北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹選手が、ベースボールマガジン社の社長からポルシェをもらっていたというのが話題になっています。提供されたのはマカンというSUV。同モデル、クルマファンの間ではすでに知られたモデルですが、クルマに詳しくない人からすると「マカン?」となるかもしれません。
今回は、兄弟モデルのカイエンと併せて、どんなモデルなのかをさらりと紹介します。
コンパクトなSUVだけど本格的なスポーツカー「マカン」
マカンはアウディQ5をベースとして作られたポルシェ初のコンパクトSUV。SUVながら前後で異なるサイズのタイヤを履くうえ、最上位の「ターボ」グレードでは400馬力を出力するなど、ポルシェらしいガチガチのスポーツカーです。四駆機構を備えていますが、SUVに求められる悪路走破性に優れるというよりは、接地性を重視しておりこちらもスポーツ走行をかなり意識しています。
ボンネットやライトのデザインは、遠目でもポルシェとわかる統一感のある意匠をしており、プレミアム感はバッチリ。
最大の特徴はそのサイズ感。全長4680×全幅1925×全高1625㎜はミドルサイズのSUVに分類。後述するカイエンはマカンよりもひとまわり大きく日本の車幅では取り回しに苦労する場面もありますが、マカンのサイズならそうした心配もありません。
価格もエントリーグレードは685万円と、ポルシェのなかでは「718」に次いで2番目に手ごろなモデル。スポーツカーよりもずっと運転席からの視界はいいですから、小金持ちの一家が乗るクルマとして人気を博しています。
「カイエン」もスポーツ性能に優れたラグジュアリーSUV
カイエンはマカンの兄貴分にあたるモデルで、初代は2002年に登場。同社初のSUVモデルで現行モデルは2010年に登場した2代目です。全長4845×全幅1940×全高1700㎜とマカンよりひとまわり大きく、迫力と存在感は抜群!
最上位グレードの「ターボS」ではV8ツインターボをエンジンを積み、570馬力を出力するなどモンスター級の性能を誇ります。
そのスペックは決して直線番長ではありません。上位グレードになるほど、多くの機構で電子制御が行われ、コーナーではロール(傾き)がほとんどなく動きはホンモノのスポーツカー。
なお、GetNaviで以前取材した際に自動車評論家の清水草一(MJブロンディ)氏は「カイエンの『ターボ』は実は非常にお買い得。というのも、同じポルシェの定番スポーツカー・911ターボは車両だけで2000万円オーバー。ポルシェのターボというのは、それぐらい性能とブランド力があるのに、カイエンは1750万円で買えるから」と解説。
上位グレードもお得ですが、カイエンはベースグレードも885万円~とポルシェのなかでは比較的手ごろな価格になっています。
両車に共通するのは、SUVなのに本格的に走れる紛れもないスポーツカーであるということ。伸びのある加速と、変幻自在のコーナリング――マカンを手に入れた斎藤選手にもぜひ、マカンやカイエンのようなスポーツ性能を期待したいですね。