒性が分解されていますが、常温保存のパンやフルーツなどに青カビが発生したときは、さまざまな雑菌も同時に繁殖していることが多いので食べられません」

 

5.白カビ

「フワフワと毛羽だった姿なので、ホコリとまちがえやすいカビ。木製の床や壁、革製品などを好みます。押し入れの奥や下駄箱の靴などに発生しやすいので、休日には、押し入れや玄関収納の扉を開放して、換気と除湿を心がけましょう」

 

6.黄カビ

「上の5種類は湿気の多い場所で繁殖するのに対し、こちらはやや乾燥した場所を好みます。古本のカビ臭はこの種類が多いですね。ほかにも、カメラのレンズやガラスの曇り、金属のサビなども黄カビの影響が疑われます」

 

近年の住宅は気密性の高い家が増えているので、一年中、カビが生えやすい環境です。「空中を浮遊しているカビの胞子は、居心地のいい場所を見つけて繁殖します。人間の目に見える前から繁殖は始まっているので、定期的にカビ対策を続ける必要があります」

 

カビを見つけたら拭き取る前に殺菌!

カビが発生しやすい4大条件は、温度、湿度、酸素、栄養です。気温が20~30℃で湿度が60%以上あり、ホコリや食べカス、皮脂や垢などの栄養分が揃えば、どんな場所でも繁殖します。

 

「カビを見つけたら、いきなり掃除機をかけたり、水拭きをしたりするのはNG。カビの胞子を撒き散らしてしまいます。まずは、塩素系カビ取り剤を拭きかけてしばらく置き、カビの根を破壊します。塩素系カビ取り剤は強力な洗剤なので、使用時にはマスクとゴム手袋、メガネを着用し、窓を開けて換気扇を回しながら作業してください。徹底的に掃除をするのは1週間に1度くらいのペースでOK。塩素系カビ取り剤は、日が経つと殺菌力が落ちやすいので、開封後はなるべく早めに、1年以内には使い切るようにしましょう」

 

写真左の排水口周りの黒ずんだ汚れが黒カビです。この程度であれば、塩素系カビ取り剤を振りかけて少しブラシでこすれば、簡単に落とせます。

 

「軽めのカビ汚れは、クエン酸を使っても落とせます。その場合も、クエン酸を振りかけてしばらく置き、カビの菌糸を浮かび上がらせてから、こすり洗いをしましょう。洗浄後は丁寧にから拭きをして乾燥させ、アルコール除菌スプレーをしておくと安心です」

 

プロが愛用している水回りカビ撃退アイテム11選

基本的に、どの種類のカビに対しても掃除方法は同じだとミホさんは話します。続いて、ミホさんが愛用している水回りのカビ掃除に必要な道具を見ていきましょう。

1. 塩素系カビ取り剤(強力カビハイター)

カビの菌糸を死滅させつつ、カビによる汚れを落とします。キッチン用の塩素系漂白剤も同じような効力が期待できます。

 

2. アルコール除菌スプレー

カビの栄養分となる汚れの付着を防ぎ、カビ胞子の着床を防ぎます。消毒用エタノールでも代用可能。新型コロナウイルス対策の影響で、除菌スプレーが手に入らない場合は、キッチンペーパーを使用した乾拭きでも可。

 

3. ゴム手袋

塩素系カビ取り剤による手荒れを予防します。

 

4. メガネ

塩素系カビ取り剤から目を保護するためにあると安心です。

 

5. マスク

塩素系カビ取り剤を吸い込まないために必要です。

 

6. スポンジ

カビ汚れが落ちにくい部分を磨きます。

 

7. 使い古した歯ブラシ

カビ汚れが付着した隙間を磨きます。歯ブラシの毛先は1/3ほどハサミで切っておくと、磨きやすくなります。

 

8. ウエットダスター

拭き掃除やアルコール除菌スプレーを広げるときに使います。100円ショップでも購入できます。

 

9. スクイージー

浴室の水切りに使います。

 

10. キッチンペーパー

塩素系カビ取り剤のつけ置きや水気の拭き取りに使います。

 

11. サーキュレーターや扇風機

掃除した場所の乾燥に使います。

 

基本的なカビの性質、準備すべきものを確認したら、いよいよ次のページでは、キッチン・トイレ・洗面台・バスルームと、水回りの場所別にカビ対策掃除のポイントを解説していただきましょう。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

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